2025/6/21-22 秋田駒ヶ岳・乳頭山縦走

秋田駒ヶ岳・乳頭山縦走計画書 第三版
作成者:油井
■日程 6/21-22(土-日) 一泊二日 予備日なし
■山域 奥羽山脈北部
■目的 高山植物鑑賞、温泉、47期ステップアップ
■在京責任者 小田
■在京本部設置要請日時 6/22 20:00
■捜索要請日時     6/23 08:00

■メンバー 
 CL油井(45) SL北島(46) ◯高原(47) ◯井本(47) ◯川西(47)

■集合
6/21 09:30 田沢湖駅前

■交通
集合後の移動はタイムズカーシェア(予約済) 基本料金9900円+距離料金(20円/km)
※36時間と48時間の差額は油井が負担(1100円)、寄り道分の距離料金は八幡平ハイク組が負担(85km/1700円)、集合前・解散後の距離料金は割り勘に含む

□行き
〈油井・北島〉
06:00盛岡駅西口集合→八幡平ハイク→田沢湖駅へ
10:02 アルパこまくさ-0:25-駒ケ岳八合目 750円

〈高原・井本・川西〉
06:32 東京-秋田新幹線こまち1号-09:21 田沢湖

□帰り
…/10:40/11:15/11:50/12:55/13:30/…/17:00 駒ヶ岳八合目-0:25-アルパこまくさ 750円

→12:55発まで:鶴の湯へ、それ以降:蟹場温泉へ?
17:12/17:34/18:10 田沢湖発 または盛岡から新幹線(安上がりです)・夜行バス

■行程【11:59/22.7km/↑1392m↓1922m】
6/21:5:01/9.1km/↑839m↓614m
10:02 アルパこまくさ-0:25-駒ケ岳八合目 750円
駒ヶ岳八合目-0:11-旧道分岐-0:25-片倉岳展望台-0:35-分岐-0:05-分岐-0:15-男岳-0:15-分岐-0:05-分岐-0:06-阿弥陀池避難小屋-0:01-旧道コース分岐-0:20-男女岳-0:15-旧道コース分岐-0:01-阿弥陀池避難小屋-0:10-横岳分岐点-0:05-横岳-0:33-男岳分岐-0:23-駒池-0:23-男岳分岐-0:43-横岳-0:05-横岳分岐点-0:09-阿弥陀池避難小屋

6/22:6:58/13.6km/↑552m↓1307m
阿弥陀池避難小屋-0:10-横岳分岐点-0:05-横岳-0:20-焼森-0:02-焼森分岐-1:16-湯森山-0:35-宿岩-0:45-笊森山-0:05-分岐-0:15-分岐-0:50-乳頭山-0:15-一本松コース分岐-0:30-田代平避難小屋-0:10-孫六コース分岐-1:00-蟹場分岐点-0:40-大釜温泉登山口
09:55/10:45/11:55/13:40/… 乳頭温泉-0:14-アルパこまくさ 350円(油井のみ車回収に行く)

■エスケープルート
※男岳・男女岳・駒池は時間次第でカット
阿弥陀池まで:引き返す
阿弥陀池〜焼森分岐:焼森分岐からシャクナゲコースで八合目へ下山(35分)または八合目避難小屋泊、場合によっては日帰り組へと一部合流
焼森分岐〜湯森山:湯森山から八合目駐車場へ下山(45分)
湯森山〜:田代平分岐から孫六コースで孫六湯へ下山(1時間、または田代平避難小屋で停滞)
※天候次第では日帰りに転進、日帰り組計画書参照



■個人装備
□ザック □ザックカバー □シュラフ □マット □登山靴 □替え靴紐 □雨具 □防寒具 □帽子 □軍手/手袋 □タオル □水 □行動食 □非常食 □ゴミ袋 □カトラリー(フォーク、スプーン類)  □コッヘル(食器)  □ライター □トイレットペーパー □着替え・温泉セット□ヘッドランプ □予備電池 □エマージェンシーシート □地図 □コンパス □筆記用具 □遭難対策マニュアル □計画書 □学生証 □保険証 □現金 □常備薬 □マスク □消毒用品 □日焼け止め (□サブザック □ゲイター(スパッツ)
 □モバイルバッテリー □サングラス □歯ブラシ □トレッキングポール □サポーター/テーピングキット □熊鈴 □コンタクト/眼鏡)
※地図と遭難対策マニュアル【携行版】は印刷して持参しましょう。この計画書は緊急連絡先の方にも渡しておきましょう(非常時への備え)

