2025/8/22-28 剱・槍縦走

剱・槍縦走計画書 第四版
作成者:油井
■日程 8/22-28(金-木) 6泊7日 予備日8/29,30,31
■山域 北アルプス
■目的 登頂、踏破
■在京責任者 8/22-24 清野45
       8/25-27 鈴木46
       8/28-31 田中46
■在京本部設置要請日時 8/31 20:00
■捜索要請日時     9/1 08:00

■メンバー(3人)
CL油井直樹
SL斉藤光祐
◯山道啓史
以上(山道は3日目に室堂へ下山)

■集合
5:50 電鉄富山駅

■交通
□行き
油井・斉藤:新幹線、17:05に富山駅南口集合、勝江旅館(和室6畳)で前泊(3300円/人)
山道:夜行バス(翌5:15富山駅着)

5:57 電鉄富山-富山地鉄本線・立山線-07:07 立山 1280円
↓webきっぷ1人4090円購入済み(油井、前日15時までキャンセル・変更無料、電鉄富山駅または立山駅で受け取り)
07:40 立山-立山ケーブルカー-07:47 美女平
08:20 美女平-立山黒部貫光・立山高原バス弥陀ヶ原線-09:10 室堂

□帰り
06:01/07:55/08:55/09:16/09:55/10:55/11:55/12:55/13:46/14:55/15:55/16:55/…
新穂高ロープウェイ→平湯・新穂高線(42分)→平湯温泉
12:55/14:55/15:55/17:55 平湯温泉-特急バス松本高山線-14:23/16:23/17:23/19:23 松本BT 2800円
※要予約・座席指定制、当日ハイウェイバスドットコムで予約
15:55/16:42/17:23/18:43/19:35 松本-鈍行-20:26/21:30/22:25/22:58/23:56 新宿 学割2990円
※斉藤は平湯から名古屋方面へ、平湯16:55 -名鉄バス名古屋~上高地線- 名古屋21:20


■行程(52:06/73.1km/↑7192m↓8514m)
1日目:室堂〜剱御前山〜剱沢キャンプ場 3:26/4.9km/↑586m↓490m
室堂-0:16-みくりが池温泉-0:20-雷鳥荘-0:21-雷鳥沢野営場-1:35-剱御前小舎-0:10-剱御前山-0:10-剱御前小舎-0:36-剱沢キャンプ場
※室堂で汲んだ水を飲用に、調理用・翌日の飲用水は剱沢キャンプ場で

2日目:剱沢キャンプ場〜剱岳〜剱沢キャンプ場 6:41/5.5km/↑↓874m
剱沢キャンプ場-0:10-剱澤小屋-0:22-剣山荘-0:27-一服剱-1:10-前剱-0:45-平蔵の頭-0:38-剱岳-0:43-平蔵の頭-0:45-前剱-0:50-一服剱-0:20-剣山荘-0:21-剱澤小屋-0:10-剱沢キャンプ場

3日目:剱沢キャンプ場〜立山〜五色ヶ原キャンプ場 8:14/10.3km/↑1295m↓1413m
剱沢キャンプ場-1:05-別山-0:50-真砂岳-0:13-大走り分岐-0:33-富士ノ折立-0:18-大汝休憩所-0:02-大汝山-0:02-大汝休憩所-0:23-雄山-0:48-一の越山荘-0:30-富山大学立山研究所-0:10-龍王岳-1:25-獅子岳-1:00-ザラ峠-0:40-五色ヶ原山荘-0:15-五色ヶ原キャンプ場
※龍王岳-獅子岳間の鬼岳東斜面および南斜面に雪渓トラバースあり、特に東斜面はロープあり要注意

4日目:①五色ヶ原キャンプ場〜薬師岳〜薬師岳山荘 9:40/12.4km/↑1553m↓1251m
    ②五色ヶ原キャンプ場〜薬師岳〜太郎平小屋 11:05/15.0km/↑1595m↓1674m
五色ヶ原キャンプ場-0:20-五色ヶ原山荘-0:35-鳶山-0:50-越中沢乗越-0:55-越中沢岳-2:00-スゴ乗越小屋-1:10-間山-1:35-北薬師岳-0:55-薬師岳-0:15-避難小屋跡-0:25-薬師岳山荘(-0:40-薬師平-0:25-太郎平キャンプ場-0:20-太郎平小屋)
※①②は前日判断、小屋予約または太郎平小屋前でテント泊(追加情報待ち)

5日目:①薬師岳山荘〜黒部五郎岳〜黒部五郎小舎キャンプ場 8:20/14.2km/↑1000m↓1344m
    ②太郎平小屋〜黒部五郎岳〜黒部五郎小舎キャンプ場 6:55/11.6km/↑937m↓920m
(薬師岳山荘-0:40-薬師平-0:25-太郎平キャンプ場-0:20-)太郎平小屋-0:12-太郎山-1:40-北ノ俣岳-0:40-赤木岳-0:35-中俣乗越-1:40-黒部五郎の肩-1:40-黒部五郎小屋-0:01-黒部五郎小舎キャンプ場
※太郎平で天候判断、黒部五郎電波なし

6日目:黒部五郎小舎キャンプ場〜双六岳〜槍ヶ岳山荘テント場 8:55/12.1km/↑1655m↓931m
黒部五郎小舎キャンプ場-0:01-黒部五郎小屋-2:01-三俣蓮華岳-0:51-中道稜線分岐-0:25-双六岳-0:43-巻道分岐-0:15-双六小屋-0:35-樅沢岳-0:45-硫黄乗越-0:35-左俣岳-1:25-千丈沢乗越-1:06-槍ヶ岳山荘-0:03-槍ヶ岳山荘テント場
※余力があれば槍ヶ岳ピストン追加(槍ヶ岳山荘テント場-0:03-槍ヶ岳山荘-0:21-槍ヶ岳-0:21-槍ヶ岳山荘-0:03-槍ヶ岳山荘テント場):0:48/0.6km/↑↓116m

7日目:槍ヶ岳山荘テント場〜槍ヶ岳〜新穂高 6:47/13.4km/↑244m↓2210m
槍ヶ岳山荘テント場-0:03-槍ヶ岳山荘-0:21-槍ヶ岳-0:21-槍ヶ岳山荘-0:03-槍ヶ岳山荘テント場-0:07-飛騨乗越-0:50-千丈沢分岐-1:10-槍平小屋テント場-0:05-槍平小屋-0:50-滝谷避難小屋-1:00-白出沢-0:05-白出沢口-0:35-柳谷-0:25-穂高平小屋-0:50-市営新穂高第一駐車場-0:02-新穂高ロープウェイバス停

■行程2(山道は3日目に室堂へ下山)
3日目:剱沢キャンプ場〜室堂 6:209/8.2km/↑1013m↓1110m
剱沢キャンプ場-1:05-別山-0:50-真砂岳-0:13-大走り分岐-0:33-富士ノ折立-0:18-大汝休憩所-0:02-大汝山-0:02-大汝休憩所-0:21-雄山-0:45-一の越山荘-0:30-富山大学立山研究所-0:10-龍王岳-1:25-獅子岳-0:20-浄土山-1:10-室堂登山口

■エスケープルート
・ルート上の小屋で停滞、天候次第では小屋泊も

・剱岳を最初から断念(山道は撤退):7:06/8.7km/↑1100m↓1121m
室堂登山口-0:10-立山室堂山荘-0:32-祓堂-0:25-一の越山荘-1:04-雄山(-0:48-一の越山荘-0:30-富山大学立山研究所-0:10-龍王岳-1:25-獅子岳-1:00-ザラ峠-0:40-五色ヶ原山荘-0:15-五色ヶ原キャンプ場)
※祓堂下部に雪渓トラバースあり

・剱澤小屋〜室堂:3:13/4.8km/↑509m↓548m
剱澤小屋-0:10-剱沢キャンプ場-0:46-剱御前小舎-1:15-雷鳥沢野営場-0:26-雷鳥荘-0:20-みくりが池温泉-0:16-室堂登山口

・剣山荘〜剱御前小舎(〜室堂):3:33/5.2km/↑537m↓585m
剣山荘-1:16-剱御前小舎(-1:15-雷鳥沢野営場-0:26-雷鳥荘-0:20-みくりが池温泉-0:16-室堂登山口)
※中間地点に斜度きつい雪渓あり

・別山〜剱御前小舎(〜室堂):2:43/4.3km/↑242m↓684m
別山-0:26-剱御前小舎-1:15-雷鳥沢野営場-0:26-雷鳥荘-0:20-みくりが池温泉-0:16-室堂登山口

・大走り分岐-雷鳥沢野営場(〜室堂):2:35/4.0km/↑225m↓620m
大走り分岐-1:33-雷鳥沢野営場-0:26-雷鳥荘-0:20-みくりが池温泉-0:16-室堂登山口

・一の越山荘〜室堂:0:55/1.8km/↑6m↓270m
一の越山荘-0:18-祓堂-0:27-立山室堂山荘-0:10-室堂
※祓堂下部に雪渓トラバースあり

・富山大学立山研究所〜室堂:1:20/2.0km/↑19m↓425m
富山大学立山研究所-0:10-浄土山-1:00-立山室堂山荘-0:10-室堂

・太郎平小屋〜折立:3:00/6.2km/↑61m↓1038m
太郎平小屋-0:45-五光岩ベンチ-1:05-三角点-1:10-折立バス停

・神岡新道分岐〜飛越トンネル:4:50/8.7km/↑187m↓1362m
神岡新道分岐-1:30-北ノ俣避難小屋分岐-0:50-寺地山-1:00-神岡新道出合-1:30-飛越トンネル
※北ノ俣避難小屋へは分岐から3分
※時間的には折立へ下山した方が30分ほど早い
※飛越新道はぬかるみ注意

・三俣蓮華岳〜双六小屋(巻道):1:50/3.2km/↑133m↓427m
三俣蓮華岳-1:35-巻道分岐-0:15-双六小屋

・双六小屋〜新穂高:5:44/12.3km/↑204m↓1645m
双六小屋-1:20-弓折乗越-0:40-鏡平山荘-0:50-シシウドヶ原-0:50-水場-0:40-小池新道登山口-0:20-わさび平小屋-0:15-笠新道登山口-0:40-笠ヶ岳・双六岳・わさび平登山道入口-0:09-新穂高ロープウェイバス停

