2022/6/4 伊吹山ハイク

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
伊吹山ハイク計画書 確定版
作成:渡邉
■日程 2022/6/4(土) 日帰り
■山域 伊吹山
■在京責任者・助言者 小西
■在京本部設置要請日時 2022/6/4 19:00
■捜索要請日時 2022/6/5 8:00
■目的 観光
■メンバー (2名)
CL渡邉, SL豊永
■集合
東海道線 近江長岡駅 7:25
■交通
・行き
1170円 東海道本線 名古屋6:10-近江長岡7:17
370円 近江鉄道・湖国バス 近江長岡駅7:35-伊吹登山口7:51
・帰り
近江鉄道・湖国バス 伊吹登山口(13:40/14:40/15:20/16:10/…/18:10(終))-近江長岡駅(13:56/…/18:26)

■行程
伊吹登山口-1:40-山頂駅-2:10-伊吹山-1:30-山頂駅-1:00-伊吹登山口
計6:20 9.7km

■エスケープルート
引き返す

■地図
山と高原地図:「御在所・霊仙・伊吹」
25000分の1:「長浜・関ヶ原」

■共同装備
救急箱 (渡邉私物)

■個人装備
 □ザック □ザックカバー □雨具 □防寒具 □登山靴 □替え靴紐 (□帽子) □水 □行動食 □非常食 □ヘッドランプ □予備電池
□ゴミ袋□軍手 □地図 □コンパス □エマージェンシーシート □着替え □筆記用具 □計画書 □常備薬 □学生証 □健康保険証 □現金
□日焼け止め □マスク □消毒液 □携帯電話 □モバイルバッテリー
■日の出日の入(6/4 伊吹山)
日の出 5:14
日の入り 19:19
■悪天時:前日19時までに判断

■各種連絡先
米原警察署 0749-52-0110
■その他
近江鉄道バス時刻表 https://ohmitetudo-bus.jorudan.biz/diagram
■遭難対策費
100*2=200円
■過去記録
2017年度記録

■コロナ対策
1. 遭難などの緊急時を除き、山小屋の使用を控える。
2. 長期休暇中は平日の活動を中心にする。
3. 山頂付近などの人が多いところでは長時間滞在しない。
4. 最大10人以内のパーティーとする。
5. 常に、パーティー内の連携を損ねない範囲で十分に距離を取る。
6. マスクを常用する。
7. 水や食料は事前に購入しておき、登山山域での買い物を控える。また、下山後の会食も控える。
8.テント内の人数は定員の半分程度とし、余裕をもって使用する。
9. メンバー全員が当日朝検温して担当者に提出。山行前の体調管理はしっかりと行い、少しでも風邪の症状がある場合は参加を控える。

6/4 伊吹山ハイク記録
文責:豊永、渡邉

□日程 2022/06/04(土)
□山域 伊吹山地
□天候 快晴
□メンバー(敬称略,オーダー順)
CL渡邉, SL豊永

□タイムスタンプ(適宜短い一本を挟む)
8:07 登山口
8:25 一合目
8:42 二合目
9:15 三合目
10:30 八合目
10:53 山頂
12:00 山頂発
12:10 八合目
13:17 三合目
13:39 二合目(売店のかき氷で長めに一本)
14:05 二合目発
14:24 登山口

