2024/1/13 相州アルプスハイク
相州アルプスハイク計画書 第3版
作成者:鈴木(45)
■日程 1/13(土) 日帰り 予備日なし
■山域 東丹沢
■山行目的 森林浴、山ごはん
■在京責任者/助言役 加藤(44)
■在京本部設置要請日時 1/13 20:00
■捜索要請日時 1/14 8:00
■メンバー ( 8人) ※体調不良のためメンバー減少(9人→8人)
CL 鈴木(45) SL Narkmon 岩田 山道 油井 清野 小田 斉藤(45)
■集合
8:20 半僧坊前バス停
■交通
宮ヶ瀬ダムハイキングパス使うのが安い
または神奈中バス1日フリー乗車券(2人で1300円)
□行き
7:50 本厚木駅 -神奈川中央交通・厚2・半原行- 8:20 半僧坊前バス停
時刻表(1時間に2本程度)
※半僧坊前バス停には国道側(国道412号, 西側)と県道側(県道54号, 東側)があるがぶっちゃけどちらでも良い
7:20 橋本駅南口-(橋59)-7:44[7:52] 田名バスターミナル-(田1)-8:07 田代-(徒歩10分)-8:17 半僧坊前
□帰り
・半原バス停 - 本厚木駅方面(厚木バスセンター行)
所要時間:45分(23区へはこっちの方が早い)
時刻表 14:27/15:02/15:22/16:02/16:27/17:02/17:27/18:02…
・半原バス停 - 田1 - 田名バスターミナル - 橋57/相17 - 橋本駅南口/相模原駅南口
所要時間:1時間(多摩地域へはこっちの方が早い)
時刻表 14:32/15:12/15:52/16:32/17:12/17:52/・・・
■行程(YAMAP)
半僧坊前バス停 -1:51- 経ヶ岳 -0:20- 半原越 -0:20- 分岐 -0:20- 革籠石山 -1:05- 宮ヶ瀬越 -0:15-
高取山(半原高取山) -1:15- 水とエネルギー館 -0:15- 分岐 -0:20- 標高184m地点 -0:27-
半原バス停
【計6:28/11.5km/△1127m/▽1099m】
YAMAPモデルコース / 周辺地図
※高取山出発時刻が15:45以降になる場合は、愛川ふれあいの村野外センターバス停へ向かって下山[1:10]。ダム見学時間外は、「水とエネルギー館」周辺の門が閉まるため。
■エスケープルート
経ヶ岳まで・・・引き返す
経ヶ岳〜革籠石山・・・経ヶ岳経由で引き返す
革籠石山〜仏果山〜宮ヶ瀬越・・・仏果山頂から国道412号の方面に下る
宮ヶ瀬越〜高取山・・・高取山頂から国道412号の方面に下る
高取山〜・・・そのまま下る
※国道412号上を行き・帰りと同系列のバスが走っている
■個人装備
□ザック □ザックカバー □登山靴 □替え靴紐 □雨具 □防寒具 □帽子 □軍手/手袋 □タオル □水 □行動食 □非常食 □ゴミ袋
□エマージェンシーシート □地図 □コンパス □筆記用具 □遭難対策マニュアル □計画書 □学生証 □保険証 □現金 □常備薬 □マスク
□消毒用品 □日焼け止め (□着替え・温泉セット □モバイルバッテリー □ライター □トイレットペーパー □新聞紙 □カトラリー □コッヘル
□ヘッドランプ □予備電池 □サングラス □歯ブラシ □サンダル □トレッキングポール □サポーター □熊鈴)
■地図
山と高原地図:「29 丹沢」
■注意事項:痩せ尾根、岩場(革籠石山〜仏果山)
■共同装備
救急箱(有紗):鈴木
■遭難対策費
100円×8名=800円
■天候判断
前日18:00までに判断
■施設情報
□温泉
湯花楽 厚木店
〒243-0816 神奈川県厚木市林5丁目8−12
(同系列の路線で妻田バス停にて下車後、徒歩約11分)
■備考
□山頂の標高(仏果山ぶっかさん):747m
□日の出日の入り(仏果山)
