2025/6/21 立岩・荒船山縦走
立岩・荒船山縦走 計画書 第三版
作成者:斉藤(45)
■日程 6/21(土) 日帰り 予備日6/22(日)
■山域 西上州
■目的 岩場経験、登頂、野草観察
■在京責任者 高村(45)
■在京本部設置要請日時 6/21 19:00(予備日の場合は6/22)
■捜索要請日時 6/22 6:00(予備日の場合は6/23)
■メンバー
CL斉藤(45) SL鈴木(45) ◯岩田(45) ◯嶋(47) ◯小野(47)
■集合
荻窪駅5:55ごろor駐車場6:10
■交通
□行き
練馬IC -50min- 藤岡JCT -17min- 下仁田IC -35min- 荒船山・立岩登山口
(関越道・国道254号線経由・約2時間)
□帰り
同上
■行程(YAMAP CT1.0倍)
荒船山・立岩登山口 -0:06- 立岩直登コース分岐 -1:40- 立岩 -0:35- 不動下降点 -0:35- 立岩分岐 -0:20- 巻き道分岐 -0:20- 荒船山(経塚山) -0:09- 経塚入口 -0:09- 頂稜入口 -0:05- 星尾峠 -0:25- 左岸コース分岐 -0:06- 標高1049m地点 -0:50- 荒船山分岐 -0:35- 立岩直登コース分岐 -0:06-荒船山・立岩登山口
(CT6:01 △995m ▽995m 8.2km)
※12:30までに荒船山到着&体力的余裕があれば、経塚入口から艫岩までピストン
経塚入口 -0:30- 艫岩 -0:30- 経塚入口
YAMAP:立岩→荒船山(経塚山)→艫岩→威怒牟畿不動
(CT7:07 △1126m ▽1126m 11.3km)
※時間的余裕があれば、荒船山分岐から威怒牟畿不動滝(いぬむぎふどう)までピストン
荒船山分岐 -0:09- 威怒牟畿不動滝 -0:09- 荒船山分岐
※雨が予想されるなど、岩場の難易度が高まると判断した場合は、内山峠登山口からの荒船山ピストンに変更
(YAMAP CT1.0倍)
内山峠登山口 -1:11- 鋏岩修験道場跡 -0:50- 標高1344m地点 -0:03- 相沢分岐 -0:30- 経塚入口 -0:15- 荒船山(経塚山) -0:09- 経塚入口 -0:30- 相沢分岐 -0:03- 艫岩 -0:45- 鋏岩修験道場跡 -1:06- 内山峠登山口
(CT05:22 △784m ▽784m 9.0km)
立岩(東立岩、西立岩)、荒船山(経塚山、艫岩展望台、星尾峠) - 2013年11月01日 [登山・山行記録]-ヤマレコ←左岸コースの様子
cf. 艫岩ともいわ、立岩たついわ、経塚山きょうづかやま
■エスケープルート
立岩まで:引き返す
荒船山まで:不動下降分岐から不動方面へ下山
荒船山以降:そのまま進む
※緊急時には、星尾峠経由で荒船不動登山口へ下山
荒船山ピストンの場合
荒船山まで:引き返す
荒船山以降:そのまま進む
※緊急時には、星尾峠経由で荒船不動登山口へ下山
■個人装備
□ザック □ザックカバー □登山靴 □替え靴紐 □雨具 □防寒具 □帽子 □軍手/手袋 □タオル □水 □行動食 □非常食 □ゴミ袋 □トイレットペーパー □ヘッドランプ □予備電池 □エマージェンシーシート □地図 □コンパス □筆記用具 □遭難対策マニュアル □計画書 □学生証 □保険証 □現金 □常備薬 □マスク □消毒用品 □日焼け止め □ヘルメット □普通靴(運転者) □ETC(斉藤) (□モバイルバッテリー □着替え・温泉セット □熊鈴 □コンタクト/眼鏡 □ストック)
※
※地図と遭難対策マニュアル【携行版】は印刷して持参しましょう。この計画書と遭難対策マニュアル【自宅版】は緊急連絡先の方にも渡しておきましょう(非常時への備え)
※運転者:鈴木、斉藤、岩田
■地図
25000分の1:「荒船山」
山と高原地図:「西上州」
■共同装備
救急箱:六次元(嶋)