・千丈沢乗越〜千丈沢分岐(〜新穂高):5:32/11.9km/↑127m↓1745m
千丈沢乗越-0:30-千丈沢分岐(-1:10-槍平小屋テント場-0:05-槍平小屋-0:50-滝谷避難小屋-1:00-白出沢-0:05-白出沢口-0:35-柳谷-0:25-穂高平小屋-0:50-市営新穂高第一駐車場-0:02-新穂高ロープウェイバス停)

・槍ヶ岳山荘~上高地:7:15/19.0km/↑362m↓1936m
槍ヶ岳山荘-0:57-坊主岩小屋-1:20-大曲-0:25-ババ平テント場-0:10-赤沢岩小屋-0:20-槍沢ロッジ-0:30-一ノ俣-0:50-横尾山荘-1:01-徳沢園-1:42-上高地バス停
※雨で通行止めになっていなければ左岸ルートも検討

〈帰宅方法〉
・室堂
立山黒部アルペンルート
室堂8:00-17:00 40分おき
立山→電鉄富山、当日片道切符を購入
富山駅からはくたかで帰宅(予約ずみ)
※新幹線終電:21:23

・折立
毎日12:10 折立-14:10 富山駅前の1本のみ 5000円 要予約(電話か発車オーライネット)

・飛越トンネル
神岡営業所までタクシー1時間 12000円程度
6:25/7:15/8:25/9:25/11:25/13:25/15:55/16:55/18:25 濃飛バス神岡営業所-(1:20程度)-高山濃飛BC 670円
高山からバスタ新宿行きの最終は17:10(神岡13:25発まで)

・上高地
上高地バスターミナル(14:30/15:50/16:20/16:50発)-京王電鉄バス株式会社,アルピコ交通株式会社-バスタ新宿(19:17/20:37/21:10/21:37)
※予約1ヶ月前から¥12,000/約5時間弱
あるいは、上高地→新島々駅→松本(アルピコ交通上高地線)約30分間隔で運行
※上高地→松本まで合わせて3710円で販売中
※新島々までは要予約(1ヶ月前~15分前)
(a)「発車オーライネット」からクレジットカード支払い→電子チケット
(b)「上高地バスターミナル」乗車券販売窓口での予約・購入も可能
※乗り遅れの場合、当日に限り上高地バスターミナル窓口で指定変更手続きが可能(変更手数料:100円)


■個人装備
□ザック □ザックカバー □サブザック(胸ベルト付き) □シュラフ □マット □登山靴 □替え靴紐 □雨具 □防寒具 □帽子 □軍手/手袋
□タオル □手ぬぐい(身体拭く用) □水 □行動食 □非常食 □予備食(2日分) □ゴミ袋 □カトラリー
□コッヘル(油井の本体を煮沸用に) □ライター □トイレットペーパー □キッチンペーパー □着替え・温泉セット(短パン、温泉専用はなし)
□ヘッドランプ □予備電池 □エマージェンシーシート □地図 □コンパス □筆記用具 □遭難対策マニュアル □計画書 □学生証 □保険証
□現金 □常備薬 □マスク □消毒用品 □日焼け止め(唇用も) □ヘルメット□モバイルバッテリー(5日分) □サングラス □歯ブラシ
□トレッキングポール □熊鈴 □コンタクト/眼鏡 □ドライシャンプー(共用) □ボディシート(共用) □除菌シート□携帯トイレ
(□サポーター/テーピングキット □リップクリーム □ビタミン剤 □浄水器 □笛)
※斉藤は浄水器、カラビナ、スリングも持ってくる
※油井は山道のマットを8/20に佐藤から受け取って持参
※サブザック、カラビナ、スリングは下山する山道に託す

■地図
山と高原地図:「剱・立山」「槍ヶ岳・穂高岳」

■共同装備
テント
・ステラ3(8/20 佐藤→油井)
なべ
・小梅(8/20に名手が返却→斉藤)
ヘッド
・緑8(油井)
カート
・パワープラス×3(油井)
調理器具セット
・ガジャマダ(8/20に名手が返却→斉藤)
救急箱
・六次元(8/17 真教寺県界から斉藤)
・苺(8/20 佐藤→油井)
熊撃退スプレー
・?:斉藤


■食当
1日目夜:斉藤3(炊き込みご飯とスープ)
2日目朝:山道3
2日目夜:山道3
3日目朝:油井3(餅うどん)
3日目夜:油井(カレー風炊き込みご飯とスープ)
4日目朝:斉藤(アルファ米)
4日目夜:斉藤(炊き込みご飯とスープ)
5日目朝:油井(トマトペンネとスープ)
5日目夜:油井(深川めしと味噌汁)
6日目朝:斉藤(アルファ米)
6日目夜:斉藤(アルファ米)
7日目朝:油井(棒ラーメン)
それ以降各自(2日分)

アレルギー等:モモ、豆乳、ナッツ、メロン、サクランボ
■遭難対策費
600円×2名+400円×1名=1600円

■悪天時
前日12時までに判断

■施設情報
□山小屋(富山市)
山小屋 テント場 素泊まり キャンセル 水場・弁当 トイレ 電波・充電 電話番号・売店
みくりが池温泉 なし なし、2食つき12500~13700円、120人 3-2日前:30%
前日:50%
当日:80%
当日連絡なし:100%
いずれも宿泊者のみ、弁当1000円 館内(無料?) docomo: 〇, au: 〇、宿泊者コンセントあり 076-463-1441、売店:6:00-19:00
雷鳥荘 なし なし、二食付き15400~16000円 3~2日前:20%
前日:30%
当日:50%
連絡無し:100%
水場なし、1,100円 館内 docomo、au、softbankが利用可能 076-463-1664、売店6:30~20:00
雷鳥沢ヒュッテ なし 8,000円 発生しない 要煮沸、弁当1,000円 館内、温泉あり(1000円) docomo: 〇, au: 〇、充電は宿泊者のみ 076-463-1835
ロッヂ立山連峰 なし 休止中 なし 500ml:300円 館内(無料?) docomo: 〇, au: 〇 076-482-1617、売店あり
雷鳥沢野営場 あり、予約不要 なし なし 塩素消毒済み(煮沸推奨、管理棟と外の2箇所) あり docomo,au利用可能 雷鳥沢管理所:090-1632-9141
剱御前小舎 なし 9,500円 なし 水1L100円 あり docomo,au利用可能 080-8694-5076
剱沢キャンプ場 1人1000円(予約不要)、300張 なし なし 無料、煮沸推奨 臭くて遠い docomo◯ 090-1632-9140、売店なし
剱澤小屋 なし 通常8,800円、金土祝の前日は11,000円 返金なし 水場なし、弁当1080円 館内にあり docomo,au利用可能 050-6883-4379、売店あり
剣山荘 なし 10,500円
繁忙期は1,000円追加
なし 水場あり、煮沸推奨 館内にあり docomo: 〇, au: 〇 山荘直通:090-2372-5799
衛星電話:090-8967-9116
内蔵助山荘 なし 11000円、40名、完全予約制 振込後の返金不可 いずれも宿泊者のみ、弁当1100円 宿泊者のみ docomo:良好
au:通話不可、宿泊者コンセントあり
090-5686-1250
一ノ越山荘 なし 7000円、150名 なし(当日支払い) 水場あり、1000円 あり docomo,au利用可能 090-1632-4629
立山室堂山荘 なし 1泊2食で13,200円 1週間前~:5,000円
当日:全額
館内に水場
宿泊者のみ弁当1,100円
館内にあり docomo: 〇, au: 〇 076-463-1228
五色ヶ原山荘 テント場は山荘から10分下る
2000円/人、予約不要、50張
9500円 なし テント場に沢水(要煮沸、水量少ない)、山荘で分けてもらえる、弁当1200円 トイレあり(山荘とテント場) docomo: 〇, au: 〇 076-483-1137
スゴ乗越小屋 2000円/人、予約不要?,20張 8000円 前日:50%
当日:100%
小屋(無料)、弁当1300円 トイレあり docomo利用可能、充電100円 076-482-1418(ロッジ太郎)、売店あり
薬師岳山荘 なし 10000円 当日:100% 水場なし、弁当1500円 トイレあり docomo〇、au△ 090-8263-2523 &090-6271-6852,売店あり
薬師峠キャンプ場(太郎平キャンプ場) 2000円/人、予約不要、100張、管理棟あり なし なし 無料(ブヨ多い) チップ制(テン場代と別) docomo◯au△ 076-482-1418
太郎平小屋 なし 8000円、140人、完全予約制 前日:50%
当日:100%
宿泊者以外は募金制、弁当1300円 チップ制 docomo◯au△、充電200円 076-482-1418、軽食は15時まで
折立ヒュッテ 無料(折立キャンプ場) なし なし 水場あり、弁当なし トイレあり 不明、たぶん× 076-481-1552
黒部五郎小舎 2000円/人、特定日を除き予約不要、30張 10000円、60人、完全予約制(当日電話予約可能) 当日:100% テン泊無料、テン泊は弁当2000円 テン泊も200円 docomo×、au×(10分歩けば繋がる)、充電可能 080-1588-1606(双六小屋事務所0577-34-6268)
三俣山荘 2000円/人、80張、特定日除き予約不要 9500円~、70人、完全予約 4日前~当日:¥3,000
それ以前:無料
水場あり あり(小屋) docomo×、au× 050-8882-5833
双六山荘 2000円/人、特定日を除き予約不要、150張 10000円、150人、完全予約制(当日電話予約可能) 当日:100% テン泊無料、テン泊は弁当2000円 テン泊も200円 docomo△、au×、充電可能 090-3480-0434(双六小屋事務所0577-34-6268)
鏡平山荘 なし 10000円、完全予約制 当日:100% 水場なし(お湯のみ)、弁当1500円 あり 館内wifiあり 090-1566-7559、売店あり
わさび平小屋 2000円/人、予約不要、30張 8500円、65人、完全予約制(当日電話予約可能) 当日:100% テン泊無料 テン泊も200円 docomo×、au△、充電可能 090-8074-7778(双六小屋事務所0577-34-6268)
槍ヶ岳山荘 2000円/人、予約不要 9500円、予約制 前日18時まで:無料それ以降:7000円 水場なし(小屋200円/L)、弁当2000円 あり docomo〇、au〇 090-2641-1911
殺生ヒュッテ 大学生1000円/人、予約不要、80張 9500円、60人、完全予約制 前日18時以降:7000円/人 200円/L 小屋のトイレ利用可能 docomo◯、au◯ 080-8108-0361
南岳小屋 2000円/人、50張、予約不要 9500円、完全予約制 前日18時以降:7000円/人 水場なし(小屋100円/L)、弁当 あり docomo〇、au〇 090-4524-9448
槍平小屋 2000円/人、60張、予約不要 10000円(8/30は+1000円、ネット予約は-500円) 不明 無料 テン泊は無料? docomo△、au× 090-8863-3021、食は10:30-13:30
穂高平小屋 ※2020年以降HP更新なし
500円/人、10張、予約不要か
3750円、30人、予約不要か なし テン泊無料 大200円
小100円
(紙なし)
docomo〇、au〇 0578-89-2842
□避難小屋 ・カニの横ばい下:壊れたトイレ?、緊急用 ・薬師岳避難小屋:壁のみ、屋根なし、緊急用 ・北ノ俣避難小屋:土台の老朽化のため緊急時を除き使用不可、トイレ使用不可、水場(湧水)、8人 ・滝谷避難小屋:緊急時を除き使用不可、トイレあり、水場(湧水?)あり、6人、不気味 →大雨で土砂流出、立ち入り不可 □水 ・玉殿の湧水(室堂):名水百選!高度順応がてらここで全部調達 ・黒部五郎岳カール(清流から取水、飲用可能らしい) □トイレ ・雄山神社(100円、トイレットペーパー100円) ・新穂高センター 24時間 無料 □温泉 ・みくりが池温泉:9:00-16:00, 1100円, 076-463-1441 ・ロッヂ立山連峰:10:00-19:30, 900円, 076-482-1617 ・雷鳥沢ヒュッテ:24時間営業, 1000円, 076-463-1835 ・中崎山荘 奥飛騨の湯:9:00-18:00, 1000円, 0578-89-2021 ・ひらゆの森(平湯BTから徒歩3分):10:00-21:00, 700円, 0578-89-3338 ■備考 □日の出日の入り(8/23剱岳, 8/24立山, 8/25薬師岳, 8/26黒部五郎岳, 8/27槍ヶ岳) 日の出 05:03/05:04/05:06/05:07/05:06 日の入 18:41/18:39/18:38/18:37/18:35 □電波 docomo◯:室堂〜一ノ越山荘、富山大学立山研究所、ザラ峠、五色ヶ原山荘、薬師岳〜太郎平小屋(薬師峠は弱い)、三俣蓮華岳〜千丈沢分岐 ※折立・黒部五郎岳周辺は不通、太郎平で確認(北ノ俣岳情報なし) au◯:室堂〜富士ノ折立、大汝山〜一ノ越山荘、薬師岳、北ノ俣岳、黒部五郎岳、三俣蓮華岳、双六岳、千丈沢乗越〜飛騨乗越 ※剣山荘、薬師峠・太郎平小屋、双六小屋、西鎌尾根あたりは不安定 □連絡先等 神岡振興事務所市民振興課企画商工観光係(北ノ俣岳避難小屋管轄):0578-82-2253 岐阜県環境生活部環境企画課(滝谷避難小屋管轄):058-272-1111 富山地鉄乗車券センター:076-442-8122 富山県富山南警察署:076-420-0110 長野県大町警察署:0261-22-0110 岐阜県高山警察署:0577-32-0110 アルピコタクシー(上高地):0263-75-1181 V TAXI(個人、富山):090-2031-5589 大和交通(富山):076-421-8181 アルペン交通(立山):076-463-3315 濃飛タクシー(高山):0578-82-1111 □岩場鎖場 ・脱自己流。難所の安全な歩き方:初心にかえって。あとセルフビレイについても解説。