日の出 6:52
日の入 16:50
□連絡先等
厚木警察署 046-223-0110
宮ヶ瀬駐在所 046-288-1100
—
□登山届提出先
・東大教養学部学生支援課 :
・コンパス :
□東大連絡先
○教養学部学生支援課 ※開室9:00~16:50(平日)
Tel :03-5454-6074
○駒場正門守衛室 ※常時対応可
Tel :03-5454-6666
□お茶大連絡先
学生・キャリア支援課 ※開室9:00-17:00(平日)
Tel :03-5978-5147
正門守衛室 ※常時対応可
Tel :03-5978-5128
□過去の記録
2018年度
1/13 相州アルプスハイク記録
作成者:鈴木(45)
■日程 1/13(土) 日帰り 予備日なし
■山域 東丹沢
■天気
■メンバー
□1隊
CL鈴木(45) SLベン 岩田 山道 油井 清野 小田
□2隊
◯斉藤(45)
■共同装備
救急箱(有紗):鈴木
■総評
□1隊
午後3時ごろから天気が崩れる予報だったので、
・前日の天候判断で、行程中にあたる時間帯の予報が悪くなければ実施はする
・当日、天気予報を確認しつつ、柔軟にエスケープや行程の短縮を検討する
という方針をとり、決行に至った。
日中は日がでておりこの時期にしては暖かく、山行にはぴったりのコンディションであった。スリリングな痩せ尾根も安全に切り抜けられ、天気が崩れる前に無事に行程を終えることができた。
□2隊
このたびは私の余裕のない行動による列車乗り遅れと、その後の対応のために朝からグループをお騒がせしご心配をおかけしてしまったこと、本当に、ごめんなさい。列車に乗り遅れると山にはいけなくなるという当たり前のことを、身をもって深く深く学びました。
またタクシーでのアクセスを検討する際に、クーポン獲得のための友達紹介に協力してくれると名乗り出てくれたメンバーや、そのほか気にかけてくれたメンバーのみなさん、ありがとうございます。私が全面的に悪いとはいえ、とてもうれしかったです。
結果からいうと、タクシーでのアクセスも諦め、山には登らず下山地点で合流することになってしまいましたが、宮ケ瀬ダム周辺のハイキングコース等を楽しむことができました。山行記に私の欄(2隊)を作ってもらったので、当日の朝のことなどについても含めて、反省の意をこめつつも少しおかしく書いてみます。
■タイムスタンプ
08:37 半僧坊前バス停
09:45 経ヶ岳
10:12 半原越
10:41 革籠石山
11:21 仏果山着
11:49 仏果山発
12:00 宮ヶ瀬越
12:10 高取山(半原高取山)
13:10 水とエネルギー館着
2隊合流
14:00 水とエネルギー館発
14:26 あいかわ公園
14:50 半原バスターミナル
【合計5:51/うち休憩1:49(ほとんどが水とエネルギー館以降)/距離10.7 km/△1063m/▽976 m】
■ルート概況(鈴木)
仏果山手前に、痩せ尾根の危険箇所がある。足場の取り方などを考えると塔ノ岳の鎖場よりレベルは低いように感じたが、こちらの方が両斜面が切り立っていて高度感があった。高所恐怖症の人は足がすくむかもしれないといった具合で、心をしっかり持てば何も気にすることはない。鎖も設置されているが、私は鎖を使わずに登ることができた。個人的には、初心者でもチャレンジできる程度の危険度合いだと思う。
全体的に「地元の裏山」感があり、仏果山以降は家族づれやご老人がたくさんいらっしゃった。(仏果山まではあまり人がいなかった。)
■山行記
□1隊(清野)
早朝の本厚木駅前には共通テストの誘導員が数多く立っていた。緊張した面持ちの受験生が既に何人かバスを待っている。もうあれから一年が経ったと考えると感慨深い。しかし、今の自分たちにとっては共通テストはただの休みの日でしかない。大学に入構もできない今日は勉強も忘れて暫し山に籠るのに絶好のチャンスだ。