■遭難対策費
100円×6名=600円
■悪天時
前日12:00までに判断
■施設情報
□避難小屋
・荒船山避難小屋(通年/無人/定員10人/トイレなし/水場なし)
□水場
・一杯水(西側斜面標高1240mに位置)
□トイレ
・道の駅なんもくで済ませる(登山道にはなし)
□そのほか
・道の駅しもにた
営業時間:8時30分~18時
tel:0274-82-5858
公式サイト
・道の駅なんもく
営業時間:9時00分~17時00分
tel:0274-87-3350
公式サイト
■備考
□日の出日の入り(@荒船山)
日の出 4:20
日の入 19:13
□連絡先等
・富岡警察署
tel: 0274-62-0110
□岩場の心得
・三点支持とその注意点
・片手で鎖を握る場合の登下降
①基本形は三点支持(ただし、必ずしも三点にこだわる必要はない)
②鎖があって、滑落の危険があれば、片手で鎖を握る
6/21 立岩・荒船山縦走 記録
作成者:斉藤(45)
■日程 6/21(土) 日帰り 予備日6/22(日)
■山域 西上州
■天気 晴れ時々曇り
■メンバー
CL斉藤(45) SL鈴木(45) ◯岩田(45) ◯嶋(47) ◯小野(47)
■共同装備
救急箱:六次元(嶋)
■総評
適度に太陽光の差す心地よい登山道を歩きながら、西上州らしい岩峰や鎖場を楽しむことができた。47期の岩場ステップアップという観点でも、有用な山行になったことを願う。
■タイムスタンプ
9:06線が滝
10:22立岩
12:55荒船山(経塚山)
13:39星尾峠
16:05線が滝
■ルート概況
《線が滝~立岩》
明瞭かつ急登な登山道が続き、立岩直前のガレ場・鎖場はそれなりに手ごたえがある。
《立岩~経塚山》
痩せ尾根に登ったり、降りて巻いたりを繰り返す。途中に15mほどの鎖場が一か所あるが、ホールドは多いため上述のものより簡単。時間があれば、下降の練習もすると良いか。
《経塚山~線が滝》
道が不明瞭であるとの記録通り、沢にまぎれてかき消されつつあるトレースをテープだよりに辿っていく。渡渉も数回。とはいえ、慎重に探せばピンクテープは必ずこちらを見つめているので、道迷いを起こすほどではない。ちょうど両神坂本ルートと同じか少し易しいくらいの難易度か。
■山行記(岩田)
朝6時、荻窪のタイムズ駐車場に集合。最寄りから地下鉄を乗り継いで来たので、あまり遠くまで来た気がしない。45期三人と47期二人の計五人が集まり、車に乗り込んだ。毎度忘れているが、ザックはかなり場所を取るため、車の大きさには余裕があった方が良い。
最初の運転手は斉藤、続いて鈴木、岩田の順にハンドルを握る。私は47期と山に行くのが初めてで、色々話を聞かせてもらった。嶋・小野を始め頼もしい人が沢山いるようで、今後の雷鳥が楽しみになった。また、道中では斉藤が三点支持を始めとする安全確保について語ってくれる。良い先輩である。鈴木は今日が免許をとってから一年、初心者マークを外せる日だという。さすが一年間経験を積んできただけあり、安定した運転であった。
なんだかんだで駐車場に着くとすでに九時前。四台ほど車が停まっており、我々がこの日、荒船・立岩登山口から最後に登り始めるパーティーのようであった。熊出ないかな、などと話をしていると、嶋が熊スプレーを持っているのを発見。普段から熊の出そうな山域には携帯しているという。備えあれば憂いなし、頼もしい限りである。登山中にスマホをどこにしまっておくべきかなどの話題に花を咲かせつつ、準備をして九時ごろ出発した。
駐車場脇を流れる沢を少したどると分岐があり、そこから立岩へののぼりが始まる。そこそこの急登をいいペースで進んでいくと、ガレた岩が転がっている場所があり、次いで細い足場の鎖場がある。この鎖場は、下から見る以上にスペースが狭く、中々スリリングであった。上がりきると、木々の間から西上州らしい岩肌が見え、今更ながら山に来たことを実感する。さらに少し進み、鎖のあるところを抜ければ立岩山頂である。