□記録(豊永)
計画書上の集合場所は近江長岡駅だったが、お互い名古屋に滞在していることを把握していたため名古屋駅発の電車の発車時刻ごろに渡邉くんから起床確認が入った。私はというと、頑張れば間に合うタイプの寝坊(発車時刻20分前起床)をしており、見慣れぬ名古屋の街をダッシュしていたため連絡には気づかず。発車時刻ごろになんとか無事合流できた。
電車の座席はボックス席のような2席ずつのセットで、バスのように全て進行方向を向いていた。(転換クロスシートというらしい)。出発時刻になっての乗車でも座れて、移動中は非常に快適だった。関西の電車にはこういうものが多いんだと聞いたが、東京の満員電車を見慣れている身からすると驚きである。
近江長岡駅からはバスに乗り、登山口へ向かう。このバスの支払いは現金のみ、370円という微妙な金額なので予め小銭を準備をしておいた方がいい。軽量化と称し小銭を一円も持ってきていなかった私は渡邉くんに建て替えてもらうことになってしまった。予報からもわかっていたことだがこの日は本当にいい天気で、バスを待つ少しの間でも日差しのキツさを感じる。セミの声こそまだしないものの、ほとんど夏本番といって相違ない様子だった。それぞれの理由で帽子を忘れた我々はここで多少の危機感を覚えるも、まぁそういう日もある、とまだこの酷暑を甘く見ていた。
登山口のバス停の側には立派な神社がある。伊吹山は日本神話の何某かの何かなのだと教えてもらったが、正直あまり覚えていない。登山協力金を納めるとパンフレットのようなものが貰える。私は開きもせずザックにしまい込んでしまったのだが、家に帰ってから改めて見てみたら中身は伊吹山の詳細なCT付き地形図(植物の解説付き)だった。見ておけばよかった。
オーダーはなんとなく渡邉くんを前に、私が後に続く形で登山開始。
登り始めは樹林帯の一般的な登山道といった様子。登山客はかなり多かったが道幅が広くすれ違いは容易で、歩き始めからぐんぐん抜いていくことになり、若干しんどかった。
30分弱歩いて一合目に到着。ここで樹林帯らしい道がまさかの終了、完全に逃げ場のない日向となる。広大に開けた視界には延々と登山道が伸びているのが遠くの方まで見え、他は見渡す限り緑の丘、といった様相。来た道を振り返れば既に展望が良く街と琵琶湖が望めた。これ以上ないシチュエーションではあったのだが、これから先ずっと陽に焦がされ続けることに絶望した。
じりじりと焼かれる感覚を覚えながら進む。道はよく整備されており、傾斜がほとんど変わらない緩やかな登りが続くため歩きやすかったが、体感温度の上昇により私が疲弊したためペースを合わせてもらう。しかしそれでも山頂まででCTを1時間以上巻いているので、元が相当速かったのだろう。渡邉くんは抜き:抜かれの割合が体感3:7くらいだとか言っていたが、絶対に逆だと思う。またここからの日差しの過酷さに関しては、日焼け止めを塗らない主義であるという渡邉くんが、ささやかな日陰に隠れた上で日焼け止め塗布休止を取る程度であったと書けばわかりやすいだろうか。絶対に塗らない主義の割にしっかり持ってきているのは地味に偉いなと思う。
標高を上げながら、卒業旅行で行きたい場所の話をした。開けているおかげで常に電波が入るため、立ち止まって更新されたちいかわを確認することはもちろん、話題に出た国までの飛行機の値段を確認することすらできた。来年の2月には皆で海外にも行けるだろうか。円安はマシになっているだろうか……。他にも色々な話題で盛り上がっていたはずだが、お互い共にあまり人の話を真面目に聞かずにとりあえず相槌を打つきらいがあるようで、表面的には会話が成り立っていてもお互い全く違う話をしているという状況がままあった。その度にバッド・コミュニケーションだねと言われ、特に会話内容の確認もしないまま次の話題へ移る。話は尽きず、お喋りに夢中になっていたら、登りのきつさはあまり気にならなかった。
山頂に近づくと、だんだんと道がザレてきて少々歩きづらくなる。これでもかというほどにつづら折りが続いており、各折り返し地点では大抵誰かが休んでいた。岩場というほどではないが、多少手を使って登れる部分もあり、楽しい。ただし落石には気を遣わなければいけない。
山頂は非常に広く、また何軒もの茶屋が立ち並ぶ都会であった。筑波山や高尾山を差し置いて、今まで登った山で一番充実していたようにも感じる。ソフトクリームをセルフサービスで絞れる機械がピーピーと警告音を鳴らしたまま放置されており、哀愁を感じた。360°素晴らしい展望があるが、山頂自体がかなり広いので全てを同時に見渡すことができない。映り込む茶屋の雰囲気も相まって高度感のある写真も撮りにくく、適当に1枚撮ればどこかの公園にいるような雰囲気になる。
ひとまず適当な店でアイスを購入し、在京の小西くんに自慢してからベンチに腰を下ろし堪能する。山頂標識で写真を撮ってもらってから、適当に歩いて周遊した。CT1時間ほどかけてしっかり周回できるコースもあったが、今回は計画に入れていないので一周数分程度のお散歩で済ませる。関西から望める山々の名前は一つとしてわからず、きれいだなあといつもと同じ月並みな感想を抱く。
茶屋にはうどん、そば、ラーメンなどはもちろん、カフェにありそうなお洒落な卵のオムハヤシなんかも売っており、購買意欲をそそられる。品揃えだけでなく価格まで下界基準だった。伊吹山ドライブウェイというやつのおかげだろうか。いろんな店の隙間をうろつきながら迷ったが、あまりお腹が空いていないこと、賞味期限付き行動食を消費しきっていないことから今回は見送り、代わりにパックの牛乳を買うことにした。山頂で牛乳が飲めることなんてそうない。しかし、口に運ぶもののチョイスから完全に暑さにやられていることがわかる。思い返せばこの日、2人ともほとんどの栄養を水分から摂取していた。
山頂付近のフォトスポットらしい崖でも写真を撮ってから、下山開始。
メインの登山道は1本のためピストンになる。昼頃であったためこの道はまだ登りの登山客が多く、家族で来たらしい小学生くらいの子供が小さな岩場で苦戦していたりして、非常に渋滞していた。4-5分立ち止まって待つこともあったが、時間には余裕があるので心の中で子供を応援する。待つこと自体よりも、自分達が待機列の先頭になってしまった時に素早く進まなければいけないことの方が厄介だった。急かされながら下りたくはない。
道幅は広めなので滑落の危険があるわけではないが、ザレた坂は意識して歩いていても簡単に滑ってしまう。傾斜が緩やかになってきて少し息をつき、ちょっとは楽になるかな、と言われたので、そうやって油断してると滑るんだよ、と雑に返したらその後1分以内に2人とも滑った。言霊だろうか。
ザレ場が終わればあとは快適な下りが続くだけなので、サクサク進める。恐らく登りで日差しに絶望していたあたりの景色を全く覚えていなかったようで、完全一本道のピストンのはずなのにこんな道あったっけ?と数度首を傾げた。あったらしい。
木漏れ日を浴びる樹林帯に近い道になって、ようやく!と言われたので、そうやって油断してると滑るんだよ、と再放送をしたら、「いやそれは〜」と言葉を返そうとした渡邉くんの足がそのままかなり大きくスライドし、バランスを崩した。言霊だろうか。流石に堪えきれず数分笑いが止まらなかった。
1合目まで降りてきて、あと30分もせずに下山完了というところだったがここの茶屋で渡邉くんがかき氷を購入。疲労したというよりは本当に暑すぎたので気持ちはわかる。シロップがかなり贅沢にかかっていて中々良かったらしい。
のんびり休んだあと、ちょっと歩けばすぐに登山口に着いた。建物による日陰が存在する世界は大変ありがたいものの、アスファルトの照り返しはきつく体感温度はピークを迎える。幸いバスの時間がちょうど良く、炎天下で待ちぼうけは食らわずにすぐに乗ることができた。
そのまま今夜何県で寝るか決めていないという渡邉くんと共にとりあえず名古屋駅に帰還し、連れられるままに味仙という店の台湾ラーメンを食べに行ったのだが、これがこの日の真の核心だった。正直味というものを感じられていたのか定かではないし、2人して伊吹山登山のどのシーンよりも苦しみ悶えていたはずだが、何故かこの味が忘れられず最近ずっと刺激物を求めてしまっている。

