2022/8/27-29 塩見岳

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
塩見岳山行計画書 ML用計画書
作成者:桐原、宰田、城所、泉水、吉田
■日程 2022/08/27(土)~29(月)、予備日 なし
■山域 塩見・赤石・聖
■在京責任者・助言役 小西
■在京本部設置要請日時 2022/08/29(月) 18:00
■捜索要請日時 2022/08/30(火) 9:00

■メンバー(5人,確定)
CL桐原, SL宰田, 城所, 泉水, 吉田
※三伏峠までは南ア全山参加の中田と同行、桐原は全山の補給を兼ねる

■集合
8/27 6:40伊那大島駅

■交通
□行き
伊那大島駅6:45-[南アルプス登山バス 鳥倉線]→8:30鳥倉登山口 1,690円+850円 2,540円
https://www.ibgr.jp/general-route/torikura_off2/
□帰り
鳥倉ゲート-[タクシー]→伊那大島駅 13,280円(一人当たり  円)
https://www.marumotaxi.com/tozansougei
※天気等の理由で8/28に下山する場合、タクシーまたは登山バス
鳥倉登山口(9:15/14:25)→伊那大島駅(10:56/16:06)→松川IC(11:05/16:15)

■行程(計14時間40分)
1日目:鳥倉登山口-1:10-豊山口のコル-1:15-塩川ルート分岐-0:35-三伏峠(泊)(3時間0分)
※時間があれば烏帽子岳か小河内岳まで往復してもよい
2日目:三伏峠-0:45-コル-0:35-本谷山-0:45-2513m地点-0:35-権右衛門沢源頭-0:40-塩見小屋-1:20-塩見岳-0:50-塩見小屋-0:30-権右衛門沢源頭-0:30-2513m地点-1:00-本谷山-0:25-コル-0:50-三伏峠(泊)(8時間45分)
3日目:三伏峠-0:25-塩川ルート分岐-1:00-豊山口間のコル-0:50-鳥倉登山口-0:40-鳥倉ゲート(2時間55分)

■エスケープルート
引き返す

■山小屋等情報
三伏峠小屋:2000円/人 0265-39-3110 水場あり 予約不要
塩見小屋:テント場なし 8000円/人 070-4231-3164 要予約

■地図
二万五千分の一地形図: 「信濃大河原」「塩見岳」
山と高原地図: 「43塩見・赤石・聖岳」

■共同装備
救急箱(アゲハ):桐原
テント(ステラ4 No.2):吉田・泉水
テント(ゴアライト):宰田・城所
鍋(竹小竹):吉田
ヘッド(緑1):宰田
カート:泉水
調理器具セット(キャサリン):城所

■個人装備
□化繊の登山服 □ザック(最低でも60L〜のサイズ。夏合宿なども参加するのであれ
ば、75L前後を買ってしまったほうが良い。詳しくは店員さんに相談。) □ザックカバー(ザックに付属している事が普通) □雨具(登山用の雨具を必ず購入。ゴアテックス推奨) □防寒具(化繊のパーカーなど)□シュラフ(3シーズン用が良いが、どこに行くかを店員さんに伝えて相談。キャンプ用の大きいものは不可)□ マット(シュラフの下に敷く銀マットorエアーマット)□登山靴 □替え靴紐  □水 □行動食 □非常食 □ヘッドランプ □予備電池 □ゴミ袋 □ライター □地図(磁北線を引いた上で印刷or購入) □コンパス□食器□コッヘル □トイレットペーパー □エマージェンシーシート □筆記用具 □計画書(要印刷) □常備薬 □学生証 □健康保険証 □現金 □遭対マニュアル(要印刷) □日焼け止め □マスク □タオル □消毒液orアルコール除菌シート□着替え□モバイルバッテリー □軍手 □帽子 □新聞紙 □虫除け (□サブザック □歯ブラシ □サングラス □熊鈴)