鎖場を使いながら高度を下げ、経塚山へ。岩肌に生えている紫や黄色の花が美しい。花の名前が分かればさらに楽しめるだろうに。高山植物を勉強してみようか。「←イヌムギ不動」の看板を横目に直進すると、道が無くなってしまった。どうやら看板のところで左に曲がるのが正しいルートだったようだ。威怒牟畿不動というか経塚山方面じゃないかな、と地図を読まなかった自分を棚に上げて訝しむ。しかしこの看板のおかげで間違いに早く気づけたので、有り難い限りである。しかも距離的には威怒牟畿不動の方が近いので、看板は何も間違っていない。
さらに進むと二連の鎖場が現れる。西上州のジャンダルムと呼ばれているとかいないとか。ここで初めてヘルメットをつけ、三点支持を確認しながら登っていく。他の登山客もおらず、時間的に余裕もあったため、下り方の練習もしてみようということでそれぞれ一往復半ずつすることになる。先頭の鈴木がまず登りきって見えなくなり、次に私が一度登って降りたところで頭上から「わっ、わっ、わっ」と鈴木の叫び声、続いて何かが落ちる音。すかさずCLの斉藤が「大丈夫?状況は?」と声をかけるが返事がない。私も「大丈夫?」と叫んだところで「スマホ落とした」と声が返ってくる。ひとまず鈴木が無事であったことに胸を撫で下ろす。落ち着いて考えてみれば鈴木の叫び声はずっと上の方から聞こえていたし、斜面を落ちる音も軽かったから万一の事態にはなっていないはずであったが、それでもやはり肝が冷えた。後で聞けば、両端が切り立った部分でザックを下ろしたところ、何に当たったのかサイドポケットに入っていたスマホが飛び出てそのまま崖下へ転がっていってしまったのだという。鈴木は一度斉藤と合流し、二人無理のない範囲で捜索に向かう。その間私と47期二人は鎖場の上で待機していた。20分間ほど、下二人は行ける範囲を探し尽くし、上三人は蜂に付き纏われ、結局再び出発することにする。
鈴木は落ち込んでいるかと思いきや、ここまでと同じように歌を歌いながら進んでいった。当然ショックだったとは思うが、楽しそうに歌っている鈴木を見るとメンバーの気持ちも軽くなった。こういう時にも明るく振る舞えるのは素敵な気質だと思う。
なんだかんだでオーダーが変わって私が先頭に。自信満々に道を間違えながら未熟さを痛感する。地図をもっと頭に叩き込んでおくのがまず必要そうだ。先ほどの衝撃のあまりこの辺りはあまり印象に残っていないが、一時間ほど歩いて荒船山(経塚山)山頂へ。元々あまり見晴らしが良くないところだし、さらに霧が出ていたので特に眺望はない。ここで休憩をとり、時間的に艫岩をカットすることを決定する。丁度そこに別のパーティーが来て、少しお話をする。大学の部活かサークルかのメンバーで、卒業後また集まって山に行っているのだという。何年経っても山に行ける仲間がいるのが羨ましい。自分もそうだといいな、などと思う。
さて、ここからは基本降りていくだけである。星尾峠を過ぎ、一つ目の分岐までは良かったが、その後は踏み跡が不明瞭な道が続く。所々に見えるピンクテープを頼りに、少しずつ進んでいく。沢沿いでルートファインディングをするうちに、去年の両神山が思い起こされる。艫岩を抜かしたので時間的には余裕があり、威怒牟畿不動に寄っていくことにする。切り立った崖の隙間にお堂があり、その手前には薄い幕のように滝が流れ落ちている。堂宇はボロボロで、柵はすっかり倒れてしまっていたが、それでも魅力のある場所だった。昔は参拝者が多かったというのも頷ける。
十六時過ぎ、無事駐車場に戻り、電波の入っていた嶋に下山の報告をしてもらって車に乗る。鹿や鷹を見ながら車で走っていく。斉藤の運転はキビキビしていて好きだ。特に問題なく二十時半ごろに出発した荻窪の駐車場に返ってくる。お疲れ様!