剱・槍縦走記録
作成者:油井
■日程 8/22-28(金-木) 6泊7日 予備日8/29,30,31
■山域 北アルプス

■メンバー
CL油井直樹
SL斉藤光祐
◯山道啓史(8/22-24のみ)

■共同装備
テント
・ステラ3(8/20 佐藤→油井)
なべ
・小梅(8/20に名手が返却→斉藤)
ヘッド
・緑8(油井)
カート
・パワープラス×3(油井)
調理器具セット
・ガジャマダ(8/20に名手が返却→斉藤)
救急箱
・六次元(8/17 真教寺県界から斉藤)
・苺(8/20 佐藤→油井)
熊撃退スプレー
・ユーフレ(斉藤)

■総評
長いようであっという間の1週間だった。天候に恵まれたこともあり、大きなトラブルなく最短日程で終えることができた。計画から準備にあたっては多くの先輩方にアドバイスいただいており、決して3人だけの力で踏破できたわけではないが、山岳部出身者でなくとも3年目で長期縦走を成功させられたのは大学から登山を始める人の多い雷鳥における一つの成長モデルを示せたと自負している。到達点としての山行のはずだったが、終わってみればまだまだ通過点に過ぎないと思える魅力が長期縦走にはあった。

■天候・タイムスタンプ・ルート概況・山行記
□0日目 ==富山上陸==
・山行記(斉藤)
ついに、この日がやってきた。資金を叩いた装備新調も、入念な事前打ち合わせも、幾度となく重ねてきたのはすべてこの山行のためであった。自宅の玄関で一度大きく深呼吸をしてから、重いザックを背負った。ザックの中はコメいっぱい、夢いっぱい。私の夏そのものだった。
富山駅までのアクセスは、油井も私も新幹線トクだ値(30%OFF)で、別の列車となってしまった私たちは富山駅の改札で落ち合った。先に改札で待っていた私は、おそろいのバルトロ85を背負ってのそのそと歩いてきた相方を見て、思わず笑ってしまう。これから一週間、このザックを並べて歩き続けるのかぁ。改札前で合流した後、まずは前泊の旅館へ歩いて向かう。油井が手配してくれたそこは、表の構えこそ古びて不安な様子だったが、中は趣ある造りで中々良い宿だった。各部屋の名前には本州の山名がランダムに付けられていたのだが、なんと私たちが案内された部屋は「つるぎ」。何と縁起の良いことだろう。二日後には登ることとなる剱岳に思いを馳せた。
部屋に荷物を下ろし、富山駅前で買い物を済ませてから、夕食探しだ。これから一週間はまともな食事にありつけないので、ここ一番の選択である。旅先での食事には財布のひもを緩める、という私たちの共通了解のもと、富山湾食堂というお店で、油井は海鮮丼、私は白エビかき揚げ丼&海鮮汁を堪能することにした。(多少冷めてはいたのだが)富山の味を楽しみつつ、来るべき行程に備えて力をつけた。
宿に戻ってから、最後の風呂を済ませる。これから一週間は風呂にも入らないのだから、ここで入念に汚れを落としておきたいところ。が、そんなものは気持ちの問題であって、どう足掻いても一週間風呂に入らなければ「化け物」が完成することなど、頭では理解していた。理解していたのだが、それでも人間は希望にすがってしまう生き物なのか、私は風呂で皮膚が痛むくらい体をこすっていた。
そういう無駄なことをしていたのもあって、少し遅めの21:00ごろ就寝。いよいよ明日から入山、楽しみだ。


□1日目 ==立山入山==
・天候:晴れ時々曇り
・タイムスタンプ
10:03 室堂登山口
10:41 雷鳥沢野営場(15分休憩)
12:26 剱御前小舎(20分休憩)
13:28 剱沢キャンプ場

・山行記(山道)
 自分は前日21に大学で夏季集中授業があったため、夜行バスでのアクセスとなった。今回乗ったバスは隣の人との間にカーテンがあったため、快適ではあったのだがいかんせん睡眠時間は短かった。富山駅に到着し、去年と同じだなぁと少し感慨に浸った。なんと夏休みは8月までで、9月の頭には大学の前期の授業の試験があるため、これが夏休み最後の山行となる。今年は室堂直通バスが走っていないため、電鉄富山からのアルペンルートである。先に現地入りしていた2人と券売機前で集合した。油井とは四国で会っていたが、光祐に会うのは本当に久しぶりであり、電車ですでにテンションが高くなっていた。光祐のカバー付き本の中身を気付かれずに逆にしたりと遊んでいると、立山駅に到着した。ここでケーブルカーに乗り換え美女平へ向かった。大きな荷物は後ろの荷台に積むのだが、他に大きな荷物を持っている人は少なく、多くの人は軽装であった。その後最後にバスに乗って室堂へ向かった。このバスでは、大きな杉や滝見台など、色々な見所があったらしいのだが、私はいつの間にか寝てしまっていたため、何も覚えていない(帰りに見れたから良いのだが)。目が覚めるともう室堂についており、涼しくて非常に快適だった。なんていったってもう標高が2400mほどある。ここで光祐はお腹がすいたためそばを食べていたのだが、それを聞いて自分も何かを食べたくなったため、アイスを食べていた。「なんでこんなに涼しいのにアイスを食べるんだ」と油井に言われたが、食べたかったからしょうがない。
 「中部山岳國立公園 立山」と書かれた岩の前で写真を撮り、ついでに大きなザック3つの写真も撮った。手前に見える立山三山の奥にチラリと剱岳端っこを見ながら、ゆるりと出発した。空気は涼しいものの日差しが強く、日傘を一瞬さそうかと思ったほどだった。自分は去年も来たため、あぁまた立山に来れてよかったな、と思いながら歩いており、初立山のメンバーは、みくりが池や地獄谷の景観を楽しんでいた。30分ほど歩くと雷鳥沢キャンプ場に到着した。ここでトイレ休憩と軽食タイムを取ったあと、剱御前小舎へ向かって歩き出した。最初に小さな木の渡橋を通り、立山三山を見ながら登っているとだんだんとガスが出てきた。前回来たときはルートは異なるのだが、早朝薄暗い中、雷鳥の鳴き声に誘われて登山道をロストしてしまったのだが、今回はそのようなことなく、剱御前山から景色が見えるかなぁと思いながら600m程のアップを登った。自分はそうでもないが、2人の荷物がすごい重いためペースは1倍ほどで進んで行った。しかしあれだけの重さを背負っても辛そうにしておらず、すごいなぁと後ろから思っていた(実際は当然辛かったみたいなのだが)。この時から高山病なのか頭痛がしており、結局最終日となる3日目まで悩まされることとなった。ちょうど山行数日前から立山周辺でクマが確認されており、なんとクマがみくりが池を泳いでいたとの情報もあったため、クマスプレーを装備して心配しながら歩いていたのだが、無事出会うことはなかった。ただ雷鳥にも会えず残念…去年はこの辺りで鳴き声がしたのに。
 12:30前に剱御前小舎に到着した。メインザックをデポして劔御前山に行く予定だったのだが、ザックもなかなか重く、ガスも出てきて劔が見えるか怪しかったため剱御前山はカットしてすることにした。この先は緩やかなくだりで、13:30頃に劔沢キャンプ場に到着した。すでにかなりのテントが貼られていて、とりあえず通路に近いスペースを確保していたのだが、油井が奥の方にちょうどいいスペースを見つけてくれたため、光祐がザックを二つ持てるかチャレンジをしながら移動した。劔の方はかなり雲がわいていて最初は見られなかったが、小屋で水場の説明を受けたりテントを張ったりしていると、やがて雲も動いて前劔と劔が綺麗に見え、のどかな天気の中コーヒータイムとなった。じゃがりこはやっぱり美味しかった。夕食の担当は光祐で、16時くらいからお米を炊く準備を始めて炊き込みご飯と卵スープを食べた。お米は水加減も火の調節も完璧で、非常に美味しかった。自分は気になってお米を炊いているときに蓋を開けようとしてしまうため、根本的にお米炊きが向いてないらしい。その後も少しまったりした後、19時ごろに就寝した。