違う路線で来る二人と、悲劇に見舞われたらしい一人を除いた全員が集合する。バスに乗り込んだ皆は斉藤に降り掛かった災難の話題で持ちきりだった。乗るはずだった電車に乗れなかったため、集合時間に30分遅れるというのである。本厚木駅周辺でタクシーを捕まえることもできず、どうすることもできない。皆で待つことも考えたが、そうすると途中で雨が降り出すかもしれないということで彼には下山まで麓で待機してもらうこととなった。バスの中ではタクシー探しに疲れ果てて寝たり、麓で彼が時間潰しをできる場所を探したりして思い思いに過ごす。下山場所の近くには観光牧場やオギノパンの工場など観光資源が多そうだったが、結局下山地点である宮ヶ瀬ダムで社会見学をしてもらうということで皆同意した。ついでに宮ヶ瀬ダムについてのレポートでも書いてもらおう。
登山口のある半僧坊前バス停には30分ほどで到着した。名前の通りすぐ目の前には勝楽寺という曹洞宗の寺院があり、ここで別の経路で来た残り二人と合流。弘法大師ゆかりの寺だとか何とか油井が解説していた。弘法大師やら役行者やらは全国どこに行ってもその名前を見る気がする。境内のいかにも禅宗といった雰囲気は、地元の奈良には旧来の仏教寺院ばかりであまり禅寺がないので、新鮮に感じた。禅宗寺院の山門は大抵の場合二階が大きく威圧感がある。禅宗の偉大さを誇示しているのだろうか。
お参りをし、寺にあるトイレで用を足して出発した。暫くは沢に沿って雑木林の中を進む。中々のハイペースだ。よく知ったメンバーだからこんなことができるのだが、途中ヤマレコを確認するとコースタイムの半分で進んでいた。序盤から飛ばし気味ではあるが、皆元気だ。二週間前にあった年越しナイトハイクについて大いに盛り上がっている。山行記録には含みのある表現だらけだったので、気になることが多々あるのだ。
そうこうしているうちに、道は急登へと変わっていた。正月で怠けたままの体には辛い。それと同時に体もやっと温まってきた。何人かは一月だというのに半袖になっている。まるで小中学生のような代謝の良さだ。冷え性の自分には羨ましい限りである。
途中一度林道を挟みながらも急登はしばらく続く。流石に皆の顔にも疲れの色が見え始めてきた。しかし、相変わらず口だけは元気である。年越しナイトハイクからの流れなのだろうが、自分を含む数人のメンバーに、プライベートに関するどぎつい質問が周りから飛んでくる。なんとか誤魔化してやり過ごしたいところだが、こやつらはなかなかしつこい。回答を拒否しようにも、メンバーの仲間意識とかいう訳のわからん理由で食い下がってくる。下手な答え方をすると更に油を注いでしまいそうで頭を使う。もう体も頭もくたくたである。
登り続けること1時間、経ヶ岳に到着。標高は633.1m。スカイツリーにあと90cm及ばなかった可哀想な山だ。目の前には大山が聳えている。新歓で行くような山だと見くびっていたが、なんだこちらから見ると案外大きい山じゃないか。その他には特筆するようなものも無いので、5分かそこらですぐに出発する。ここからはずっと尾根を歩いていく。途中には経石という大きな岩が立ち塞がっていた。なんでも弘法大師がお経を納めたらしい。また出てきたか弘法大師。暫く進んで振り返ると湘南の海と江ノ島が遠くに見えた。江ノ島で夕日を見るなんてさぞかし楽しそうですね()
道は一度半原越の峠まで降りて、また登っていく。いきなり目の前に扉が現れた。獣よけの柵があった名残なのだろうが、登山道の途中にポツンと扉だけ立っているのはなかなかシュールである。足元には落ち葉が降り積もっていて一見少ししか開かなさそうだったが、突如としてメンバーの数人が「新たな扉を開く」だとか何とか言って扉をくぐり出した。あまりにも謎すぎる行動だが、彼らには是非とも頑張って欲しいものである。(ソンナンダカラアタラシイトビラヲヒラケナインデスヨ-)