※運転手:□運転に適した靴 □運転免許証

用具名解説
シュラフ・・・登山用寝袋、今回はキャンプ用でも可。
マット・・・銀マットなど。テントの中にこれを敷いて就寝する。
非常食・・・遭難時用や予定していた食事をとることが難しい時用。行動食とは区別し、山行中には手をつけないのが基本。
行動食・・・文字通り。山行の休憩ではたくさん補給すべし。お菓子や高カロリー食品(カロリーメイト、シリアルなど)
カトラリー(フォーク、スプーン類) ・・・アウトドア用のカトラリーがあると一番良いがないならスーパーやコンビニなどでもらえるタイプで代用すればOK。
コッヘル(食器) ・・・アウトドア用の軽くて重ねられるもの。今回はタッパーなどでも良い。
ライター・・・ガスバーナーへの着火用。発火地点が手指から離れたロングタイプのものが良い。
トイレットペーパー・・・鍋やフライパン、コッヘルのお掃除用。油や水分をよく吸い取ってくれる。
予備電池・・・ヘッドライトの予備電池。ちなみにヘッドライトは不使用時にも電池消耗が激しいので使わないときは電池を抜いておくといいらしい。
エマージェンシーシート・・・銀のアルミ製の緊急時用グッズ。寒さから身を守るほか日光を反射し遭難者の早期発見に寄与する。超基本的な遭難対策グッズ。おそらく災害時にも役立つ。
遭難対策マニュアル・・・雷鳥独自の資料。緊急時の対応マニュアルなど。「携帯用」を各山行に必ず持参、雷鳥ドライブからDLできる
サポーター/テーピングキット・・・怪我・疲労防止。

服装について

■地図
25000分の1:「秋田駒ヶ岳」
山と高原地図:「岩手山・八幡平」

■共同装備 調整済み
なべ
・梅:川西
ヘッド
・緑12:油井
カート
・パワープラス×2:高原
調理器具セット
・ガジャマダ:油井
救急箱
・苺:油井
熊撃退スプレー
・ユーフレ:油井

■食当
夜:川西 スタミナラーメン レシピ
朝:井本 鯖グリーンカレーパスタ レシピ
アレルギー等:アーモンドを除くナッツ類、豆乳、メロン、モモ、サクランボ

■遭難対策費
200円×5名=1000円

■悪天時
前日までに判断

■施設情報
□避難小屋
〈乳頭山〉
・田代平山荘:20人、飲用可能な水場なし、トイレ2つあり
〈秋田駒ヶ岳〉
・駒ヶ岳八合目避難小屋:15人、水場あり、水洗トイレあり、コインロッカーあり(200円、8基)
・阿弥陀池避難小屋:10人、水場あり(枯れることあり)、水洗トイレあり
□水
・駒ヶ岳八合目避難小屋付近
沢や池塘は各所にあるので煮沸すれば飲めるかもしれない?
□トイレ
・各避難小屋
□温泉
・蟹場温泉:9-16時、800円
・大釜温泉:9時-16時半、600円
・黒湯温泉:9時-16時半(受付は16時まで)、800円
・孫六温泉六庵:11-15時、700円(内湯のみ)・3000円(全て)
・妙乃湯:10時半-15時(受付は14時まで)、1000円
・休暇村乳頭温泉郷:11-15時(受付終了)、800円
・鶴の湯:10-15時(受付は14時まで)、700円
□スーパー・コンビニ
・ビフレ田沢湖店:10-19時、仙北市田沢湖生保内街道ノ上103
・グランマート田沢湖店:10-20時、仙北市田沢湖生保内浮世坂26−9
・デイリーヤマザキ田沢湖高原店:5-21時、仙北市田沢湖生保内造道23−12
・ローソン田沢湖造道店:6-22時、仙北市田沢湖生保内町田154−4
■備考
□日の出日の入り(乳頭山)
日の出:04:00 
日の入:19:17
□連絡先等
仙北警察署:0187-53-2111
田沢湖交番:0187-43-1121
仙北市田沢湖情報センター フォレイク:0187-43-2111
□過去の記録
2018(秋田駒ヶ岳)