□感想
CL渡邉
・95%日向の道で、大変暑かったです。チョリソーホットドッグ以外は、液体しか摂取せず。
・登山道や人の様子、売店の様子、神話を考えると、千畳敷と富士山と筑波山をミックスした様な山でした。道中の景色は代わり映えこそしないものの、文句なしです。売店は、日本の山でトップクラスの品揃えでは?(オシャンなカフェで出てくる見た目のオムハヤシさえある)
・味仙の辣肉醤麺は普通にヤバかったので、以後気を付けます。私の生まれ故郷名古屋、辛いもんか茶色いもんしかない。
・私自身遠征が続いていますが、今回は野暮用で名古屋に行く機会が出来たので、急ぎ計画したものでした。誰も乗っからないだろうとたかを括っていたら、豊永さんが乗ってくれ、おかげさまで楽しくなりました、あざざます。

SL豊永
・記録を書くのが遅くなり現在7月も終わりかけているのですが、今のところどの山より6月頭のこれが一番暑かったです。本当に、暑かったです。というか皮膚が物理的に焦げました。
・当時はかなり無為に過ごしていて、行こうとしたら行けてしまうことに気づき飛び込ませていただきましたが、とっても楽しかったです。時間があるうちに無茶(突発高速バス3泊一人旅)ってしておくべきなんだなと改めて思いました。計画がなければ一生縁がなかったかもしれない山(とラーメン屋)だったので、感謝です。
・伊吹山、おすすめなので、登ろう。