そんなこんなでひたすら登っていく。目の前には気が折れそうなほどに長い階段。杉林の中の階段ほど退屈なものはない。ということで私と山道でグリコを始めた。じゃんけんで出した手の種類に合わせて決まった段数を登っていく例のやつである。グリコの三文字、チョコレートの六文字、パイナップルの六文字。チョキとパーの文字数が同じなのを昔から疑問に思っていた。七文字と六文字にした方が戦略的に面白そうなのだが。何はともあれ、序盤こそリードしていた私だったが、途中からまさかの10連敗を喫し、最後にはお互いの出した手が見えないほどまで引き離されてしまった。部活の大会など正式な勝負事で負けるよりも、こうしたしょうもない勝負で負ける方が案外悔しいものである。「朝鮮民主主義人民共和国」とかいう小学生じみた禁じ手で追いつこうかと思ったが、そもそも私がじゃんけんに勝つ前に山道が階段を登りきってしまった。
革籠石山に着く頃には登山道に少し岩も増え出していた。ここからが相州アルプスの核心部だ。特段難易度が高いわけではないのだが、尾根がとても細く、高度感がある。両側の木々もまばらになってきた。所々は完全に地面が岩だけになり、そこでは両側の木も消え、大変見晴らしが良い。この標高でこうして稜線の爽快さを味わえるのはお手軽感がある。最後には長い岩場の急登も現れた。ただ、全体的に鎖が過保護気味に設置されており、皆すいすいと登っていく。
30分の稜線歩きを終え、仏果山に到着した。これまでほとんど人と出会わなかったが、この山頂にはたくさんの登山者がいる。難易度の低いコースが他にも数多く設定されているからであろう。小さい子供からご年配の方まで年齢層も幅広い。こうして幅広い年代の人が登っているのをみると、地元の人に愛されている山なんだろうなと感じた。
仏果山の山頂には鉄骨組みの、四階建てぐらいの高さの展望台があった。皆早速荷物を下ろして登っていく。頂上からは絶景が広がっていた。手前には相模原の町が、遠くには東京のビル群が霞んで見える。アルプスの展望の醍醐味がその壮大な稜線や谷の深山幽谷の眺めだとするならば、低山のそれはやはり市街地の眺めだろう。山座同定のように、遠くの超高層ビルや街の名前をあてていく。地元である奈良の生駒山からは大阪神戸のビル群が望めたが、それに似た眺めになんだか懐かしさを覚えた。やっぱり低山には低山の良さがある。
少し長めの休憩をとって出発する。ここからはもう岩場も無く、歩きやすい雑木林の道だ。次第に雲が降りてきたこともあってか皆のペースも上がる。フカフカに積もった落ち葉の道を、次のピークに向けて足早に進んでいく。この頃にはやっと皆の口数も減ってきた。自分としては追及がやっとこさ終わって一安心である。しかし私も性格が悪いもので、自分のことは何も話したくないのに他人の下世話な話は気になるのだ。ここからは反転攻勢といこうか。
特筆すべき見所も(戦果も)無く、30分ほどであっさりと高取山に着いた。なんと、この「高取山」、最初に通った経ヶ岳の南にも同じ名前の山があるのだ。これほどまで近くに二つも同名の山があるのは混乱しそうだ。それとも混乱の結果同じ名前の山が二つできてしまったのだろうか。ただ、人気なのはこちらなのか、この高取山にも展望タワーがあった。とは言ってもさっきと景色は変わらなさそうなので、大半はスルーする。油井は麓の宮ヶ瀬湖にいる斉藤を探すとか言って登って行った。斉藤は社会見学をちゃんと楽しんでいるのだろうか。宮ヶ瀬ダムのスペシャリストとなって皆に様々な知識を伝えて欲しいところだ。