6/21-22 秋田駒ヶ岳・乳頭山縦走記録
作成者:油井
■日程 6/21-22(土-日) 1泊2日 予備日なし
■山域 奥羽山脈北部
■天気 1日目:曇り、2日目:晴れのち雨

■メンバー
 CL油井(45) SL北島(46) ◯高原(47) ◯井本(47) ◯川西(47)

■共同装備
なべ
・梅:川西
ヘッド
・緑12:油井
カート
・パワープラス×2:高原
調理器具セット
・ガジャマダ:油井
救急箱
・苺:油井
熊撃退スプレー
・ユーフレ:油井

■総評
山の美しさと厳しさの両面を味わった山行だった。秋田駒ヶ岳の花畑、田代平などの湿原、北東北らしいゆったりした稜線歩きを満喫できた。突然の暴風雨にも見舞われながらも弱音を吐くことなく悪路を歩き通した47期3人が逞しかった。CLとして反省すべき点は多々あったが、この時期の秋田駒ヶ岳を二日間にわたって満喫することができたことには満足している。

■タイムスタンプ
1日目:5:35/8.7km/↑797m↓574m
11:35 秋田駒ヶ岳八合目駐車場-12:10 片倉岳展望台-13:25 男岳-14:00 阿弥陀池避難小屋-14:20 男女岳-14:40 阿弥陀池避難小屋-15:05 横岳-15:50 駒池-16:55 横岳-17:10 阿弥陀池避難小屋

2日目:6:45/12.0km/↑529m↓1253m
4:15 阿弥陀池避難小屋-4:30 横岳-4:50 焼森-5:50 湯森山-6:30 宿岩-7:25 笊森山-8:30 乳頭山-9:10 田代平避難小屋-11:00 乳頭山登山口
【12:20/20.7km/↑1326m↓1827m】

■ルート概況
〈八合目〜駒池〉
・駐車場はほぼ満車、バスは増便されるので問題なし
・八合目避難小屋は1Fしか見ていないが綺麗、トイレは一風変わった構造らしい
・雪渓の横断は踏み跡が鮮明なので見た目ほど難しくはない
・片倉岳展望台から先はミヤマダイコンソウの群生地
・阿弥陀池がある谷にはチングルマ、イワカガミ、タカネスミレの花畑
・男岳分岐点は風がよく通るので注意
・男岳含めこの辺りの山には持てる山頂標がたくさんある
・大焼砂はタカネスミレとコマクサの花畑
・ムーミン谷は残雪に注意、駒池の木道は沈んでいなかったが念の為渡らず
・阿弥陀池避難小屋は2階にしか泊まれないが15人は入りそう
・阿弥陀池周辺は男女岳と男岳・馬の背の間なので「ビル風」が凄い
・横岳からは展望が良い

〈横岳〜乳頭山登山口〉
・焼森は火星に来たかのよう
・焼森以降は藪のような細く荒れた道と湿原の木道の繰り返し
・丸い丘のような山が連なっているので傾斜は緩い
・シャクナゲが咲いていた
・乳頭山は爆風
・田代平避難小屋は立派な2階建て、ここも宿泊可能なのは2階のみ
・田代平はゆっくり見る時間がなかったが綺麗な湿原
・孫六コースはぬかるみがひどく、滑りやすい


■天候判断ミスについて
2日目に笊森山手前から孫六コースの樹林帯に至るまで2時間近く暴風雨に遭った。風を凌ぐ場所もなく、幸運にもメンバー全員が十分な体力を有していたのでほとんど休むことなく突っ切って田代平避難小屋へと退避することができた。予報や進行方向の視界から乳頭山到着時には天候が崩れることは全員承知の上で進んでいたものの、笊森山に着く前から雨が降り出すなど天候悪化が早く、起床時には阿弥陀池周辺で暴風が吹いていたことから警戒していた強風も横岳辺りの稜線ではほぼ無風であったことで油断していた中でどんどん風が強くなっていったことが想定外だった。エスケープルートとして、湯森山以降は蟹場コースを孫六コースに変更することしか想定していなかったが、暴風雨になったのが笊森山であるから引き返して八合目に下山するという選択肢もあったはずである。八合目まで下るのと乳頭山の樹林帯に到達するまでの時間は確かに変わらない。しかし、進行方向の天候が悪いのは目に見えていたのでだんだん八合目方面まで天候が崩れていったとしても少しはマシだったように思う。気温が低くなかったこと、メンバーの強さ、雨に濡れる前にレインウェアを着たこと、逃げ込める避難小屋があったことで今回は事なきを得たが、かなり危険な状態であった。天候悪化時に逃げ込める樹林帯の近さというのは、あくまでも一つの指標でしかなく、実際にエスケープ判断を下す時には気象に関する基本的な知識と併せて観天望気による判断力が求められると感じた。これは知識を入れるというよりは経験を積んでいくしかない。CLやる人は一緒に荒天予知能力を磨いていきましょう。(あと泊まりやる人は天気図の読み書きはできるようにしたい。)