手違いで在京の下山連絡がメーリングリストに流れていなかったが、これはメーリスに登録していないアドレスからの送信だったからということが判明する。自分も送信するアドレスを間違えることが時々あるので注意したい。
□スマホの落とし物について(鈴木)
《現場》経塚山手前の二重の鎖場を上がったところ
《状況》鎖場を上りきった後、背中からザックを降ろし、地面に荷物を置いたところ、サイドポケットからスマホが飛び出し崖下に落下していった。手を出して掴もうとする間すらなくスマホは真っ逆さまに落ちていった。現場の地形を喩えるなら、下段=プリン+上段=角砂糖の二層構造(以下の図を参照)。台形の上に正方形がのっているイメージだ。
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##### ・・・角砂糖部分
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############ ・・・プリン部分
##############
鎖場はいわばその角砂糖を登るためにほぼ垂直につけられており、鎖場の始点がプリンの最高地点、終点が角砂糖の最高地点に当たる。鎖を使って角砂糖の表面を上るようなイメージだ。そして私は、鎖場を上り切って角砂糖の頂上で休憩し始めた瞬間に、スマホを落とした。したがって、スマホは角砂糖の側面には触れずにそのまま10mほど落下し、プリンの斜面に辿り着いた。その後スマホはプリンの斜面を滑り落ち、一定のところで止まったかのように推察された。スマホの落ちた高さは相当なものであり、下に登山者がいれば凶器になっていただろうが、幸い、登山道とは被らない側の斜面だった。なお、現場は岩と木々が入り混じっており、地盤は砂糖部分が岩質、プリン部分が土質だった。プリン部分の斜面は、樹林帯によくある腐植土の斜面である。
《対応》一旦落ち着いて鎖場(角砂糖の表面)を降り、鎖場始点(プリンの上面)まで降りてきた。角砂糖の側面は垂直なので、ここでスマホが止まっていることはない。落ちているとしたらプリンの斜面である。そこで、プリンの上面までとりあえず降りてきたわけだ。続いて、私はプリンの斜面を一旦目視したい欲に駆られた。すぐさま諦める気持ちも若干あったものの、プリン斜面の傾斜は25~30度ほど(自然に立とうとすると滑り落ちるが、何かに掴まれば静止できる角度)であり、当時の私には、若干なら登山道を離れても自力で戻ってこられるように感じられた。この時、私とCL斉藤はヘルメットと手袋を装着していた。斉藤との話し合いを経て、若干だけ目視の確認を試みることにした。CLの斉藤が私の捜索欲を止めるためのストッパー・監視役となり、見守ってくれた。彼の監視のもと、私はまずは数歩プリンの斜面をトラバースした。草の根や岩を掴みながら斜面を横移動し、木のそばまで行って停止。足を斜面に蹴り込んで足場を作るか、木の根で踏みとどまる。これを2~3度ほど繰り返してあたりを見回したが、発見には至らず。1mほど尻餅をついたまま下降し、木の根本を覗き込んだがそれでも見つからなかったのでその場で断念。これ以上の捜索は流石に危険と判断し、捜索を打ち切った。帰りは斜面に足を蹴り込んで登り返し、無事に登山道に復帰した。結局、登山道から離れた距離は最長15mほどであった。
《考察1》
まずもって、スマホを落とすなどということはあってはならない。もちろん、私もスマホを落としたくない一心でいたのに、この日は落としてしまった。反省点の一つとして考えられるのが、スマホの収納場所だ。この日、私はザックのサイドポケットにスマホを入れていた。この日使用していたザックのサイドポケットは口のゴムがある程度キツく、簡単に落ちることはないだろうと案じていたが、落ちてしまった。どうやら、荷物を下ろして地面に置いた際の衝撃か、周囲の木や岩?に突っかかって押し出される形で、スマホが飛び出てしまったものと思われる。
