2025/8/28-29 富士山

富士山計画書 第二版
作成者:鈴木46
■日程 8/28-29(木-金) 一泊二日 予備日なし
■山域 富士山
■目的 初日の出、富士山登頂
■在京責任者 戸田
■在京本部設置要請日時 8/29 20:00
■捜索要請日時     8/30 19:00

■メンバー ( 6人)
 CL鈴木(46) SL川西(47) ◯平松(46) ◯田口(46) ◯矢島(46)

■集合
8:20 河口湖駅
■交通
□行き
新宿5:44-中央線-高尾駅6:36-中央本線-大月駅7:24-富士急行線-河口湖駅8:19

河口湖駅(8:40/9:40…)-富士急バス-富士スバルライン5合目(9:35/10:35) 1950円 現金かICカード
https://www.fujikyubus.co.jp/mycar/timetablefares/


□帰り
御殿場口新五合目(8:55/9:55/11:55/14:55)-富士急行バス-御殿場駅 1280円
https://www.fujikyumobility.com/rosen/k13tob0000000d4j-att/a1752058486722.pdf


■行程(富士山 吉田ルートー御殿場ルート yamap*1)

1日目
富士山五合目バス停-0:01-富士スバルライン五合目-0:01-富士山五合目総合管理センター-0:15-泉ヶ浦-0:30-分岐-0:02-経ヶ岳の-0:12-六合目-0:45-七合目-0:03-七合目日の出館-0:08-七合目トモエ館-0:07-鎌岩館-0:05-富士一館-0:15-鳥居荘-0:05-東洋館-0:30-八合目-0:10-標高3119m地点-0:25-分岐-0:15-元祖室-0:20-本八合目-0:01-胸突江戸屋(上江戸屋)
【4.8km/4時間6分/▲1127m▼69m】

2日目
胸突江戸屋(上江戸屋)-0:01-本八合目-0:20-御来光館-0:30-九合目-0:35-富士山(須走口・吉田口)-0:22-富士山(御殿場口)-0:01-富士山(富士宮)-0:20-富士山(剣ヶ峰)-0:25-分岐-0:10-富士山(須走口・吉田口)-0:22-富士山(御殿場口)-0:50-八合-0:15-七合九尺-0:15-分岐-0:20-七合五勺-0:04-わらじ館-0:08-日の出館(休業中)-0:03-七合目-0:18-宝永山-0:18-七合目-0:20-走り(下り)六合-0:40-分岐-0:12-新五合五勺-0:40-分岐-0:05-分岐-0:10-御殿場口新五合目
【11.6km/7時間8分/▲527m▼2455m】

※お鉢巡りはご来光鑑賞との関係で時計周りで行うことを想定しています。ご来光は吉田ルートであれば山頂に向かう途中でも見れるらしいです。吉田口から御殿場口に向かう時にご来光が最もよく見えるらしいです。当日は、渋滞の可能性も考慮し、3時30分頃に出発するのがよいでしょうか?

■エスケープルート
上り8合まで:上りルートをそのまま下山
上り8合以降:下山ルートで下山することが望ましいが、距離が長くなるため、
      場合によっては、上りルートを使用
下り6合まで:吉田ルートと富士宮ルートのどちらか近い方から下山
下り6合から:御殿場ルートをそのまま下山

富士山噴火時の避難マップ
https://www.pref.yamanashi.jp/documents/53471/yamanashihinann.pdf


(高山病の予防策)
・高度に体を慣らすため、五合目で1時間から2時間程度、ゆっくり過ごす。
もしくは麓から登る
・一定のペースでゆっくり登る
・定期的に短い休憩をとり、体力の消耗を防ぐ
・こまめに水分を補給し、新陳代謝を図る
・腹式呼吸や、意識して深呼吸をする。ただし、過呼吸にならないように注意
する
・急激な気圧低下を防ぐため、登山途中の山小屋で宿泊する

