谷さんから頂きました。岡嶋さん(17期)のページのままです。

**ルサ乗り越し・知床岳〜知床岬 Photo-Diary**


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ルサ川下流にて

遡る鮭に感激していると、なれの果ての姿が…。おそらくヒグマの仕業と 思われる。やはり、ここはヒグマ達の楽園なのだ。

ルサ川右股にて

右股に入るとようやく沢らしくなってくる。ナメた感じの清流に期待も 膨らむ。

ルサ乗り越えにて

まったく人工物のない乗越。ただ薮に覆われていた。アイヌの交易路とし て通られたであろう昔に思いを馳せる。ここが知床連山の最低鞍部である。

ルシャ川を下る

2日目、オホーツクを目指しルシャ川を下る。問題となる所もなく、適当に ルートをとる。この辺りから、喰われた鮭の死骸を散見するようになる。

ルシャ川河口にて

知床半島を横断し、自分の足でオホーツクに到着。背後の断崖はカムイワッカ そして五湖の断崖方面になる。かつてアイヌの集落があったと言うだけに、 開けた土地となっている。

コタキ川320m付近の大岩

コタキ川を遡行し、唯一の巻きとなる。この岩の左から巻路に取り付く。あく まで小さく巻くようにすれば踏跡をひろうことができるだろう。

コタキ川右股右岸尾根1020m付近にて

三股幕営後、コタキ川右股を詰めて、知床小沼南方の台地の一角に出たようだ。 しかし、あいにくの天気、頼みの視界も良くなく、ハイマツの中でルートを 定める。いよいよ稜線縦走が始まるのだ。

知床岳への登路より知床小沼

小沼に幕営した翌日、知床岳からの帰路にたたずむ。小さな沼が点在する小沼は ハイマツに覆われた稜線の中のオアシスである。訪れる人も少なく、もともとの 雰囲気を感じさせる。いつまでもこの光景が残されるように願ってやまない。

知床岳より岬を望む

知床岳に立つと、水平線がつながっていた。これから辿る知床連山主稜線を一望 し、気合いが入る。写真右の高まりがポロモイ岳、手前は知床岳北西面の崩壊地 を囲む尾根である。

1132m点付近からの知床沼

知床沼は小沼と異なり、南北に分かれた2つの沼を言う。沼の周辺は低い笹と 草地で覆われていた。ポロモイ台地に浮かぶ様は、非常に美しい。写真奥が ポロモイ岳である。

知床沼北沼から知床岳方面を見る

設営後、ルート確認の帰路に小沼の北から知床岳(右奥の稜線)を見上げる。 縦走もほぼ中間点、ここを最後の水場として、いよいよ縦走後半の薮尾根 へと向かうのだ。

ポロモイ岳への登路にて

884mピーク手前まであったマークも無くなり、おぼろげな踏跡を追って ポロモイ岳を目指す。一面のハイマツの海、知床縦走の真髄、ここにあり! といったところか。写真下、ハイマツから顔をのぞかせた谷隊長。

ウィーヌプリにて連山を従えて

ポロモイ越えの翌日、いよいよ岬へ向かう。ここウィーヌプリは一面白骨化 したハイマツに覆われた奇怪なピークだが展望は抜群。後方、雲がかかって いるのが知床岳。

岬方面を望む

ウィーヌプリを過ぎて樹林帯の中の踏跡を岬へと下っていく。天候は一時 悪くなり、海岸に打ちつける波がしぶきとなって白く飛んでいる。このあ たりから岬周辺の海岸段丘(写真の黄緑色の部分)がはっきり見えてきた。

知床岬灯台へのラストスパート

やはり最後は灯台を目指したい。目的地はすぐそこ、最後に灯台へ続く笹の 丘を辿ってゆく。

知床岬にて

岬での谷隊長。このポーズに語りたいことは全て詰まっていよう。後の丘の端 に灯台が立つ。笹に覆われた海岸段丘が広がる岬、そしてそこから眺める北の 海の印象は強烈だった。天候も回復、間もなく夕暮れ時がおとずれる。

知床岬の御来光

知床岬の夜が明けた。国後の爺々岳のシルエットの後方から上がる日の出は 美しかった。この山行で初めて、御来光を意識した日だった。それぞれの思 いを胸に、すぐさま撤収、岬に別れを告げる。

カブト岩の巻路から相泊方面を見る

順調に見えた海岸線だったが、カブト岩付近で難渋ののち、巻路を上がる。 入江は砂浜を歩けばよいが、ここからもいくつも見える海へ突き出た磯を どう抜けるか、これが問題だ。

知床最後の朝

結局、海岸で一泊を必要とした。翌朝、運良く干潮となり、潮の引いた磯を 水しぶきをはねあげて駆け抜ける。メガネ岩を抜けて、ちょっとした瞬間に 知床最後の日の出を見る。

ようやく、人のいる番屋が出て来る。相泊はもうすぐだ。穏やかな日射しの 中、充実した山を振り返っては話に花が咲く。おつかれでした、谷隊長、そ してありがとう!