(斉藤)そもそもサイドポケットの使い方がやはりまずかったと強調したい。サイドポケットは結構使い方が難しいと思っていて、ハイキングならともかく、岩場などザックが押し付けられたり角度が傾けられたりする場面においては、デザインにもよるだろうが、案外簡単に落ちる(サイドに入れていたボトルを落とす人は雷鳥内外問わず多い気がする)。そこで、サイドポケット付近のひもをきつく縛る(しかも登山中定期的に)というのが有力な対応だと思うが、そもそも多くの場合サイドポケットはボトルやポールを想定したデザインになっているだろうから、スマホなどの小物ではきつく縛れないのではないだろうか。その危機意識が重要であったように思う。
繰り返しになるが、ハイキングならともかく、岩場を通過するような山行においては、サイドポケットの使い方をよく考えるべきだったと思うし、本件はその意味で教訓になると思う。
(鈴木:補足)
ちなみにサイドポケットにはスマホの他に大きなサイズの虫除けスプレーを入れていたので詰まってはいて、スカスカでスマホを入れていたわけではありません。読者の皆様には、それでも落ちるんだよ......。というのを知っていただければ幸いです。
《考察2》
続いて、落としものを捜索するのはいかがなものか、という点である。私は一度、北海道の芦別岳で水筒を沢の方へ落としてしまったことがある。芦別岳の地形は複雑で沢も遠くヒグマ出没の危険もある。即座に断念した。しかし、今回は水筒ではなくスマホ。できれば回収したかった。回収可能性が高くないことは察していたが、落下地点をある程度推測できたので、その状況を一度目視したくなってしまった。
捜索したことは是認されうるか。原則、登山道を外れる場合、落し物の捜索はそれほど積極的にすべきではないだろう。しかし、この現場ではCLの斉藤と冷静に話し合った上で、彼の監視下・許可の範囲内でのみ私は登山道を外れて良い、ということになった。落としものをした人は若干のパニックに陥るか捜索欲が溢れてしまうので、この点では良い対応だったと考えられる。結局、斉藤に止められるより前に私の諦めがついたので、両者で落ち着いて話し合い、調査に行き、落ち着いて断念するという展開になった。
《どう総括するか?》
原則は落としもの拾得は諦めるべき、とはいうものの、いざスマホとなると心情は大きく変わることがよくわかった。諦めるべきとどこかでわかっていても本当に回収不可能なのか目視したい気持ちに駆られた。結果論から言えば、目視してむしろ諦めがついたところが(個人の心情としては)大きい。ただ、斜面のトラバースは危険であり、私もあれを数度続けていたらどこかで運悪く滑落していた可能性は否めない。斜面の状況からするとあまり芳しいものではなかった。
《捜索(斜面トラバース)の能力》
評価できる点として、CL斉藤とのコミュニケーションについてはすでに触れた。加えて、トラバース能力についても触れておきたい。私は最近、ボルダリング・クライミングをたまたま集中的にやっていた。今回、極端に悪い足場でも全身で斜面にしがみついられたのはそのおかげかもしれない。逆に、普段からボルダリングをやっていなかったら、私はトラバースを始めた瞬間に踏み外していたような気がしてならない。少し大袈裟だが、ボルダリングのバランス感覚や体の使い方は斜面のトラバース往復を無事に終えられた要因であったように思う。
《読者の方へ》
まず、今回の私の対応をどう評価されるか個人的に聞きたい。加えて、スマホ紛失は誰にも起きうる話なので、ぜひ多くの皆さんにイメージしてみてほしい。また、会として・山行リーダーとしては、次のようなパターンでそれぞれどうすべきという結論になるか皆さんと考えてみたいと感じた。
・1. あなた自身が今回の私のようになったとき、あなたはすぐに諦められるか?