ここからはもうピークを踏むことも無く下っていくだけである。宮ヶ瀬湖に向かって高度を下げていく道だ。所々ではダムから伸びる送電線の関係か木が生えていない広場状になっている。眼前には宮ヶ瀬湖の景色が広がってとても眺めが良い。そこで麓の斎藤を探すことにした。斉藤に電話をして手を振ってもらう。するとダムの堤防の上にゴマ粒程の人影が見えた。こちらからも皆で手を振りかえす。油井は「さいとー!」と大声で叫んでいた。天を振るわんとする程のその声はきっと斉藤まで届いただろう。まさか山で麓と直接交信するなんて夢にも思わなかった。
斉藤の姿も見えて元気になり、ペースを上げてダムまで向かう。ここからは道があまりされておらず、とても滑る。個人的には痩せ尾根よりも慎重にいく必要があると思ったぐらいだ。それでも無事に下り終え、ダム併設の「宮ヶ瀬ダム水とエネルギー館」に向かった。ここでもう下山連絡をする。下山連絡は今回が最後の山行となるベンにしてもらった。1年間しか一緒に登れなかったのは残念だが、短い間でも一緒に山に行って色んな話ができて本当に良かったと思う。ありがとうベン。いつかはみんなでアメリカの山に登りに行こう。
さて、ここで斉藤の登場である。資料館の入り口で待つ我々に、深々と謝罪の礼をしてから近づいてきた。今日1日の行動を聞くと(詳しくは二隊記録)斉藤からの謝罪を求めるというより、もはや同情しかできない。よく下山まで待ってくれてたなと思う。えらい。どうやら彼は宮ヶ瀬湖北岸を延々と歩いていて水とエネルギー館には立ち寄っていないようなので、折角だからと見学に行く。館内ではダムに関する展示だけでなく、丹沢の地質や生態系についての解説もされており、大変勉強になった。
思ったより長居してしまったが、雨雲が近づいて来たので、バス停まで歩いていく。ここからはもう歩道を歩くだけだが、案外遠く50分くらいかかる。途中には大きめの公園もあり、たくさんの家族連れが楽しそうに穏やかな休日を過ごしていた。平和だなあ。一方の我々といえば、ノロケ話で盛り上がる者もいれば思い出したくない後悔で発狂している者もいて、こちらもなんと平和なことだろうか。
無事バスに乗って本厚木駅に向かっている道中、ついに雨が降って来た。思えば去年の共通テストでも雨が降っていた気がする。受験生は気の毒だ。今頑張って試験を受けているであろう未来の雷鳥メンバーに向けて心の中でエールを送った。
バスを降りて本厚木駅前で解散する。といっても皆でそのままご飯を食べに行った。駅前の商業施設で早めの夜ご飯(四時半)である。二手に分かれて私達四人は刀削麺を、他四人は豚カツの店に向かう。刀削麺は冷えた体に染み渡るようでとても美味しかった。やっぱり冬の寒い日の山行の後は麺が一番である。
食べ終わって小田急の電車に乗る頃には、雨は初雪へと変わっていた。
□2隊(斉藤)
「どこで道を違えてしまったのか、あの時どうした方が良かったのか、考えてみてもやっぱり分からないんです。」一連の失敗を振り返り、こぶしを握りながら語る彼の口調は、過ぎてしまった過去を諦めようにもやはり諦めきれないようで、小刻みに震えている。あまりにも哀れな彼の姿に、取材班も涙を拭わずにはいられなかった。事の発端は下北沢駅のホームでの過ちにある。その日彼は仲間と下北沢駅から列車内で合流することになっており、6:58発の列車に乗るべく、地下二階ホームへと順調にエスカレーターを下っていた。時計の針はまだ57を指したばかりである。「この調子なら歩かなくても間に合うだろう。」これこそが全ての元凶である。この一瞬の判断が、今後数時間の悲惨な運命を呼ぶことになるとは、微塵も想像することが出来なかった。エスカレーターを呑気に乗り終えホームに足をつけたその時である。プシュー。チリンチリン。目の前で何かの列車のドアが閉まった。列車の方向幕は「快速急行小田原」。電光掲示板「6:58小田原(チカチカ)」。いま、目の前でなにが起こっているのか、うまくのみこめない。