(高山病になった場合)
・とにかく上に上がらない。その高度で待機。調子が良くならない(30分)・悪化する場合は下山


(救護所)
富士山七合目救護所(吉田ルート)
富士山八合目救護所(吉田ルート)
富士山衛生センター(富士宮ルート八合目)
富士山五合目総合管理センター(吉田ルート五合目)
TEL:0555-72-1477
富士宮口五合目総合指導センター(富士宮ルート五合目)
TEL:0544-22-2239


■個人装備
□ザック □ザックカバー □シュラフ □マット □登山靴 □替え靴紐 □雨具 □防寒具 □帽子 □軍手/手袋 □タオル □水 □行動食
□非常食 □ゴミ袋 □カトラリー(フォーク、スプーン類) □ライター □トイレットペーパー □着替え・温泉セット□ヘッドランプ
□予備電池 □エマージェンシーシート □地図 □コンパス □筆記用具 □遭難対策マニュアル □計画書 □学生証 □保険証 □現金 □常備薬
□マスク □消毒用品 □ カイロ □日焼け止め (□モバイルバッテリー □サングラス □歯ブラシ □トレッキングポール
□サポーター/テーピングキット □熊鈴 □コンタクト/眼鏡 □スパッツ(ゲーター) □ヘルメット(持っている人は持って行く))

■地図
25000分の1:「富士山」
山と高原地図:「富士山」

■共同装備
救急箱(オードリー):井本が石鎚から
井本が来られなくなった場合は26までに井本が駒場に返却、鈴木が駒場から持ち出し

■遭難対策費
200円×6名=1200円

■悪天時
前日12時までに判断

■施設情報
□山小屋(名前、電話番号)
予約済み:上江戸屋 12000円/人

□避難小屋
□水
各山小屋、山頂自販機でペットボトルで購入可能。200-500円
□トイレ
ルート名
トイレの場所
協力金
吉田ルート
・富士スカイライン五合目
・六合目
・下山道七合目
無料
300円
300円
御殿場ルート
・御殿場口新五合目
無料
山頂(お鉢めぐり)
・山頂(富士宮口山頂付近)
・山頂(吉田・須走口山頂付近)
300円 ※PayPay使用可
300円

■備考
□日の出日の入り(富士山)
日の出 05:16
日の入 18:19
□連絡先等
・小田急高速バス 03-3427-3160(東京)
・富士急行バス 03-3376-1229(東京)、0550-82-1333(御殿場)
・富士八景の湯 0550-84-1126
山梨県警察本部生活安全部地域課山岳救助隊 055−235-2121
静岡県警察本部地域課 054−271-0110
*須走ルートには救護所がないので、何か緊急の事態があった場合は110番もしくは119番通報せよとのこと。
◻︎電波

□トイレ
ルート名 トイレの場所 協力金
吉田ルート ・富士スカイライン五合目 ・六合目 ・下山道七合目 無料 300円 300円
御殿場ルート ・御殿場口新五合目 無料
山頂(お鉢めぐり) ・山頂(富士宮口山頂付近) ・山頂(吉田・須走口山頂付近) 300円 ※PayPay使用可 300円

富士山記録
作成者:鈴木46
■日程 8/28-29(木-金) 一泊二日 予備日なし
■山域 富士山
■天気
■メンバー
 CL鈴木(46) SL川西(47) ◯平松(46) ◯田口(46) ◯矢島(46)
■共同装備
救急箱(オードリー):鈴木が井本から受け渡し

■総評
「富士山登山は富士山が見えないから退屈だ」そんな先入観は新しい朝の息吹に吹き飛ばされた。活火山というだけで楽しいのに、個性豊かな山小屋、ご来光、大砂走、御殿場口の楽園のような佇まいと、日本一に違わぬヴォリュームを見せつけてくれた。ヒヤリハットは、ご来光を見るための時間計算を忘れ、起床時刻を当日になって早めてしまったこと。

■タイムスタンプ
10:49 富士スバルライン五合目
14:54 蓬莱館(8合目)
16:17 上江戸屋(本八合目)