・2. もしも、落としたスマホを目視できたが、回収するのは危険そうなとき、あなたは諦められるか?
・3. スマホを落としたのが新入生だった場合、代わりに先輩は捜索に行ってあげるのか?
・4. メンバーがスマホを落とし、勝手に捜索し始めてしまった [or パニックに陥った]場合、リーダーであるあなたはそのメンバーに対しどのように対応するか?
《大事だと思ったこと1》
スマホを落としても大丈夫だと知っておくと、諦めがつくので良い。私は後日、どうにかなった。旧端末を紛失しても、SIMの切替・再発行を申請すれば、電話番号は基本的に新端末に引き継げる。eSIMを使えば即日で再発行できる(私は翌日に再発行できた)。電話番号さえ引き継げれば、LINEもPayPayも復活する。旧端末を回収できなくても、案外日常生活には問題なく復帰できるので(ケースによるが)、危険を感じたらリスクを取りすぎずに諦めたほうがよい。
《大事だと思ったこと2》
私は今回スマホを落としたメンバーであり、CLではなかったが、こういう状況に陥ると人はついつい制御が効かなくなるものだ。CLの視点からすれば、こういう時にメンバーを制御できるかどうかが大きな課題になると思われる。そして、おそらくこのような場面では、普段からどれほどメンバーがCLの言うことを聞くか、どれほどCLがはっきりと物を言えるか、また、どれほどメンバー間で認識が共有されているか(たとえば、どこまでのリスクなら冒してもよいか)といった要素が重要になる。その点で、山に「一緒に遊びに行く」という感覚では不十分であり、普段の部会や山行においても、互いの信頼関係を深めたり、こうした問題に関する共通認識をあらかじめ作っておくことが非常に重要だと感じた。
■感想
CL斉藤
・みんなのおかげで、とっても楽しい山行になりました!!
・やはり群馬の山は良い。好き。
・腹痛の薬を嶋にもらったり、ルーファイをみんなに手伝ってもらうなど、CLとして足りないところも大いに助けてもらいました。
SL鈴木
・スマホを失いました。
・歌っていたらスマホを落とした。けど切り替えてその後も歌いましたとさ。
・47期とだいぶ気があって嬉しかった。山中の話がとても楽しかった。
・植生はそこまで荒れていない山なのかな、と思った。斉藤の影響を受けてから最近シカ食害の問題に詳しくなりました。綺麗な笹があったら喜んだり、マルバダケブキの群生を見たら複雑な気持ちになったりするくらいのレベルには......。最近は、もう一度西丹沢の檜洞丸あたりに行って環境問題や獣害問題について考えたいです。
・45期の二人には本当にお世話になりました。捜索を見守ってくれたり、電話を貸してくれたり、ありがとうございます。47期のお二人もお待たせしてすみません、優しく対応していただきありがとうございます。
・UFOについてマジレスしてごめんなさい。
◯岩田
・久々の雷鳥山行でした。やっぱり山はいいね!
・自分は47期と初めて行く山でした。一緒に行けて良かった。皆さん45期の山行にも来てね〜
◯嶋
・45期の先輩方と沢山お話できて楽しかったです。食害や政治、哲学、音楽と様々な話題のお話が出来て、とても興味深かったです。
・スマホの置く場所には気をつけようと思いました!
・初めての本格的な鎖場でしたが、岩自体がしっかりしていて、ボルダリングと同じような感覚で登れました。楽しかった!!!
・今度は秋に艫岩リベンジと共に、紅葉を見に荒船に来たいです!
・鈴木へいすてぃさんの歌声の音域が広くて羨ましかったです。
◯小野
・先輩方が歌や会話で盛り上げてくれたので急な斜面などつらい箇所も楽しく登ることができました。
・害獣問題から哲学、政治など先輩方の知識の引き出しに驚くとともに、とても勉強になる山行でした。
・晴れていて景色が見えたり、時々風が吹いたりしていて心地よかったです。
・教訓を生かし、今後の山行では落とし物には気を付けます。