■山行記
〈1日目:高原〉
 朝3:30起きで最寄りを始発で出発したものの意外に眠気は無かった。途中井本と合流した後東京駅にてこまちに乗り3時間ほど揺られて田沢湖駅に到着。秋田だからと多少期待していたものの残念ながら普通に暑く、持ってきた水の量に一抹の不安を覚えた。駅で他の秋田遠征メンバー全員と合流し、先輩方の運転でアルパこまくさ停留所へ。車を運転できると山の選択肢が大幅に増えることを実感し夏の免許合宿へのモチベが湧いてきた。また、どうやら前泊し八幡平に行ったメンバーが遠くではあるが熊を見たらしく少しの緊張感が芽生えた。アルパこまくさ停留所からはバスに揺られ駒ヶ岳八合目停留所に到着。他の乗客も居たためバス1台では足りず2台目も出してくれたおかげで悠々座れた。駒ヶ岳八合目の男子トイレは非常に不思議な造りをしており僕の拙い表現力では形容しようにもできないので是非行って見てみて欲しい。

 そこからは山道を歩いていったのだが、途中硫黄の匂いが漂う火山地形や関東近郊では見られないほどになだらかに広がる雄大な山々の景色や深く水を湛える田沢湖などを見たり、或いは未だ残る雪渓を渡ったりするなど非常に珍しい体験が多くとても楽しい道のりであった。この辺りでふと涼しいと気づく。段々地獄の夏の足音が聞こえてきたこの頃恋しくなる涼しさで、非常に快適であった。その後多少の霧と共に自然のお花畑が現れ、そこでは見渡す限りに黄色・白色・桃色の小さく可憐な花々が咲いており課題に追われる日々で荒んだ心を癒してくれる素晴らしい景色であった。

 その後男岳ピストンに向かったのだが道中物凄い風が吹き付けてきており身につけている物が飛ばされかねない中々刺激的な道のりだった。この辺から所々に濃い目の霧がかかるようになりお花畑も遠くが見えない状態になっていたのでそうなる前にお花畑の景色を堪能できたのはラッキーだった。次に男女岳ピストンに向かった。基本ずっと階段であるため難しいものではなかったし道の側には土砂止めの杭と花々がまるで花壇のような景色をつくりだしており気楽に楽しめる道のりであった。その後横岳、そのまま駒池に向かった。この横岳から男岳分岐付近にある大焼砂が歩くに当たり非常に厄介で大小様々な軽石が深く積もった道であるため上りも下りも足を取られ歩きづらく体力を相当使ったように思う。本来はムーミン谷を縦断したいところだが駒池で木道が水没しているため来た道を引き返した。

 この日の夜は阿弥陀池傍にある阿弥陀小屋に泊まった。夕食は肉ラーメン!マルちゃんの醤油に業スのほうれん草と角煮、そしてたっぷりのソーセージを入れたボリュームある一品。ソーセージが多すぎるとの声があったものの全て食べ切り皆満腹。ちなみにこの日阿弥陀小屋では我々の隊の他に千葉県から来ていたご夫婦が泊っており、このご夫婦が夕食にきりたんぽ鍋を食べていたため「せっかく秋田に来たんだから夕食きりたんぽにすればよかった」という後悔と「明日下山後に必ず食べよう」という固い決意を生んだのだった。19:00に翌日の天気が良くなることを祈りながら就寝。そして一晩中小屋に吹き付ける強風の音を聞き絶望。