□2日目 ==岩と雪の殿堂へ==
・天候:快晴
・タイムスタンプ
03:53 剣沢キャンプ場
04:16 剣山荘(10分休憩)
04:48 一服剱
05:30 前剱(15分休憩)
06:30 かにのたてばい
06:55 剱岳(50分休憩)
08:05 かにのよこばい
09:00 前剱
09:40 一服剱
10:00 剣山荘(15分休憩)
10:40 剱沢小屋(10分休憩)
10:59 剱沢キャンプ場

・山行記(山道)
いつも通り3時ちょっと前という中途半端な時間に起きる。今朝は食当だったため、とりあえず水を火にかけてコンタクトをつける。今日はテントを撤収する必要がないため楽ちんである。朝ごはんは卵雑炊。自分は食当でメニューを考えるのが面倒になるため、毎回似たようなメニューになっている。これはコッヘルを汚さなくて済むので、朝の担当になったら毎回これにしている。食べ終わったらサブザックの荷物を確認して出発した。すでに前劔への道には登山者のヘッデンが点々と連なっている。
4時すぎに剣山荘に到着。何気に真っ暗だと剣山荘までの道が分かりづらく、どちらへ進むのか迷って立ち止まっている人もいた。ヘルメットをつけて、剣山荘から出発する団体に先を行かれぬようすぐ出発した。すでに東の空はだんだんと明るくなっていたのだが、それでも一際輝いている2つの星があり、調べてみると金星と水星だった。明けの明星、、と思いながら歩いていると、ちょうど金星の真下には鹿島槍の南峰が見えるらしい。そうこう歩いていると1・2番目の鎖場に到着した。ここら辺は鎖を使う必要もなく、剣山荘を出発して15分くらいで一服劔に到着した。ヘッデンの明かりが不要なくらいには明るくなっていたが、外すのが面倒なためそのまま付けて進むことにした。雲海が一面に広がってはいたが、風も吹いておらずガスってもおらず好天で、東の空がオレンジ色に染まっていっていた。今年からサカナクションにハマっており、「朝の歌」という歌の「朝が星や月を食べていく」という歌詞を思い出しながら歩いた。やっぱり山の朝が好きだし、早起きはするに限る。3・4番目の鎖場も通過したが特に問題となる箇所はなく、4番目はトラバースのような感じだったが別に鎖の助けはいらず、5:30に前劔に到着した。ここでようやくヘッデンを外して少し長めの休憩を取った後出発した。この辺りも空がとにかく綺麗だった。オレンジ色に染まる空、広がる雲海、緑の中揺れるチングルマの白いわたげ、と、ぜひアルバムの写真を見てほしい。そして5番目の鎖に到着した。ここは鎖の前に小さな橋があり、鎖の箇所はトラバースになっている。実はこの5番目の鎖は、予習の時に見て楽しみにしていた鎖場だった。ぱっと見高度感はあるのだが、実際は鎖もそこまで使わず足の踏み場にも困らない。ここで光佑に動画を撮ってもらった(ありがとう大満足です)。ただここの鎖場に限らず、なかなか劔までの道は混んでいた。去年の表銀座を想像していたため、もっと空いていると思っていたのだが、立山自体が観光地なためなのか、海外からの方がかなり多く意外であった。そのため一つの鎖場に複数人が取り付いており、落石が嫌だなぁと思いながらここ以降も歩くこととなった。その後の6番目の鎖場は下りだった。
6時すぎに7番目の平蔵の頭に到着した。ここは垂直に登る箇所があり、杭が打ち込まれていてそれを足場にして登っていくもので、ここら辺からいよいよだな、という思いが湧き上がってくる。ただここで、設定されている登山ルート外から登ってきたであろう海外の方がおり、非常にびっくりした。その後急な鎖場を降りると、その先にたてばいが見える。鎖に取り付いている人が小さくポツポツと見え、テンションが上がってくる。そしてトラバースと8番目の短い鎖を通ると、9番目の鎖、カニのたてばいに到着した。まず目にして思ったのは、混んでいる!というそれだけである。前後の人の間隔も短く、多くの人がいっぺんに登っている。時期なのかタイミングが悪かったのだろうか。また来るときは空いている時がいいなぁと思いながら登る列に並ぶ。落石も怖いが少し急かされるような気がしてしまうので、自分のペースと言い聞かせる。まず最初に少し登ったところに立ち止まれるスペースがあり、前の人と充分な間隔が空くのを待ってから登り始めた。手や足の置き場に困ることはそれほどなかったが、とにかく高度感がすごい。振り返って見ると、ここから落ちたら後ろの人を巻き込んじゃうな、という不吉な思いも湧くが、登っていて非常に楽しかった。途中で後ろの油井が止まっていて、後で聞くとなんと靴紐が解けてしまっていたらしい。その後ガレ場のような道を進むと頂上に到着した。ものすごい達成感!というよりも、あぁ来ることができて本当に良かったな、というしみじみとした気持ちになった。達成感はたてばいで十分感じたのもあるが、去年槍に登ってから一年、色々と変化があったがそれでも雷鳥のメンバーとこうして山に来れたのは、本当に嬉しかった。写真撮影の列に並んで各々写真を撮り、長めの休憩を取った。立山の奥に槍の先っちょが見えており、二人はあそこまで行くのかぁという気持ちになり、二人は流れてくる雲のタイミングを見計らってなんとか槍と一緒に写真を撮ろうとしていた。1時間弱のんびりした後出発したが、なんとまだ8時前である。出発してから割とすぐに10番目の鎖、カニのよこばいがある。よこばい自体は鎖もあり問題ないのだが、最初のとっかかりとゴールのところが大変だった。足のとっかかりが見えない上に、自分の身長が足らず他の人が届くとっかかりに届かないのである。そのあとは長めのはしごを通り、11番目の鎖を越えた後、12番目の鎖場に着く。ここは登りの鎖で、行きの時に降りた鎖場の横を登っていくルートになっている。そのあと鎖場を少し降った後、最後の13番目の鎖場を通過する。これ以降の道はなんともガレているようななんとも言えない道であったが、後ろを時々振り返りながらするする降った。ただ、この番号のついた鎖場以降の一服劔までの道が一番事故が多いらしく、確かに前劔〜一服劔は滑りやすい下り坂で、気をつけながら降った。9:55あたりに剣山荘に到着し、ここでやっとヘルメットを外し一息ついた。このあとは謎の水たまりとチングルマを見ながら下り、10:40に劔沢小屋に到着した。ここでは、お土産を見たり有名な「岩と雪の殿堂」の前で写真を撮ったりしたあと、スーパードライを買った。まだまだ12時にもなっていないが、今日の行程はここまでなので、のんびり飲もうと話していたのである。二人はこのあと槍まで歩くが、自分は明日室堂で下山する。そのため明日いらない荷物やゴミを持って降りることになっていて、その宅急便代としてビールを奢ってもらった。ありがと。なるべく揺らさない&ぬるくならないようにテン場まで運び、11時すぎからのんびりタイムになった。他のテン場に泊まっていた登山者は立山へと向かう人が多く、テン場の空きがちらほらあった。富山のお土産のスルメイカもとても美味しく、のんびり話をしながら幸せな時間を過ごした。そのあとは荷物の受け渡しをして、自分が夕食の食当のときは毎回作っている麻婆春雨を食べて早めに就寝した。


□3日目 ==いざ立山の奥地へ==
・天候:快晴ときどきガス
・タイムスタンプ
03:12 剱沢キャンプ場
04:15 別山(10分休憩)
05:05 真砂岳(10分休憩)
06:05 富士ノ折立(5分休憩)
06:50 大汝山(10分休憩)
07:35 雄山
08:40 一ノ越山荘(5分休憩・分隊)
(山道:09:22 みくりが池温泉)
09:30 龍王岳(5分休憩)
11:15 獅子岳
12:02 ザラ峠
12:35 五色ヶ原山荘(20分休憩)
13:05 五色ヶ原キャンプ場