「えー!なんで?!まだ57分じゃん!」そう叫び、彼の思考に冷静さを戻したのは、後ろを歩いていた下北ギャルたちだった。そうだ、そうじゃないか。ギャルたちの言う通り、まだ57分のはずである。この列車に乗るためにここまで来たんじゃないか。件の列車はいま目の前にあるんだぞ。どうにかして乗る方法があるはずだ。マナーの悪い乗客みたくドアをたたいてみるか?いやしかしそれはさすがに申し訳ない。いや優しくノックするくらいなら良いか?.....そんなことを考えて迷ってしまう彼の優柔不断さこそが、本当の元凶だったのかもしれない。ドアを閉めた列車は考える時間など与えるはずもなく、彼とギャルたちをおいて下北沢駅を出発してしまった。去り行く列車は、走馬灯のように彼の目に鮮烈に映る。このときの光景はいまだに時折フラッシュバックを起こし、そのせいで眠れなくなってしまう夜もあると、彼は語る。
……ということがあり、私、斉藤は列車に乗り遅れてしまい、予定のバスに乗れないことが確定しました(次発はかなり遅い)。このあと本厚木駅からタクシーでのアクセスも検討したのですが、その距離のせいか配車が上手くいかず断念。しかしこのまま帰るのも忍びなく、また鈴木くんにも「帰ったら許さない」的なことを言ってもらったので、宮ケ瀬ダム北岸を歩いて下山予定地点で合流するというプランを提案し、受理されました。
まず宮ケ瀬行きのバスで終点宮ケ瀬まで乗車。宮ヶ瀬周辺は店舗が並ぶ商店街があるなど、なかなか良い雰囲気です。宮ケ瀬ダムの沿岸に向かって歩きながら、ところどころ見晴らしの良い場所で記念写真を撮りましたが、当然全部一人で写りました。あとでみんなに笑ってもらえるかなとか考えていましたが、みじめですね。この辺りは広場とか遊具とかが多くて、小さい子どもたちが親に見守られながら遊んでいます。そんな様子を見守りながら、広場の隅のベンチに腰掛け、持ってきた味噌汁と行動食をいただきました。味噌汁を用意する時間くらいはあったんだけどなぁと、まだ若干物思いにふけっていました。
宮ケ瀬周辺を一通り見物した後、北岸を目指して歩き始めましたが、ダム沿岸の県道脇の「整備されているけど交通量は皆無」みたいな歩道が延々と続くのでだんだんと退屈してきてしまいます。だから後半は大声で藤井風を歌いながら歩いていました(人がいないので安心です)。下山地点まであと少しという場所まで来た時、鈴木から電話で突然「腕振ってみて」と言われます。言われるがまま腕を振ると「ああ、あれだ笑」と電話越しに笑う声が聞こえるので、何だろう、と思いながらふと山の方を見上げると、山上の開けた場所に一隊の人たちが小さく見えました。山の上と麓で交信がとれるというのはなかなか新鮮で楽しいですし、なによりその日初めて見る雷鳥の仲間の姿に、気持ちが踊りました。一隊の下山を待って無事合流し、長かった二隊の活動もとうとう役割を終えました。
■感想
◯CL鈴木
・同期山行は、楽しい。
・朝イチから少し疲れてテンションがおかしくなりました
・CLなのに、前半なぜかフラフラで、ごめんなさい
・CLなのに全然仕切らなかったのですがむしろそのほうが各メンバーの率先性は向上することが確認できました。
・落石、しすぎ。ごめんなさい。本当によくない。歩き方を見直したいと思う。
・高度感があり低山でも楽しめた
・はしゃいでる中学生(=山道)、全然話さない清野、がんばれ小田、うわつくな斉藤、うわつくな俺
・山行の前日に夜遅くまで外にいると痛い目見るよ、知らんけど
・低山なら大丈夫だろうと思って1週間以内にCLを2連チャンやりました。ちょっと疲れたのでこれからはしばしゆっくりします
・個人的なヒヤリハットは「膝疲労→足元不安&落石しすぎ」かな
・ベン、約1年楽しかった!ありがとう!またいつか必ず山に登ろう!