■食当
1日目夜:城所
2日目朝:泉水
2日目夜:宰田
3日目朝:吉田

■遭難対策費
400円×5人
計2000円

■悪天等判断
8/25夜の時点で実施可否を判断
塩見岳山行中止時も合流・補給のための入山(中田・桐原)は実施予定

■現地連絡先
長野県警飯田警察署  0265-39-2110

■備考
□日出・日没時刻(塩見岳)
8/27  日の出 5:05
            日の入 18:32
8/28  日の出  5:06
    日の入 18:31
(参照:https://alumicase.com/acdc/mountain.html)
□過去の記録
2014年度記録
2007年度記録
1999 塩見岳(撤退)
□その他情報
NHKラジオ第1 1341kHz
NHKラジオ第2 1539kHz (長野県伊那)
□コロナ対策※[raicho_all:461] 5/26より一部改定
1. 遭難などの緊急時を除き、山小屋の使用を控える。
2. 長期休暇中は平日の活動を中心にする。
3. 山頂付近などの人が多いところでは長時間滞在しない。
4. 最大10人以内のパーティーとする。
5. 常に、パーティー内の連携を損ねない範囲で十分に距離を取る。
6. マスクを常用する。
7. 水や食料は事前に購入しておき、登山山域での買い物を控える。また、下山後の会食も控える。
8.テント内の人数は定員の半分程度とし、余裕をもって使用する。
9. メンバー全員が当日朝検温して担当者に提出。山行前の体調管理はしっかりと行い、少しでも風邪の症状がある場合は参加を控える。

作成者:桐原
文責:宰田、泉水、城所

■日程 2022/08/27(土)~29(月)
■山域 塩見・赤石・聖
■天気
1日目:晴れのち曇り(ガス)  
2日目:雨のち晴れ
3日目:晴れ
■メンバー(敬省略)
CL桐原, SL宰田, 城所, 泉水, 吉田

■総評
奥深い森、険しい岩場、高山植物の花畑など、南アルプスのさまざまな魅力を凝縮した山だった。楽しいメンバーで、2泊3日ゆったりと山旅を満喫できた。適度な歩きごたえで比較的空いているので、アルプス初挑戦の山としておすすめしたい。

■タイムスタンプ
<1日目>  (宰田)
8:54鳥倉登山口発
5分休憩1回
9:56豊山口のコル通過
5分休憩1回
11:20塩川ルート分岐着
11:30発
13:31三伏峠
14:55烏帽子岳
15:50三伏峠着

<2日目>(桐原)
  7:30 三伏峠発
  8:30 本谷山(休憩)
休憩1回
10:20 塩見小屋(休憩)
11:40 塩見岳
12:15 発
13:10 塩見小屋(休憩)
休憩1回
14:35 本谷山
休憩1回
15:40 三伏峠小屋

<3日目>(城所)
5:30 三伏峠を出発
6:53 豊口山のコル
7:28 鳥倉登山口
8:06 鳥倉ゲート
9:30 伊那大島駅

■コース概況
・登山口までのバスは8月下旬の土日で運行終了となるので注意(南アルプス南部には同様の期間限定アクセスが多く存在します。)
・山頂直下は岩場が連続する。難しくはないが高度感がある。また悪天候時は控えるべき。
・三伏峠小屋のテント場は区画されていて27日到着時は十分に余裕があった。水場までは15分ほど離れている。「飲用自己責任」と言われるが、敏感な方でなければ直接飲んでも問題なさそう(CLは3日目に飲んで特に何も起こりませんでした。)

■山行記
<1日目>(宰田)
南ア縦走に合流する中田君を含め、伊那大島駅に無事集合し、登山口までバスで向かう。登山ザックには子供料金がかかる。マイクロバスで、他にも数名登山客の方がいらっしゃった。登り始めの時点でけっこう寒い。重い荷物を持った2人が後ろになって、宰田を先頭に出発。先週の針ノ木岳のときよりも、初っ端から随分と視界が開けていると感じた。木はまだらで、色が薄い。登山口から小屋まで、1/10毎に看板がある。始めの方は、1/10とか2/10とか言われても何も嬉しくない。少し登ったところで尾根に出た。お年寄りの団体の方々と挨拶をした。その後もしょっちゅう人とすれ違ったが、全体的に女性の割合が大きいと感じた。8:2くらい、大学とたして2で割りたい感じだ。全体的に歩きやすい道だったが、7/10以降あたり木で作られた階段や梯子のようなものが多く滑りやすいと感じた。8/10、9/10あたりになると看板がとてもありがたく感じる。小屋の敷地は広く、蛇口もあったがテント泊だと利用不可。とりあえず1泊でテント毎に受付をし、幕営を行った。私たちが着いたときにはまだテントは少なく、奥から詰めて張った。夕食の食当は城所さんで、スープパスタを食べた。和風で美味しかったよ