・山行記(油井)
 2時前にコンタクトを付けようと山道がごそごそしているのでそれに合わせて起床。よく眠れた気がする。ようやく自分に食当が回ってきたので朝食に根菜ペンネを作る。乾燥根菜とペンネ、鯖の水煮を茹でて、パスタソースをかけただけの簡単レシピである。茹で汁にはスープの素を入れて飲み干した。テント撤収後、ザックを登山道においてトイレに行ったらザックの場所がわからなくなり彷徨ってしまったので注意されたし。周りのテントに光を当てるわけにもいかないので夜明け前の捜索は難儀する。別山に向けて緩やかに登っていくが、まだ一回分の朝食しか減っていないザックは負担が大きい。五色ヶ原まで水場もないのでザックの総重量は20kgを超えていただろうか。立ち止まってふと振り返ってみると、昨日にも増して剱岳へ向かう光の列が燦然と輝いている。まだ3時台だというのに随分早いものである。一方、我々のようにこの時間に立山三山方面に向かう人は少ないようで微かに見えた前方の光も剱御前方面のものであった。それもそのはず昨日の剱沢キャンプ場の様子を見る限り、剱岳に早朝に登った人はその日のうちにテントを撤収して室堂方面に引き上げてしまうからである。剱岳と立山三山であれば剱沢から1日の行程なのだろう。
 夜明け前に別山に到着。ガスのせいで昨日のように日の出前の赤みを帯びた空を楽しむことは叶わなかった。LINEの通知を確認すると在京の清野から太郎平の熊騒動の最新情報が入っていた。どうやら太郎平キャンプ場閉鎖を受けて太郎平小屋前に臨時で幕営を許可する措置は事件を知らずにきた人に対するもののようで、原則幕営禁止のようだ。となるとどこかの小屋で小屋泊せざるを得ない。最終判断は一旦後回しにすることにしてまずは目先の立山を楽しむことにした。別山の山頂標は真っ二つに割れており、その間に顔を挟んで記念撮影に興じる山道に思わずクスッと笑ってしまった。2025年のベストショットに選出したいくらいだ。その後はガスの中を真砂岳に向かって進む。山頂で大休止をとっているとガスの向こうに太陽が見えた。この日は眺望に優れた立山に行くわけであるからお天道様には頑張ってもらわねばならない。進んでいるとだんだんと晴れて青空が見えるようになってくる。そしてついにその瞬間が来た。目の前のガスが取り払われ、眼前には立山三山が忽然と姿を現した。朝から晴れ渡っているのも良いが、こうして風で幕が開くような演出もなかなかに美しい。富士ノ折立まではかなりの急登だが振り返ると剱岳や後立山が見えるのでなんとか乗り越える。分岐から山頂までは空身ピストンにして2日連続で2999mの頂に立つ。この近さで全く同じ標高の山があるのはかなりの偶然だろう。分岐に戻るとシニアパーティに声をかけられる。どうやらブロッケン現象が見えるらしくわざわざ教えてくれた。ありがたい。分岐横の小ピークからは槍の勇姿を確認。少し近づいたような気がする。この小ピークを富士ノ折立だと勘違いしている人もいた。
 富士ノ折立の次は大汝山。立山の最高峰である。ここも大汝休憩所から空身ピストンとした。山頂の石はカエルの装飾がなされていて可愛らしい。この山行においてカエルは辛い場面でよく出てきて我々を元気づけてくれたような気がする。我々の守り神的な存在だ。ちなみに山頂標には3000m峰であるにもかかわらずセミが止まっていた。こんなところでお相手を探せるのだろうか、と要らぬ心配をしてしまう。大汝山からの景色を満喫した後は雄山へと向かう。雄山神社は8時から有料とのことだが7時半に到着したので無料で参拝できた。きちんと参拝したので同じ御利益を得られるだろうから少し得した気分だ。ちなみに神社のトイレにはペーパーがなかったので自分で持ち込むと良い。立山なのに備え付けでないことには少し驚いた。休憩中に日傘を開いた山道はザックに傘を挟んで両手を空けることに成功し、風もないのでそのまま歩いていた。なんともシュールな光景である。雄山から一の越までは基本的に上りと下りでルートが分かれているので注意が必要である。下りが黄、上りが赤のペイントである。一の越山荘まで下りたところで高山病由来と思われる頭痛が引かない山道が室堂に下山することになった。元々は龍王岳まで一緒に行ってから室堂へ降りる予定だったが、こればかりは仕方ない。夜行バスアクセスによる寝不足が原因なのだろうか。ここまでよく歩いた方である。激励の言葉をもらい、我々はそれぞれの道へと歩みを進めた。いよいよ2人だけの長期縦走である。
 龍王岳まではかなりの急登で一の越で離脱した山道の判断の賢明さが窺われる。1人減ってしまった寂しさも手伝ってこの日一番しんどい登りだった。龍王岳の手前で荷物をデポしてまたもや空身ピストン。本日4回目である。山頂に着いた時はまだ向かいの雄山がよく見えていたが、写真を撮った時には全体がガスに包まれてしまっていた。仕方なく早々に山頂を離れ、五色ヶ原を目指す。少しガスが引くと左手には綺麗なピラミッド型をした針ノ木岳が聳えている。後ろに見える龍王岳もそうだが、この辺りから見える山はどれも風格があってカッコいい。それもそのはず、龍王・鬼・獅子と山の名前からしてインパクトが強い。鬼岳の東斜面、南斜面には雪渓が残っているという情報があったが、厳しい残暑でここ数日のうちに溶けてくれたようだ。岩場もある区間なのでありがたい。次の獅子岳に向けては木道歩きが続く。枯れかけたコバイケイソウが黄色い絨毯となり、その上にあるリンドウやトリカブトの紫が際立つ。この辺りですれ違った方からは太郎平あたりの熊情報を入手した。熊スプレー2発喰らわせても平気で戻ってくるとのこと。人間の食べ物の味を知ってしまった熊は恐ろしい。まだ人身事故が起きていないだけマシである。ちなみにこの方は新穂高温泉から室堂を2泊3日の弾丸行程で進んでいるらしい。新穂高を目指していると伝えると今日中にスゴ乗越まで行っちゃいなよ、と言われた。僕たちには無理ですよ、そんなの。
 獅子岳を越えてからはザラ峠までかなりの下りである。途中、ライチョウ親子に遭遇した。ライチョウの名所である立山で会うことができなかったのでようやくの出会いである。こっちを興味深そうに見ていて実に愛らしい。その後はガレ場を慎重に下る。足にくるのでトレッキングポールを使えばよかったかもしれない。針ノ木峠方面を眺めながら光祐に佐々成政のさらさら越えについて解説する。ザラ峠へと富山から登る道は幕末の鳶山崩れで失われてしまったが、当時は主要ルートだったのだろうか。だとしても真冬の北アルプスを越えて浜松に出向くも、何の成果もあげられなかった成政には同情せざるを得ない。そんな彼が越えたザラ峠を過ぎると赤茶色の岩が増えてきて溶岩台地である五色ヶ原が目の前であることを悟る。本当は五色ヶ原を一望したかったのだが、そう天気は思い通りにならない。五色ヶ原は秘境感が強く雲の平にも引けを取らない美しさがあるだろう。今回の縦走では太郎兵衛平から三俣蓮華岳までを黒部五郎岳経由にするか雲の平経由にするかで迷ったが、五色ヶ原があるので高山帯の台地についてはこれで十分満足、ということになった。とはいえこういう台地は好きなので雲の平にもいつか行ってみたいという思いが高まる。山荘で受付を済ませて10分ほど下ったところにあるテント場に向かう。光祐は小屋のランチに心を揺さぶられていたが、自分が興味を示さなかったからか諦めていた。ごめんよ。途中、またもやライチョウに遭遇。この日は晴れているタイミングで2回も見られたのでラッキーだ。13時過ぎではあるがテント場にはまだ3張ほどしかない。チングルマに囲まれ、トイレと水場にも近い一等地を確保してまったりタイムを過ごす。日差しはそこまでなかったので寒がりの自分は水浴びすることを断念した。終わってみてから振り返るとここで浴びておけばよかったとやや後悔している。全身を濡らしていた光祐は気持ち良さそうだった。電波状況は良好だったので、ここで太郎平小屋に電話し、翌日の素泊まり予約を入れた。ついでに熊情報を聞いてみるとどうやら活動範囲が広がったようで間山〜薬師平の間に出るらしい。翌日は4時間の緊張を強いられるということである。恐ろしい。
 夕食にはアサリの炊き込みごはんを作った。雨がパラついてきたのでテント内で作り始めたが、すぐに晴れたので外で食べる。アサリ缶は重荷にはなったが、しっかりタンパク質を摂っている感じがするので持ってきてよかったと感じた。他に具材として切り干し大根を入れたが、これは自分の作る炊き込みごはんではレギュラー化しつつある。今回の山行では食材の効率化を図っており、複数のご飯で同一のものを使うことにした。炊き込みごはんの味付けに使ったのも6日目の朝に食べるうどんの粉末スープである。今回も鍋底を焦がすことなく、最後にスープで米をこそぎ取って綺麗な状態で鍋を4日目に引き継ぐことができた。17時半には昨日から1人減ってがらんとしたテントに入り、勝負の明日に備える。初の複数泊装備で11時間、しかも熊大暴れのおまけ付きである。勝負の日が始まろうとしていた。


□4日目 ==試練の薬師==
・天候:晴れのちガス
・タイムスタンプ
02:04 五色ヶ原キャンプ場
02:13 五色ヶ原山荘(5分休憩)
04:01 越中沢岳(10分休憩)
05:20 スゴノ頭分岐(10分休憩)
06:40 スゴ乗越小屋(30分休憩)
08:25 間山(5分休憩)
10:08 北薬師岳(15分休憩)
11:00 薬師岳(15分休憩)
12:00 薬師岳山荘(5分休憩)
13:00 太郎平キャンプ場
13:15 太郎平小屋