4:30 上江戸屋出発
6:07 吉田ルート山頂着
8:22 お鉢めぐり終了(御殿場ルート登山口)
10:19 走り六合
11:46 御殿場口五合目


■ルート概況
・行き(吉田ルート)
総じて体力の消耗は少ない。五合目付近は軽石と火山灰の混じった土で歩きにくい。六合目からは軽い岩場で、高低差50mおきに休憩所が存在するので、歩きやすい。
・本八合目~山頂
午後二時半出発。道は固く歩きやすいが、九合目から特に混雑する。ご来光を見る際のCTは2時間を予想したほうがよいだろう。
・帰り(御殿場ルート)
火山灰の降り積もった道。砂走館からは特に細かな砂で地表が覆われ、歩こうとしてもバランスが取りにくい。なるほどこれは走ってしまうわけである。
■山行記

・一日目(平松)
4時前にすーさんの起床報告LINEで目を覚ます。これから日本最高峰を目指す実感が湧かず不思議な気分だった。前日に買い足したギアを見て心躍る。前々日から時間をかけて天候判断を行っての決行。雨に降られないよう祈りつつ家を出て電車に乗った。
3度乗り換えて3時間。乗り過ごしが不安でなかなか眠れなかった。富士急行線の座席が富士山模様で可愛かった。地元の高校生が沢山乗っていた。もう高校生は学校が始まる時期か〜頑張れ〜などとぼんやり考えていると河口湖駅に到着。みんなと合流してバスに乗り込む。バスも1時間弱と長めだったが、みんなと最近の推しやアイドルについて語らっていたらあっという間だった。
五合目に到着すると富士山でバイトしている健人さんが出迎えて下さった。天候判断ではお世話になりました。お仕事お疲れ様です。高山病対策で1時間ほど五合目で待機した。ツアーや外国人客が多く、標高2300mとは思えないほど人がごった返していた。私は実家と祖父母の家にはがきを出した。国籍問わず多くの人がはがきをポストに投函していた。旅先のハンコやスタンプを集めるのが趣味になりつつあるが、押すノートを持ってくるのを忘れてしまい仕方なく計画書の裏に押させてもらった。
風で霧が流れるのでコロコロと天候が変わり、曇ったと思ったら晴れ間が見えるの繰り返しだった。晴れ間には山頂が見えた。むき出しの山であるからか案外近くに見える(本当に山頂まで見えていたのか定かではないが)。集合写真を撮り、満を持して出発した。入山口付近に5-6頭の馬がおり、どうやら六合目まで馬に乗って行けるようである。登り始めると数分に1、2頭のペースでお客さんを乗せた馬とすれ違った。想像以上に人気コンテンツらしい。
分岐にたどり着くと本格的な上りに入る。霧の天気が涼しくて心地よかった。高山病の危険性と時間的余裕を考えて(私でも)おしゃべりしながら歩けるペースで進んでいく。この日はひたすら4時間上り続ける行程でどこで何の話をしたか忘れてしまったため、話した内容を抜粋して箇条書きにでもしておこうと思う。
・どうしても恋ダンスを習得したい田口