<2日目>(泉水)
この日は5時起床。下界の方からすれば早起きだが、岳人にとってはかなり遅いらしい。自分が朝の食当で前日から結構緊張していたが無事乗り越え、7時半にテントを出発した。幸先の良いスタートに思えたが、天気に恵まれず霧雨の中登っていく。ただその雨もお気に入りスポットはやはり塩見小屋を超えた先にある大きな崖が一望できるスポット。まだ登山経験が浅い私は、これぞ荘厳な山の象徴であると感動さえ覚えた。メンバーは最後まで足取りが軽く、予定より30分ほど早く西峰までたどり着くことができた。西峰からの景色は360度パノラマで登ってきた甲斐のある素晴らしいものだったが、曇っていたのは少し残念。ただまたこの山を登る理由ができたので来年リベンジしたい。切り立つ崖でチェーンに沿って歩いていったりと個人的にはかなりスリリングな経験もでき、かなり充実した山登りだったと思う。15:30頃小屋に戻ってからは、色々お話をしたり遠くに見える塩見山を眺めたりとゆったりした時間を過ごせた。翌日朝早く帰ることになり美味しい夕食後すぐに就寝。この時思った以上に疲れを感じていたことを覚えている。

<3日目>(城所)
3時半に起床。日の出前だったためまだ辺りは暗く、星がとてもきれいだった。トマトソーススパゲッティを食べて、テントを撤収。初日と同じルートを下山する。朝から快晴だった。せめて昨日から晴れてくれればと思ったが気を取り直して出発した。ほとけの湧き水のそばで休憩中に、メンバー1人のザックが登山道から落下するというハプニングが発生した。急な斜面だったためかなり下まで転がり続けてしまった。ザックが止まった後、CLが速やかに回収し事なきを得た。
鳥倉登山口~伊那大島駅を結ぶ南アルプス登山バスは登山口9:15発と14:25発の2便しかない。時間の都合上今回は9:15発を待たずに、事前に迎車予約していたタクシーで鳥倉ゲートから伊那大島駅へと向かう。伊那大島駅で電車を待つ間、諸経費を精算した。乗車後は流れ解散となった。

■感想
〇桐原
・好みの山でした。また季節・ルートを変えて訪れたいと思います。(蝙蝠尾根に行きたい)
・共同装備・食当などほとんどメンバーに丸投げしてしまったのですが、きちんと役割を果たして下さりありがとうございました。食事は毎食下界以上に充実していてとてもおいしかったです。
・44期の皆さんにとってテント泊のいい機会になれたのであれば幸いです。

〇宰田
・初の前泊、初の複数泊で楽しかった。南ア全山縦走の補給に立ち会うことが出来たのも面白かった。
・ザックを落としたことはしっかり反省します。

〇城所
・きちんとテント泊したのは初めてでしたが、メンバーの皆さんに教えてもらいながら無事終えることができました。テント泊ならではのテント設営や食当を経験でき、有意義な3日間でした。
・登山口から三伏峠までの木々に覆われた登山道、三伏峠付近から始まるハイマツ帯、山頂に続く岩場など変化に富んだ自然を満喫できました。
・ガスが出ていましたが、それでも山頂から南アルプスの雄大さを体感できました。またぜひ訪れてみたいです。

〇泉水
・これまでも複数泊の山行には行っていたが、結構天候に恵まれていたため自分の中で思い出深いものとなりました。
・初めて食当をこなすなどテント泊への適応能力も上がった気がします。
・南ア全山縦走の方達の浮世離れ感が面白かったです。

〇吉田
・初めての複数泊だったが問題なく終えられた。
・頂上手前のピークから見上げる塩見岳の山体はあまりに格好良く思わず感嘆の声が出た。漆黒の鉄の兜という百名山の記述も納得できる迫力だった。
・山頂の眺望は皆無だったものの、前述の山自体の魅力や岩場の緊張感、テントでののんびりした時間など多くのものを味わえて大いに満足した。
・なんとなく雰囲気が気に入った。もしまた行く機会があれば、今度は南アルプスの他の主峰や富士が見れたらと思う。