・山行記(斉藤)
1:00起床の2:00出発。私たち二人にとってこれまでで最も早い出発となった。カレーメシ(アルファ米)をさっと流し込んで、暗闇の五色ヶ原へ繰り出す。ヘッドライトに照らされる足元の高山植物が美しいことから、きっとこのあたり一帯はそれなりに見頃なのだろうが、今回は気にせず黙々と通過する。何と言っても、今日は本山行で一番の長丁場。歩き切れるかどうかも不安な道のりであった。
幾分かアップダウンを繰り返せばだんだんと空が白んでくるのが縦走の常だが、出発の早い今日は分け入っても分け入っても暗闇。やる気がどうにも湧かないので、私は音楽をかけながら歩いていた。静かな夜の空の下、Over
The Rainbowを聞きながら星を眺めていると、完全に浸ってしまった。丑三つ時の登山道、あたりを見渡しても人の気配は感じられない。遠目に小さく富山平野の街明かりが見えたとき、今この瞬間に我々を見守るのは夜空の星のみなのだと感じた。
日の出はスゴノ頭あたりで迎えた。明るくなった稜線上にようやくスゴ乗越小屋を捉えたが、まだまだ遠い。そろそろ足も思うようには動かなくなってきて、時折もつれるような感じがする。しかし足元の登山道も不安定で、急傾斜のガレ場・ザレ場、岩場などが断続的に現れるため、注意を怠れば最悪の場合もあり得る。これを重荷で通過するのは結構難しい。これまでの山行では経験したことのない難しさ、なるほどこれが長期縦走か。
やっとの思いでスゴ乗越小屋に到着。ついでに小屋のすぐ手前でクマの糞(かなり新しい)も発見した。一休みがてら小屋の人に最新のクマ情報を伺うと、なんと昨晩小屋のすぐ外に出没したらしい。薬師峠周辺で大暴れしている親子と同じかどうかは分からないが、このあたりは既にクマの圧がかなり強い山域らしかった。これ以降はストックを取り出して歩くこととした(クマと出会った際にこちらの体を大きく見せるのに一役買うほか、最後は武器になる。冗談ではなくマジ)。
スゴ乗越から北薬師岳までの区間は異常だった。新しいクマの糞を五つも見つけたほか、うち一つは散乱したお菓子袋の横にあり、例の親子クマがテント場で奪った食料をここで平らげたことを物語っていた。登山道もガレ場の急登が続き、北薬師岳のピークを何度も空見しては、いつまでたっても辿り着かない。今山行で精神的に一番つらい瞬間であった。不幸中の幸いは、天気がガスっぽくなってきたこともあって、クマの糞と同じくらい雷鳥とも出会ったことである。ぶりぶりと太った彼らは、グオッ、グオッと鳴きながら、のんびりとした様子で我々から離れていく。それで本当に逃げているつもりなのだろうか。こんなにも可愛い存在を許しているあたり、北アルプスの環境は案外甘いのかもしれないと思った。
やっとの思いで北薬師岳に到着すると、先に来ていた外国人らしき女性二人がいた。聞いてみるとオーストラリアからの訪日客らしい。日本滞在はこれが二度目で、一度目の滞在では東京と京都の観光を楽しんでいたとか。それで二度目に薬師岳って、バイタリティすごいなあ。すると急に「食べないから、これあげるよ!」と言われておにぎりと魚肉ソーセージをもらった。嬉しいタンパク質、やったね。お返しでこちらもクッキーやキャラメルなどのお菓子をあげた。最後に「クマ多いから気を付けてね」みたいな話をしてると、「私たちも”プー”を見たよ!」と言われた。クマのプーさんのことか?と思ってよく意味が分からなかったのだが、なるほど、うんちという意味のpooだったということに、別れてから気付いた。
北薬師岳からは比較的なだらかな稜線を歩き、薬師岳に到着。あいにくのガスで眺望はなかったが、ひとまずの達成感。このあたりは薬師岳山荘からの登山者も多く、クマの心配も少しは薄れた。ここからはラストスパートということで、太郎平小屋を目指して良いペースで黙々と歩く。途中、もともと宿泊予定だった太郎平キャンプ場を通過したが、テン場にはカメラがいくつか取り付けられていた。段々と足の疲労も蓄積していき、「もう歩けないよ!」となりかかったあたりで太郎平小屋に到着。何とか歩き切った!
太郎平小屋の名物「太郎ラーメン」の存在をあらかじめ油井から聞いていた私は、着いて早々に一杯注文。味は素朴な醤油ラーメンなのだが、ほろほろの叉焼と、行者ニンニクがトッピングされており、大変美味。今山行で唯一の”チート”を存分に楽しんだ。というのも実は、前日の五色ヶ原山荘でも私はチートに手を出しそうになったのだが、油井の「俺はいいや」という言葉に思いとどまり、太郎ラーメンまでは我慢しようと思っていたのだった。一方の油井は、その太郎ラーメンさえ食べず、持参したスープで乗り切っていたのだから本物の山ヤである。すごいなぁ。
小屋では、77歳のおじさんにえらく絡まれた。何でも若いうちから残雪期登山を専門にやっていたらしく、石転びにも行ったとか。そのアルバム写真なども見せてもらった。我々が夏山専門であることを伝えると「なんだい、若いうちにいろいろ行きなさい」と4回くらい言われた。普通に面倒な絡みではあるが、なんたって77歳。次の世代へ思いを託さずにはいられないのだろう。優しくしてあげようと思った。
夕食は、油井が作るヘルシーカレー。何でも、もともとはカレー風味の炊き込みご飯をやろうと思っていたところ、小屋で食器を洗うことができるからと、メニューを変更してくれた。オーストラリア人にもらった魚肉ソーセージなんかも入れながら、豪華なカレーとなり、美味しくいただいた。
小屋の人々のマナーは想像よりはるかに良く、夜はちゃんと静かになった。やはり山域が山域だからであろうか。また乾燥室を利用できたため、濡れたテントを乾かすこともできた。ただ、小屋の内履きスリッパが臭く、これだけが大きなストレスであった。というのもこの山行、においだけは本当に気を付けようと思って、水場で水浴びをしたり、体吹きシートを多用したりと努力しているのだ。こんなところで臭くなってたまるか!というやるせない思いを胸に、黙って就寝した。


□5日目 ==静寂の圏谷==
・天候:晴れのち曇り
・タイムスタンプ
04:15 太郎平小屋
05:45 北ノ俣岳(10分休憩)
07:02 中俣乗越
08:41 黒部五郎岳(20分休憩)
10:50 黒部五郎小舎
10:55 黒部五郎小舎キャンプ場

・山行記(油井)
 テントより遥かに快適な睡眠環境であるにもかかわらず、夜中に目が覚めてしまった。小屋内の静寂の中で何かが打ち付ける音が反響している。雨だ。予報では午後から雨の可能性こそあれど朝から雨とは聞いていない。前日の夕立が遅れてやってきたのだろうか。不安に駆られながらも2時になるのを待つ。二度寝できたかは定かではないが、アラームの振動には即座に反応することができた。光祐は気づいていない様子だったので布団からの撤収準備をしつつ、起こす。向こうも雨に動揺している様子でとりあえず炊事場で相談することにした。本当は天気予報を確認したいのだが、どちらの携帯も小屋内で電波を拾えないのは確認済みである。雨脚が強いので外に出て確認する気にもならない。しばらくすれば雨も落ち着くだろうと思い、先に乾燥室からの荷物回収、パッキングを済ませてから朝食をとることにした。朝食にはハヤシメシをいただいた。鍋を洗う前提で調理できるのもこの1泊だけである。
 調理していると三俣山荘まで向かうというおじさんが雨雲レーダーを見せてくれた。今雨を降らせている雨雲は北に向かっており、4時には黒部五郎周辺を抜けるとのことだ。真っ暗かつ電波なしという天候判断不可能な状況を覆してくれたおじさんはまさに救世主である。雨が上がるのを待つつもりだったが片付け中には止んだようで何人かが先に出発していった。我々も遅れを取るまいと4:10頃には小屋を出てまずは北ノ俣岳を目指した。例のおじさんは同時に出たもののどんどん先へ進んでいく。雨が上がったとはいえ所々濃い霧に覆われていたため、おじさんのヘッデンが見えるタイミングも限られる。前日同様、最初はほぼ平坦な木道が続いており、寝起きの体に優しい。しかし、昨日と大きく違う点は大雨の後だということだ。木道の切れ目などには大きな水溜まりができており、日の出前でも全然明るくなっていないこともあってそれを避けきれないためどんどん靴が濡れていく。全身レインウェアなので服は大丈夫だが、ゲイターを持ってきていないので靴はどうしても防げない。5日目の行程は北アの中では登山道が細い方であり、レインパンツから滴る水が靴の濡れに拍車をかけていたのかもしれない。
 そんなこんなで日の出の時間を迎えたが部分的に空が赤みを帯びたのみでまだまだ雲が多い。ガスではなく雲なので日の出とともに晴れ渡ることへの望みは薄かった。それでも天は我々を完全に見放してはいなかった。まず、進行方向の雲が取り払われて一瞬黒部五郎岳や北ノ俣岳のシルエットを捉えることができた。しかし、強い南風で次々と雲が流されていくためそう長くは続かなかった。北ノ俣岳山頂に着いた頃は一番雲が分厚いタイミングで一座も見ることが叶わなかった。まだ5時台で風も冷たいのでケルンを風避けにして暫し休息をとる。そこから黒部五郎岳に向けては一度大きく下るのであるが、天候が次第に回復していることが肌で感じられたのでこの後に登り返しが待っていることもそれほど苦にならない。小屋泊で心も体もリフレッシュできたのがデカい。今回はテント場閉鎖というやむを得ない事情があったが、長期縦走中に小屋泊するのははっきり言って「ズル」である。この日一番の急登と思われる黒部五郎の肩への登りは九十九折りの歩きやすい道がついているので軽くなった体には楽勝である。しかも北ノ俣岳方面はすっかり晴れて3段階の緑のグラデーションが実に美しい。前日はほとんど見ることが叶わなかった薬師岳を見られたのもポイントが高い。黒部五郎の肩でサブザックを用意し、青空の下で山頂ピストンを開始した。一番楽しみなのは進捗チェック。そう、槍ヶ岳に近づいていることを確認することである。山頂に着いた時は残念ながら雲に隠されていた槍だが、待っていると上部の雲が取れて美しい穂先を拝むことができた。近い、近いぞ。剱、そして立山から見た槍とは違い、常識的な距離にまで縮まっていた。槍以外にも裏銀座の山々も見える。裏銀座隊との槍集中を実現させるにはあと何日停滞すればいいのだろうか。残念ながら彼らはまだ東京にいたのだった。
ここでauの電波が入ったので天気を確認。二人とも体力に余裕があるので天気次第では今日中に双六山荘まで行ってしまい、翌朝に双六岳ピストンをしてから西鎌尾根を登ることも考えたが、この日の午後の天気が微妙だったので断念した。そうと決まれば後は黒部五郎小舎に向かうだけである。山頂でもっとゆっくりしてもよかったが、途中で雨に降られても困るので30分ほどで肩へと戻ることにした。肩に戻るとたくさんのザックがデポしてある。自分たちと同じバルトロ85も横に置いてあり、同じザックが3つも並ぶのはなかなかない光景だろう。
 肩からは黒部五郎を象徴するカールへと下り、その中を進んでいく。カール内にはミヤマリンドウをはじめとする多くの花が咲き乱れていて可憐である。8月の終わりでこれだけ咲いていれば十分お花畑である。カール内に降りると周りが高い壁に囲まれていて圧巻だ。その景色は宝剣岳の千畳敷カールを想起させる。周りに人がいないわけではないが、自然本来の静けさに包まれていてどこか落ち着く。そんな景色に心が癒されていたのだろうか。すれ違った方から今朝小舎から30分登ったところに熊が出たという話を聞いた時にまるでそのことを知っていたかのように平然と流してしまった。当然、少しは警戒しなければならないのだが、薬師峠を荒らした熊親子とは別個体だろうから過度に心配する必要がないということもある。辺りにはキイチゴが実っていて熊の食料は豊富そうだ。この静寂のカールは秘境そのもの。人間が主体ではなく、あくまでも通行させてもらっているだけという謙虚さを忘れてはならない。
 黒部五郎小舎までは一度樹林帯を通過し、最後は沢に沿って降りていく。ここの道も景色も綺麗だったのでまた7月とかに来てみたい。1ヶ月違えばまた異なる風景を楽しめるだろう。11時前には小舎に着いてテン場の受付をすると1番の札をもらった。どうやら一番乗りのようだ。確かにこの時間であれば三俣山荘や双六山荘まで進めそうである。ただ、自分たちはもう2日ぶりのテント生活を満喫することに決めている。設営を終えると4時間以上のまったりタイムだ。喋りながらスープを飲むなどしていたらあっという間に時間が経ってしまった。夕食の時間を前にして小屋番さんが小屋前で机や椅子を急いで片付けているのが見える。軽食提供時間はとっくに終わっているだろうから夕立でも来るのかと思い、こちらも身構える。しばらくすると小屋番さんがテン場の巡回に来てヘリが小屋前に着陸することを知らせてくれた。その1時間ほど前に稜線コースから腕に赤く染まった包帯を巻いて下りてきたツアー登山者を見かけており、一刻も早い手当をするために搬送することに決めたのだろう。山は恐ろしい。そう再確認した瞬間だった。目の前にヘリが下りてくるのは初めてなので不謹慎ながら見入ってしまった。これも貴重な経験だろう。
 夕食には1日目以来の鶏五目炊き込みごはんをいただく。テン場が鞍部にあって風がよく抜けるためこの日もテント内で調理を開始した。この日も絶妙な炊き加減でお焦げを作ることなく、絶妙な固さに仕上がった。脱帽である。自分もこれぐらい上手く炊けるようになりたい。小屋泊のおかげで実質入山日のような感覚で1日を終えることができた。ここまで来ればゴールは近い。翌日の天候も大荒れではないのでこのままいけば停滞せずに7日で縦走を完遂できる。その安堵感と遂に槍の麓まで翌日に到達することへの期待を胸に、慣れ親しんだテントの床に体を倒した。