・矢島「東大と京大が同等に扱われるのってぶっちゃけどう思う?」

・妹持ちが解釈一致すぎる川西

・初めて記録じゃんけんに勝ってしまい崩れ落ちる平松

・たなしょーからオススメされた富士山ソングが思ったより激しい

・最後まで頑なに半袖で歩き続ける鈴木
、、、とまぁこんな所だろうか。私だけずっと行動食を食べていたのだが、みんなどうしてあの量の食事で上りきれるのだろうか。燃費悪いのかな〜と言ったら(たしか)田口に「代謝がいいってことだよ」とフォローされた。物は言いようである。これからも遠慮せずバクバク食べていきたい。
絶えずおしゃべりしながら土の赤さ、石の軽さ、気温の変化、目下に広がる雲など全身で富士山を楽しんでいると、宿泊予定の上江戸屋に到着。予報は外れたようで雨に降られずに済んだ。みなの普段の行いのおかげだろう。ペースがかなりゆっくりだったのでそこまでしんどくなく楽しめた。
宿の布団はマットも柔らかく掛け布団もしっかりしていて枕まで付いておりテンションが上がった。寝床と食事の説明を受け、食事までの時間休憩。かんなりと川西くんがすーさんにタイ古式マッサージをしてもらっていた。すーさんの手際がたしかに素人ではなかった。
17時になると夕食に。メニューはハンバーグとカレーだった。量は少なめだったがかなり美味しかった。山で温かい料理を出してくださることに感謝。お肉が食べられることに感謝(半分は豆腐だなんだという声が聞こえたが)。あっという間に平らげてしまった。
次の日は2時半起床3時過ぎ出発予定ということで身支度をして18時前には布団に入った。私のちょうど頭の真上に蛍光灯があり、20時の消灯までつきっぱなしだったのがしんどかった。アイマスクと耳栓を持ってくるべきだった、、、消灯後も隣の若い男性らしきグループがコソコソ話したり笑ったり、カーテン1枚隔てているのにも関わらず私の体を押すように侵入してきたりとなかなか大変だった。山に慣れていない人達が集まる山小屋は注意が必要だ。
0時過ぎに目が覚めてしまったので一人で外の景色を見に出てみると、下界では見ることの出来ない密度の星が空に散らばり、地上の光が揺らめいているのが見えた。ずっと山で星を見たいと思っていたのもあり感動した。天気も好転しそうで明日のご来光への期待が高まった。まだ登山客もほとんど起きていない時間だったので夜の静けさと共に堪能することが出来た。来てよかったと思った。ダウン1枚羽織れば15分ほどは外にいられる程度の気温だった。
山頂の景色への期待を高めつつ再度眠りについた。

・二日目(鈴木)

悦び、快楽、怒り、悲しみといった感情は、実質のところ「落差」である。ボランティアだと思っていた仕事で給料をもらえれば嬉しいし、親切だと思っていた叔父に弱みを付け込まれれば悲しみは深い。では、日本で最も落差が高い山、すなわち富士山に登れば、最上級の感情の揺れ動きを味わえるのではないか。......なんて思うのだ。結論からいえば、これは正解であったーーーー。


泣く子も黙る丑三つ時に、生者の魂は行進を始める。

山小屋の畳の上で、宿が用意してくれた日の丸弁当をうまいうまいと言いながら口に頬張る。寝る前に懐に置いておいた努力も虚しく、米粒は銀色に輝く氷のように冷たかった。だがこれも、冷たい死の世界へ身体を鳴らしているような気がして、悪くない。

他のメンバーが準備をしている間、待ちきれずに外に出た。風がどうどうと吹いていて、動いていなければ知らぬ間に身体が凍りつきそうだった。腕を摩擦で温めながら、宇宙を見上げた。あいにく星は見えなかったが、別の素晴らしいものを見た。川だ。


大きな光の川が蛇行と氾濫を繰り返しながら、ただ1点山頂に向かっていくのが見えた。よく目を凝らしてみるとそれは人間で、赤・青・白と揺らめくその光はヘッドライトだった。幾千の光の中には、富士山に囚われたままの霊魂も混ざっていそうだけれども。

後から来たメンバーも興奮して目を丸くする。口から漏れた感嘆は白い息となって、山頂へ絶対に辿り着くという空気を醸成した。山荘に別れを告げ、我々も1つ、2つと人魂のなかに溶け込んでいった。

山頂までは火山灰質の歩きやすい道だけ、と想像していたら面食らうかもしれない。溶岩が固まってできた岩の上を歩くことも多い。そんな場所では歩くのが速い人と遅い人の差が顕著になるので、監視員の案内のもと、2列に分かれて通行することとなった。歩いている間は、寒さと空気の薄さのダブルパンチで頭が働かず、文字を思い浮かべて推論することが難しかった。そこで仕方なく夏に行った旅行のことや、家族のことを、写真を1枚1枚めくるように思い出していた。走馬灯のメカニズムを発見した気がした。