〈2日目:井本〉
 午前3時に起床。避難小屋のおかげで風や低温の影響をそこまで受けずに睡眠することができ、体力も戻った。しかし強風すぎるがゆえ、恐怖を感じるほどの防音が一晩中し、本当に下山できるのか一同心配になりながら朝を迎えた。天候確認をして下山できそうではあることにホッとして、取り敢えず朝ごはんの支度をした。自身初めての食当ということもあり皆が好んでくれるか不安を抱きながら、業務スーパーで調達したインスタントのグリーンカレースープにサバ缶、パスタを加えたスープパスタを作った。本音はどうだったのかはさておき、皆美味しいといって食べてくれたので一安心。量も丁度よく、次の山行時も食当をしたい想いが募った。お腹を満たしたところで、行程を確認し、天候をみながらエスケープを活用することも視野に入れて予定通り動くことになった。ということで、肩に少し疲労が残っているのを感じながら出発した。

出発後は風に吹かれながら昨日登った横岳に到着。このときは天気も良く視界が開けていたこともあり昨日は堪能できなかった絶景を観たあと、このまま進むことになった。ここで川西君が腹痛を訴え、どうすることかとなっていたが幸い、北島先輩が簡易トイレを持ってきてくださっていたおかげで対処することができた。自分ももしもに備えて色々な準備をしておかないといけないと改めて実感した。横岳のあとは真っ直ぐ焼森へ。小焼砂を歩いていくと広大な景色が広がっていた。風も気持ちよく360度広がる景色を楽しんだあとは湯森山へ1:30分ほど道を進めていく。はじめの半分の道のりは下りで比較的歩きやすかったがヤブ道を通るのに一苦労。ジャングルを歩いているかのような感覚になった。後半は登り道も多かったが、朝早かったこともあり体力は残っており、風の影響も少なかったため登り切るのに苦労はあまり感じなかった。と、思いきや終盤にかけて防風林で覆われていない登山道が多くなり風の影響を直に受けながら頂上に到達。標識が倒れているは、風が強いはで頂上を噛みしめる間もなく再出発を切った。

湯森山のあとは笊森山の中間にある宿岩を目指して再出発。この日は会話にあまり花が咲かなかったのが反省点。何か話すことでも考えとくべきだろうか。2人とかなら何でも話せちゃう人間だが少し人数が増えると会話も難しくなるなあといらんことを考えながら登っていく。ここまでの道は開けており、植生を楽しめた一方で風の影響が強く歩くのに一苦労。風速15-20mくらいの風は吹いていたと思う。到着した宿岩は見応えがあった。岩ということもあり、スペースと風よけ双方の役割を担っていて休憩には最適だった。5分ほど休んだところで笊森山へ。再びヤブ道を通りながら道を進めていく。途中には大きく開けた場所や雪場を広く眺められる場所もあり見応えがあった。笊森山に到着後はすぐに乳頭山を目指して歩いていった。休憩はほとんどなかった、というかできなかったと思う。

乳頭山に向かう道が、この日最も過酷であった。特に終盤の登りは急であるだけでなく風と霧の影響が強く視界が限られる。この日初めてあった登山の方と言葉を交わしたあと、ひたすら登るのみであった。なんせ、話をしてつらさを誤魔化そうにも風の音で話ができず、というか皆そんな気力もなくただただきつい時間であった。乳頭山の頂点に到達すると風に吹かれながら写真だけ撮って、すぐに下山を決意。その間一分くらいだったと思う。エスケープを使用するために一旦小屋に移動することに。一時間もしない下り道を進んで行った。この道も雨で緩くなっており、気が抜けない状況であった。小屋に到着すると生きて帰れることに皆安心した様子だった。ほとんど休めていなかったので15分ほど、食事を取ったり服を乾かしたりして休憩をとった。ジムの話で盛り上がったのが自分としては楽しかったなあ(あまり女子同士でジムの話をしたりすることがないので)。エスケープを使い1時間強で下山することになり再出発。休んだあとの再出発が一番きついことを改めて認識しながら今度はぬかるみの多い道を進んでいく。何度か滑って転びながらも大事な怪我には至らずに無事下山することができた。ぬかるみが酷すぎたが耐えきったので今後の山行のぬかるみはもう乗り切れるのでは(?)と思えるほどだった。
2日間通じて自分のペースは割と遅めでしたが、周りがそのペースで合わせて進んでくれたのがとても有り難かったです。皆さんありがとうございました。