□6日目 ==濃霧の西鎌、確信の頂==
・天候:曇り一時雨
・タイムスタンプ
03:35 黒部五郎小舎キャンプ場
05:15 三俣蓮華岳
06:15 双六岳
06:55 双六小屋(30分休憩)
07:53 樅沢岳
10:17 千丈沢乗越
11:13 槍ヶ岳山荘(20分休憩)
11:58 殺生ヒュッテテント場

・山行記(斉藤)
0時ごろ、予想外の雨で二人とも目を覚ました。テントを叩く雨と風の轟音が、本日の行程への不安を一気にかきたてた。この天気ではとても歩けそうにないが、大丈夫だろうか。二人ともなかなか寝付けなくなってしまった。
しかし出発する3:30ごろ、何とか雨は止み、あたりは濃いガスへと変わった。ひとまず安堵して、快調な足取りで三俣へ。直前までの大雨の影響で登山道は小さな沢のようになっていたが、道幅は広く難所は少なかった。
あっという間に双六岳へ。このあたりから天気は本格的に濃霧となり、風もかなり強くなった。何でも、双六岳から小屋へ向かう平らな地形は「天空の滑走路」と呼ばれていて、晴れていれば美しい平原が広がる、らしい。数メートル先すら見えない状況では、何が何だか分からなかった。
双六小屋に到着してベンチで小休止をとったのだが、ここではじめて「槍ヶ岳」と記す道標と対面した。あたりには、荷物の支度をする大学生グループや、寒そうに体を揺すりながら談笑する年配登山者がひしめき、立山以来の賑わいを見せていた。薬師や黒部五郎といった静かな奥地を抜け、ついに槍エリアまで到達したことを実感した。ここまでよく歩いてきたなぁ。
それからは、槍を目指してただ黙々と歩くのみ。強風吹きすさぶ西鎌尾根は、その高度感も相まってそれなりに怖かったはずだが、この霧では足元の谷がどこまで落ちているのかも分からず、恐怖心も霧散してしまう。淡々と目の前の岩場に向き合い、槍だけを目指した。しかしその肝心の槍も、この天気では一向に姿を見せない。槍ヶ岳山荘前の最後の急登に取り掛かっている時も、急登の先はガスで覆われてしまい、「槍はどこなんだ...」という気持ちになった。
槍ヶ岳山荘に着くと風はもっと強くなり、風速15/sくらいはあるように感じた。計画ではここでテント設営だが、流石にこの風では難しそうだ。念のため設営地を覗いてみると、風除けの良い場所は既に大方押さえられてしまっていた。そこで急遽、殺生ヒュッテでの設営を決め、在京にも連絡を入れた。風向からして、槍沢では多少風が弱まるはずだという算段である。同じことを考える登山者は他にもいそうなものだが、殺生での設営は一番乗りだったようで、三方を石に囲まれた最適な場所を確保することができた。しかし、設営途中で非情にも雨が降り出し、雨粒が体を叩く中での設営作業となってしまった。テントの中に入るころには、お互い全身がずぶ濡れだった。
激しい風と雨に揉まれるテントの中、まずは冷えた体を温めるため、火を起こそうと試みた...のだが、ここで本山行最大の事件、持ってきたライター3つが全滅してしまう事件が起きた。一つは元々不調だったが、もう二つについてはザックから取り出す過程で濡れてしまったためらしかった(ザック表面も体表面もずぶ濡れのためテント内に水気が多かった)。何度挑戦してもダメだったので、結局ヒュッテで新品を買うことに。ここにきて一番のヒヤリハットをやらかしてしまった。今後は、ライターの数・持参方法ともに気を付けたいと思った。
ヒュッテで購入したフリント式ライターで無事火をつけることができ、ひとまず暖を取った。次いで、濡れた服をどうにかしようという話になり、とりあえず靴下を手で持ちながら火にあぶることした。ここで相方がとある提案をした。何でも、予備の靴ひもをテント上部の輪に通して吊り下げ、そこに濡れた服を掛ければ自然に乾くという...天才的アイデアだった。これはすぐに実践され、かなり上手くいった。両手が空いたため、湯を沸かしてスープを飲みながら服が乾くのを待っていた。
本山行で最後となる夕食は私の担当で、カレーメシにシーチキンとトマトペーストを入れる簡単なものだ。しかし、各自のコッヘル調理としたためルーが上手く溶け切らず、本人的には微妙な出来栄えとなってしまった。これも今後の課題となりそうだ。あたたかくて食べられるものなら何でも良いという私とは別に、相方はちゃんと文化的な料理をするので、もう少し学ばなければと思った。
そろそろ日が暮れるか、という時間になって、そういえば雨の音が止んでいることに気付いた。もしや、と思いテントの外に出てみると、天を突きさす鋭い峰が、確かにそこに生えていた...槍は本当にあった。思えば、槍を最後に見たのは黒部五郎のピークであり、その時にはまだ本当に小さく見えていた。あれから一日にして、我々はついに、確かに、あの遠い憧れのすぐ真下まで辿り着いたのだ。
翌日の勝利を確信しながら、床に就いた。岩がむき出しの固くて冷たい床も、憧れで覆われてしまえば問題なかった。


□7日目 ==勝利の朝==
・天候:快晴
・タイムスタンプ
03:24 殺生ヒュッテテント場
03:55 槍ヶ岳山荘(20分休憩)
04:43 槍ヶ岳(1時間休憩)
06:15 槍ヶ岳山荘(30分休憩)
06:50 飛騨乗越
08:50 槍平小屋(15分休憩)
10:35 白出沢口
11:38 新穂高ロープウェイバス停