気づくと目の前に鳥居が現れて、それをくぐると「町」があった。神社を筆頭に、温かいものを提供する山小屋がいくつか軒を連ねていて、ご来光を楽しみにする人達で賑わっていた。明るく照らされた屋号には豚汁・おでん・牛スジといった誘惑が、おいでおいでと我々に手招きしていた。

後ろ髪を引かれる思いで、ご来光のポイントへ歩みを進める。別に時間に余裕はあったのだから豚汁でも啜ればいいのに、早くご来光を見て寒さから解放されたいという気持ちでいっぱいだった。別に早く行ったところでご来光の時間は変わらないのだから、人間、極限状態では何を考えるかわからないものだ。

富士山の火口を一周するお鉢巡りは時計回りの人の方が多い。道が狭いため、反時計回りだと反対方向のすれ違いが多く、時間を食ってしまう。そのため、オーソドックスに時計回りがおすすめだ。

と言ってもまあ、寒い事に変わりはない。火口のへりでは身体をよろめかせる程の突風が吹きすさんでおり、皮膚から熱を急速に奪っていった。

日の出40分前。伊豆岳にはまだ人は疎らで、我々は岩の裏で風を凌ぐことにした。心臓の芯に燃える火を風から守るように、身体を丸め、口を手で覆いながらただひたすらに待った。そして、ついにその時は来たーーーー。

心臓がどくんと大きく動いた。その場にいた全員の目が、瞳孔に同じ光を灯した。風は命を奪う風から、生命を運ぶ風へとゆっくり変化していった。黒い死の世界が終わり、地面はカーテンを引いたように元の色を取り戻していった。

ひと通り満足しおえると、我々は満場一致で温かいものを食べに行くことにした。御殿場口手前の頂上富士館はご来光を見た人達で賑わっていった。私は豚汁を頂き、ダウンやマフラーでもこもこしている背中の間を縫うようにして空いた席に座った。一口で、全ての疲れが吹き飛ぶような気がした。二口目で、なぜだが微笑みが止まらなくなった。三口目は、遅れて来たメンバーと共に啜った。ここに皆で来られて良かったと心の底から思えた。寒さと温かさ、日常生活ではありえないほどの「落差」が、私の心を強く揺れ動かした。

剣ヶ峰の長蛇の列に30分ほど並んで、日本最高峰の碑と最高のツーショットを撮った後は、陽気なステップを踏みながら火口を一周して、御殿場口へと戻った。ザックのベルトを締め直し、とんとん、と靴の先で地面を突く。ここからは2300mダウンの大下りである。

1000m下の宝永火口の滑らかなエッジは我々を魅了したが、同時にそのあまりの道のりの遠さに目眩がした。大丈夫。1歩1歩進むだけだ。そう自らを鼓舞して、天空の路を歩んでいく。

富士山の登山ルートで最も長く最も疲れる御殿場ルートには、山小屋は五軒しかない。吉田ルートのざっと3分の1である。砂走館でメンバーの1人が「焼印を入れるだけで1000円なんて良い商売だよな」
と漏らす。すると、それを聞いていたお姉さんが、「そんなこともないんですよ」
と教えてくれた。「高齢化で焼印の型を作る職人さんがいなくなって高くなってますし......木炭だって最近高いんですよ~」
昨今の物価高や高齢化は、下界と隔絶されているように見える山でこそ影響が大きいのかもしれない。

砂走館を超えると、道に大きな石は顕著に減り、砂利のような小粒の火山灰だけになった。地面を踏む事に足元をふわっと砂が舞い、風に吹かれて消えていく。まるで機関車がアメリカの荒野を駆け抜けるように。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!すっげええええええ!!!!!」