◯SLベン
・今回SLを代理に務めさせていただきましたが、ほぼ半年が経っているという遅い段階で、山行メンバーとしての技術力の水準にやっと達したと感じました。一方、成長したなと思い嬉しかったが、一方、成長が遅いと自分が情けないと思いました。日本の山であろうと、アメリカの山であろうと、次の山行に向けて、頑張ります!
・1月なのに、林冠がないところは暑かったです…
・行程が早くて、天気が悪化する前に無事下山できてよかったです。このメンバーが強い
・(個人の反省)先頭をしている間、道の大きなミスはなかったけど、自分的には微妙に歩きにくいところとか、「あ、そっちのほうがよかったかな」という時とかが多かったです。判断力が足りなかったです…
・(個人の反省)出発する前に充分準備体操をしたつもりですが、足がつりそうなところがいくつかありました。気を付けましょう…
・先学期と比べたら、雷鳥の雰囲気がだいぶ変わったという話がありました。僕はもういないですが、同期がこれから2年生になり、46期の新入生を迎えるのを楽しみにしています。はしゃいだり、話で盛り上がったり、山を(安全に)思う存分に楽しんだりしている同期を見ると、きっと雷鳥の魅力が伝わると確信しています。
・雷鳥のメンバーとして、最後の山行でしたが、すごく楽しかったです。短い間でしたが、心から雷鳥に入ってよかったと思います。雷鳥の皆様、お世話になりました。ありがとうございました。へいすてぃ代表、いつもありがとう!そして、同期たち、期待しているぞ!
・またいつか、一緒に山を登ろう!!!
◯岩田
・トレーニングします
・痩せ尾根など色々楽しめました
・お得な切符の情報ありがとうございました!
◯山道
・最近運動という運動を全くしていなかったが、ゆるりと楽しむことができてよかった
・先輩方の色々為になる話を聞けてよかった
・山行中は快晴に恵まれ、最後に駅で雪を見れてとても満足
◯油井
・ハイク中にグリコをしているメンバーがいて微笑ましかった
・小田、一緒に頑張ろうな
・新たな扉を開きました
・遮るものが何一つなく関東平野を一望できて最高
・ベンありがとう
◯清野
・天候に恵まれ気持ちのいい低山歩きができてよかった
・同期山行ということもあり遠慮のない話をできたと感じた()
・そろそろ新入生も入ってこれからどんな雰囲気になるかなと色々想像している
・グリコでチョコレートとパイナップルの文字数が同じなのはどうかと思う
◯小田
・行程は案外らくでした
・一週間では回復しませんよね
・いろいろ供養してみました
・未熟さを痛感
・仲間に頼るべきだったかも
・こーすけがいなかったのが非常に残念
◯斉藤
・二隊もそこそこ充実していた。宮ケ瀬について詳しくなれたので、宮ケ瀬観光の際はぜひご相談ください。
・合流してからの会話が楽しくて全然満足でした。他愛もない話から深い話まで出来るところは45期の自慢ですね。
・小田を応援したい