・山行記(油井)
 朝2時、お馴染みの時間に起きる。これだけ早起きを続けていると自分たちにとって規則正しい生活とは2時起床18時就寝のことを指してしまう。これも今日で終わりだと思うと名残惜しい。依然として風は唸りをあげているのでテント内で朝食とした。メニューはこれまたお馴染み棒ラーメン。とはいえ鍋を汚せないこの山行では最終日の朝でないとできない。切り干し大根を使い切ってしまったので具材は焼き鳥缶しかないが、最後の山ごはんを美味しくいただくことができた。片付けを終えてテントの外に出てみる。「うわ」と思わず声が出てしまうほどの星空がそこには待っていた。雲一つない快晴。星が多すぎて星座なんてものは判別不能だ。その星空を突き刺すように、目指し続けてきた鋭峰は聳えていた。我々の勝利の予感はここで確信に変わった。あとは梯子をちょいと登るだけである。日の出までは時間に余裕があるものの狭い山頂を占拠されては困るのでとりあえず槍ヶ岳山荘前で待機することにして3時半頃に行動を開始する。山荘前でサブザックを用意して待機していると4時過ぎから何人か穂先へと登っていく。ヘッデンで部分的に照らされた様子は探検隊のようで格好良い。10人ほど先行したところで出ることにしたが風が強そうな山頂で日の出まで30分も待機できる自信はない。寒がりの自分はニット帽の上にヘルメットを被ったがそれでも風は冷たかった。
 小屋前に人だかりができそうだったので遂に出発を決意する。先に登っていた人たちはというと、案の定寒さに耐えかねたのか既に下山を開始している。何も急ぐことはなかったのだとわかり、ホッとする。後続に追いつかれない程度に岩陰で風をやり過ごしながら自分のペースで穂先を目指す。普段は大渋滞しているはずだからこんな呑気に登れるのも早出の特権である。最後の二段梯子を越え、とうとう槍の頂に立った。入山してから7日目、剱を出てから6日目、遂にゴールとして目指してきた頂に立ったのである。光祐と歓喜のハイタッチを交わし、喜びを分かち合う。とはいえ寒いのでしゃがんで風をやり過ごしながら段々と明るむ景色を楽しむことにした。日の出までは十分時間があったので全方位の日の出前の姿を写真に収め、刻一刻と変わる夜明け前の絶景を記録した。5時頃には山頂も混み始め、いよいよ日の出の時間を迎えた。どうやら北関東の山の向こうから上がるようだが、その辺りは薄く雲がかかっている。本来の時刻から5分ほど遅れて日が昇る。日の出自体はもっと美しいものを見たことがあるが、この景色は一生忘れないだろう。やはりその景色を見るに至るストーリーは大事であって、思い出とはそうして構成されるものだろう。日の出を見たあとは光の当たった立山方面をズームして剱を探す。向こうから見えたということはこちらからも見えるということである。立山と重なっていて判別が難しいが、確かにこの目でスタート地点の勇姿を捉えることができた。遂にやったぞ。北アルプスを代表する遠く離れた二座を一度に制覇した瞬間だった。
 槍からは常念山脈、後立山、穂高、裏銀座、これまで歩いてきた黒部五郎・薬師といった北アの山々は勿論、八ヶ岳や中ア・南ア、富士山まで遠望することができた。これ以上が存在しない快晴である。こんな日にゴールに立てるなんて幸せ者である。山頂では剣山荘で買った手拭いを掲げて写真を撮りたかったのだが、風が強すぎて上手く掲げることは叶わなかった。それでもなんとか岩の上に広げて槍と剱のコラボを実現することができた。その後は達成感に浸っていたい気持ちより寒さが勝ってきたので1時間ほどの滞在で山頂を後にすることにした。自分たちが下る頃には上りも下り渋滞しており、動きが怪しい人も中にはいた。ああ観光地に戻ってきたのだな、と実感する。
 山荘に戻って自分は予備食のアルファ米を食べる。もうここまで来ればあとは新穂高に向けて6時間で2000m下るだけ?である。体を温めるつもりだったが1時間寒風に晒された体にはほとんど効果がなかった。飛騨沢に向けての下りは緩く積み重なったガレ場であり、非常に歩きにくい。正面に笠ヶ岳が聳え立っているのがせめてもの救いである。上高地に比べて新穂高温泉は距離こそ近いものの、若干レベルは上がるのだろうか。ガレ場を下っていると遠くで何やら獣が動いている。サルだ。ライチョウの天敵であるがこの快晴ではライチョウも姿を見せることはないだろうから大丈夫か。その後も槍平に向けてひたすら下っていく。途中、焼岳と乗鞍岳を遠望することができた。どちらも手軽に登れる山なのでいつか行くだろう。槍平から先は何度か渡渉箇所があり、その都度巨岩の上を渡っていく。水は地下を流れている箇所が多いようだ。白出沢からは右俣林道に出てほぼ下山した気分だ。200%近いハイペースで進みながら山行を振り返り総括に入る。もともとはこの山行が大きな目標でその先については考えることもなかった。しかし、実際にやってみると長期縦走の魅力にハマってしまい、またやりたくなってしまった。次やるとしたらどこになるのだろうか。我々はどこに向かうのだろうか。少なくとも新穂高温泉はゴールではなさそうだ。
 正午前、遂に新穂高温泉へと下山した。室堂を出てから約6日、実に145時間ぶりの下界である。だが自分たちはまだ「化け物」から人間へ戻る権利を得ていない。お互い気づいてはいないだけで相当な悪臭を放っていたであろう身体をどうにかせねばならなかった。申し訳なさそうにバスに乗り込み、平湯温泉に向かう。ひらゆの森は人権回復施設として非常に優秀で、安価ながら大量の「化け物」を収容するキャパと寛容さを備えていた。7日間の汚れと疲れをとった後は、飛騨名物だという朴葉味噌をツマミに乾杯する。下山後のアイスも至高だが、この時のビールの味は忘れられないだろう。
 非山岳部出身者が3年でここまで成長することができた。色々な人への感謝と山への畏敬の念を忘れず今後も山を楽しんでいきたい。ずっと自分の後ろを歩いていた相方が新穂高手前の最後の最後だけ先頭に躍り出た時、彼の背中を見ながらこう誓ったのだった。この真夏の大冒険は序章でなければならない。


■反省
・ライターの管理
・コッヘルのサイズ

■食事
軽量化を第一に考えるはずがCLの強いこだわりによって一部メニューはその趣旨に反してしまった。長期縦走向けのメニューとは限らないが記録しておく。

1日目夜(斉藤)
炊き込みご飯/たまごスープ
無洗米、炊き込みご飯のもと、シーチキン袋、たまごスープの素
炊きたてのご飯にシーチキンを入れて混ぜると美味しくなる
2日目朝(山道)
卵雑炊
さとうのご飯、サバの缶詰、フリーズドライの卵スープ
さとうのご飯のトレーをコッヘル代わりに使うと楽
2日目夜(山道)
麻婆春雨
アルファ米、永谷園の麻婆春雨
アルファ米の袋をコッヘル代わりに使うと楽
3日目朝(油井)
野沢菜ペンネ/たまごスープ
ペンネ、鯖缶、乾燥野菜、野沢菜パスタソース/たまごスープの素
前夜のアルファ米の袋をコッヘル代わりにすることでコッヘルを汚さない!
3日目夜(油井)
深川めし/帆立スープ
無洗米、あさり缶詰、切り干し大根、粉末うどんスープ、パスタソース付属の刻み海苔/帆立スープの素
調味料は他の食事と共通化、切り干し大根は万能
4日目朝(斉藤)
カレーメシ
カレーメシの中身
中身を入れたコッヘルにお湯をそそぐスタイル
4日目夜(油井)
ヘルシーカレー
無洗米、粉末カレールー、大豆ミート、魚肉ソーセージ、乾燥野菜、切り干し大根
小屋で鍋を洗うことができたので作ってみた
5日目朝(斉藤)
ハヤシメシ
ハヤシメシの中身
小屋泊で食器が洗えたため、例外的に鍋調理
5日目夜(斉藤)
炊き込みご飯/たまごスープ
無洗米、炊き込みご飯のもと、シーチキン袋、たまごスープの素
炊きたてのご飯にシーチキンを入れて混ぜると美味しくなる
6日目朝(油井)
山菜うどん
無塩うどん、焼鳥缶、山菜パック、粉末うどんスープ
本来捨てないといけない山菜の保存液をそのまま調理に使ったが腹に問題はなし
6日目夜(斉藤)
カレーメシ
カレーメシの中身、トマトペースト、シーチキンの袋
トマトペーストを入れると夏野菜カレーみたいな味になって良き
7日目朝(油井)
棒ラーメン
棒ラーメン、焼鳥缶
山行の〆はやっぱりこれ、
乾燥野菜を残しておけばよかった

□おすすめ行動食
油井
・昆布パン(富山のご当地パン、想像以上の昆布感)
・きなころん(JAオホーツク網走のきなこのお菓子、タンパク源)
・袋を潰して密閉したスナックパン(最後まで日持ちさせることに成功)
斉藤
・魚系のおつまみ(匂いは注意だが、美味い)
・チューブのジャム(パンに付けて良し、そのままでも良し)
・ロータスビスケット(美味い、コンパクトに入る)
山道
・無印の小さい袋に入ったお菓子は持っていくと幸せになれます
・いつものフルグラ
・柿の種

□アンケート
①今回の山行でよかった(楽しかった)こと(とき)は?
油井:干しホタルイカを炙っている時、闇夜に浮かぶ槍を見て勝利を確信した時
斉藤:槍ヶ岳から見た朝焼けと朝日。終わりが良いとすべて良い思い出になる。
山道:二日目の朝日、ビールタイム、鎖場楽しい、三日目の早朝歌を歌いながら登った時
②今回の山行で辛かった(大変だった)こと(とき)は?
油井:auからdocomoに乗り換えたばかりなのにauの方が繋がったこと、ライター3本が死亡した時
斉藤:4日目の行程。薬師の登り返しがしんどかったのと、いつまで歩いても着かない太郎平小屋に嫌気がさした。あと小屋の内履きスリッパが鬼臭いのもしんどかった笑。
山道:雷鳥に会えなかったこと、、なんで自分がいなくなったら出てくるんだ、頭痛
③持っていってよかった(持っていけばよかったもの)
油井:テン場用のサンダル(靴を乾かしてる間に履くものがなくて困った)、キッチンペーパー、カップスープ
斉藤:テン場用のサンダル(水場で足を丸洗いしてもサンダルならすぐ乾いた)、メモ帳(その日の思い出とかを書き留めておける、暇なテン場で大活躍)
山道:小さめのハンガー的なのは一つあってもよかったかも、キッチンペーパー
④今回行って良かった山、もう一度行ってみたい山は?
油井:黒部五郎岳。緑豊かな秘境で心が落ち着く。ガスってしまった裏銀座はリベンジしたい。
斉藤:五色ヶ原。水場で全身という全身を洗っていても誰も文句を言わない、秘境ならではの開放感。昼間にもう一度散策してみたい。
山道:剱岳。鎖場は楽しかったけど、想像以上に人が多かった
⑤もう一度長期山行をやるとしたら参加したいか? どのような山域orプランならよいか?
油井:勿論、南ア全山への憧れはあるが補給無しなら北岳〜光岳か大雪山系・十勝岳連峰縦走か
斉藤:水場があって晴れの山行なら何日間でもやりたい笑、ヒグマは怖いから本州が良いな
山道:今回は参加を見送ったが参加したい。でもまずは長期山行の前に八ヶ岳全山縦走に行きたい
⑥感想を一言!
油井:今回は天が味方してくれた。自分の体力・技術は勿論、長期間共に過ごすメンバーが大事だと感じた。ありがとう!
斉藤:雷鳥で一番思い出深い山行になった。これを超える山行をやるのが来年の目標だー
山道:2025夏山登山の最高の締めくくりだった。次は長期にも参加したい。