ある機関車が汽笛を鳴らし、駆け出した。他の機関車もそれに続く。歩こうとしてもバランスが取りにくいので、次の足を無意識に踏み出してしまう。ブレーキをかけようとしても、軽い砂は体重を支えることが出来ずに流れてしまうので、すぐには止められない。これがこの道が「大砂走」と呼ばれる所以である。

宝永火口の側を通った後から、道は広くなっていく。暴走機関車共は走っては靴の砂を掻き出してを繰り返し、並走しながら急斜面を滑り落ちた。ある者は慎重にストックを使いながら、ある者はリズムに乗って横に揺れながら。気づけばペースは250%を超えていた(反省!)。

2000mは下っただろうか。視界を遮っていた霧は取り払われ、一面の雲海がぐわんと目の前に広がった。雲海の切れ間にある青空。遙か先、でも確かにたどり着ける大砂走の終着点。そして、ちらほらと緑に色づく火山灰でできた山々。人々は、まるで肉眼で見える最小の点だ。でも、きっと行ける。我々は、どこまででも行ける。どこまででも行ってやろう。

大砂走の終着点へは、私が一番乗りだった。腕で額の汗をぬぐう。ゴールテープを切ったオリンピックのリレー選手のように、清々しい気分がした。後ろを振り返ると、山頂から吹き下ろしてきた風が身体を撫でた。自分達が歩んできた道のりの長さに、しみじみとした。感傷に浸るまいと、かつて大砂走を駆け上がろうとして廃車になったと云われる車を目で探したが、なかった。

御殿場口新五合目まではあと少しだ。赤い火山灰の荒野に、フジアザミの群落が広がっていた。富士山一帯の固有種であるフジアザミの蕾には鋭い針があり、ひときわ近寄りがたく、ひときわ美しい。

新五合目手前の大石茶屋ではかき氷を頂いた。富士山の形をしたブルーハワイとレモンの氷塊を、6人で崩しながら食べていく。食べ方が汚いのはご愛嬌だ。朝は寒さと風で死にそうな思いをしながら、最後は楽園にいる気分だった。試練を経てこそ幸せが1層強く感じられる。この「落差」に、富士講たちは気づいていたのかもしれない。

さあ、たとえ地面に叩きつけられても、這い上がって、山に登ろう。悲しみの「落差」はいつかそのまま喜びの「落差」になるのだから。


■感想
CL鈴木
・誰一人高山病にならずに登頂でき、表銀座や白峰三山への安心感が高まった。
・富士山に関しては天気予報が参考にならないことを知った(本当に困る)
・滅茶苦茶同期山行的な雰囲気になってしまった......。
SL川西
・初めての富士山感動しました!!
・SLっぽいことができなくて申し訳なかったですが、それでも事前準備含め、
 新しいことを色々学ぶことができ非常に良かった。
・少し頭痛が出ましたが、バファリン(頭痛薬)を飲むとましになりました。
 頭痛薬も軽い高山病には効くかもです。
◯平松
・めちゃくちゃ楽しかった!人生で一度は登りたい山
・天気が怪しく悩みに悩んでの決行だったが、雨に降られることもなく無事に終えられて本当に良かった
・ご来光が雲で隠れてしまっていたのは残念だったけど雲海がとにかく綺麗だった
・大砂走り最高だった。下るためにもう1回登りたい。ただしゲイター必須、砂まみれ覚悟
・最後に食べたかき氷が今まででいちばん美味しかった
◯田口
・他の山と全く違った特徴があって面白かった
・大砂走りした後の洗濯が大変でした、、
・4000m峰に向けて準備万端!
◯矢島
・直前の天候判断からは想定できない、晴れとなってよかった。
・人生?の一つの目標がかなったとも言えるので、本当に楽しかった。
・山小屋での食事・就寝はあまりにも快適すぎる。
・完全に砂まみれになってしまって、洗濯どうしようという感じだが、大砂走り楽しかった。
・すーさんよりフジアザミという固有種だと教えてもらったが、本当にアザミのトゲトゲした花が好き
・失言しないよう気をつけようと思った。