長い長い山行を終えたあと、一旦近くの大釜温泉の近くでこのあとどうするか作戦会議を行なった。バスの時間が微妙であったので(?)、油井先輩が5km離れているバス停まで走って車を取りに行くと宣言、皆びっくり。そんな体力どこにあるんですか!?自分ももっと体力つけたいなあとしみじみと感じた。車と合流した後は温泉で疲れを落とし、名物のきりたんぽを食べにレストハウスへ向かう。きりたんぽ鍋1800円、稲庭うどん鍋1200円、きりたんぽ単品600円さあどうする!?という状況で先輩2人はきりたんぽ鍋、私と高原はきりたんぽ鍋と稲庭うどん鍋を半分づつ、川西は稲庭うどん鍋ときりたんぽ単品をそれぞれ頼むことに。1800円で稲庭うどんもきりたんぽも一人前ずつ食べることができた川西の頼み方がズルすぎるとその後ずっと話題に上がった。田沢湖レストハウスに来ることがあればこのオーダーをすべきかもしれない!お腹いっぱいになったところでレストハウスにあるお土産屋さんで各自お土産を調達したあと、時間があったのではちみつ屋さんに立ち寄った。秋田ははちみつが有名なのかいまいち分からないが、はちみつ酢の試食をしたりはちみつのソフトクリームをロンドンバスで堪能したりした。その後は日帰り組と合流し、間もなく解散となった。

長い一日で、山行、秋田観光ともに楽しむことができ大満足でした。改めて、山行を計画してくださった油井先輩ありがとうございました。


■感想
CL油井
・念願の秋駒の花畑を堪能できて幸せ
・アメとムチの縦走路は楽しい(?)
・47期3人の体力に助けられた、これからも期待してます
・荒天時の判断は難しい、雨なのかガスなのか遠くからでは見分けられないのが課題
・鶴の湯に洗い場がないことを事前に調べておらず、急遽休暇村で入浴したが、ここでも十分乳頭温泉を楽しめた
・夜中にアラームを消音にしていなかったことを思い出してスマホをいじった際に誤ってアラーム音を鳴らしてしまったことは猛省します
・携帯トイレと笛も泊まり山行・東北の山には必須ですね
・タイムズの会員ランクが一番上になったことでめっちゃ割引されて感動
・この遠征は新幹線6割引タイムセールのおかげで企画できたのでJRに感謝

SL北島
・花盛りの秋田駒ヶ岳、ほんとうによかった
・縦走路もまた違った景色や花が見られて楽しかった
・油井さんはもとより、47期の皆さんからもいろいろ学ぶことがあった
・写真撮影に夢中でたびたび隊から遅れをとり、ご迷惑をおかけしました。反省します
・樹林帯に逃げ込んで気が緩んだのか、ぬかるみで派手に転倒した。最後まで緊張感をもって歩きたい

◯高原
・油井先輩に置いてかれずに済んだので良かった(←勘違いされるのでやめましょう笑、置いてくという話はデマです〈油井〉)
・関東近郊では中々体験できないことばかりでとても楽しかった
・熊対策をなにもしてこなかったのでそこの準備はきちんとしようと思った
・下りで何回かこけたので最後まで気を抜かないようにしたい
・恐らくタオルを温泉に忘れてきたので以後気を付けます
・皆さんほんとにお疲れ様でした&ありがとうございました!!!

◯井本
・山道はヤブ道から木道、じゃりなど様々な種類を体験できて登山としてとても面白かった。
・豊かな植生も満喫できて新たな発見がたくさんあった
・初めての食当は割とうまくいったので良かった、どんどんチャレンジしていきたい
・ペースを自分に合わせてもらったり、一日目の最後は少し荷物を持ってもらったりしたのでもっと体力をつけたい
・今回は先頭に積極的に行けなかったが次回以降先頭をもっと歩きたい
・熊対策自分ももっと入念にすべきだった

◯川西
・関東近郊では見られない景色を堪能でき、大満足でした!
・ジップロックのチャックが壊れていたり、氷水が漏れてしまったり、装備の点で反省すべき点が多かったです。
・装備が少し重かったのもあるかと思うが、結構疲れてしまったので、夏までにしっかりと体力をつけたいです。
・2日目は天候に恵まれませんでしたが、無事、乳頭山に登れて良かったです!
・今回は油井先輩に熊スプレーを持ってきていただいたが、誰が先頭を歩くかは分からないこと、天候が良くないと声が通らずメンバー間の意志疎通が上手くできないことを考慮すると、自分もクマスプレーを持ってきた方が良かったと思いました。先輩に頼り過ぎないようにしたいです。